ブログネタ
HACHI 約束の犬 に参加中!
今日はいつものB食ネタと異なり、前回の「マーリー」【過去記事】に続いて、またまたヌーイーなんぞの話をしようかと。
一応今回も前フリしておくと、まぁ好きなんですわ、犬。飼ったことないけどね・・・ってないのかよ!パート2

ブログに感想書くなら試写会に呼んでやらなくもない、とライブドアに言われて応募したら、またまた当っちゃった。今回は新宿の明治安田生命ホール。西口地下街からヨドバシの方へ上がる階段の手前ね。いつも警備員が立ってて物々しいところ。ここにゃ用がねぇなぁと思っていたのだが、人生わかんないもんだね。
開場より前に着いたが、既に入場させていた。最後尾について入ると、小さ目ながら小綺麗なホールで、九段と違い傾斜角が急なので、前の人の頭が邪魔にならなくていいや。
入口でチラシもらったんだけど、もうね、ヤヴァイ。リチャードギアを見上げる秋田犬。観る前から泣きそうである。大丈夫か、オレ?

HACHI 約束の犬 http://www.hachi-movie.jp/


この映画の一番の見事頃はもちろん秋田犬のハチで、ハチの生まれたばかりの子犬時代から老いるところまでが描かれているから、つーことは全編犬・イヌ・いぬ祭り。犬好きでないと正直しんどい…かもしれない。つーのは、リチャードギア自身も述べているように、非常にシンプルな映画で、我々の知っているハチ公の物語以外の何物でもない。展開も非常に淡白で、ムダに娯楽映画として盛り上げてないのは好感が持てるが、如何せん淡白。音楽もリチャードギア扮する教授(先生)の指導するバレエ(だよね?)の練習曲みたいな淡々としたピアノ曲しか流れない。ソナチネみたいな感じで、これが暗いんだ。全体にドヨ〜ンとした一本調子。
なので、犬に感情移入できないとあれよという間に終わってしまうかも。時間も90分チョイと短いし、映画のつくり自体は退屈ではないから、観れることは観れるかと。
あ、なんかあんまいい評価してないような文脈になってしまったが、それが悪いってことじゃなくて、個人的には派手な映画はどっちかっていうと苦手なので、ちょうどいいテンポで心地よかったですわ。
舞台も都会でもなければ田舎でもない、ちょっと郊外の手前のような住宅街で、上品な雰囲気がいいんですわ。東京でいえば奥沢みたいなね、小さい駅。チッチャいロータリーの花壇みたいなところでさ、犬が帰りを待ってるんですわ。この絵面だけでダメね。泣きそう。
時系列でいうと結構ハチの小さい頃に先生死ぬから、映画の中では半分過ぎくらいか。そもそも短い映画なので、先生とハチの触れ合うシーンってそう多くない。こんだけ犬が出ずっぱりなのに、ハチと先生の信頼関係ってイマヒトツ、ピンと来ない。たぶん先述の通り、淡々と描かれる所以かと思うが、だから、絶対これはヤヴァイ!号泣だろうと思っていた、来ない主人を待つハチのシーンが来ても、胸に迫るものは正直なかった。自分でもビックリした。もうね、クライマックスでもないのに号泣して周りに迷惑かけたらどうしようと観る前は心配していたのだが、後ろのオバサンの方が先に泣き出して、正直ホッとしたというか…スイッチ入るの早いな…と思ったくらい。
でもここからがヤヴァかった。来る日も来る日も待ち続けるハチ。何年にもなり、そりゃ年老いてくるわけで、それでも花壇みたいなのにエッチラ登って待ってるわけですわ。マーリーでもそうだったけど、老犬の域に入るとダメ。老いてもなお…ってヤツね。このシチュエーションがオレはダメなんだと再確認。一気にキタ。もうスクリーンを直視できない。やっぱり、こういうとこで、飼ってる犬(自分の場合、知ってる犬)とみんなダブっちゃうんだろうね。隣のオジサンもこのちょっと前くらいから泣きまくってますわ。オイラの周辺はもう完全にノックアウト。全滅。
エンドロールになって帰る人チラホラ。その人らは何もなかったような顔。やっぱ淡白だったんだろうな。犬リンク組は明るくなるまで席を立てなかった様子。
つーわけで、あんまドラマチックなものを期待すると肩透かしです。リチャードギアが出てても非常に小さな映画かと。その辺が自分的には非常に好感が持てた。ただ、感情移入度でいえば、マーリーの方がヤラレタ。犬があんま出てこないのに、主人と犬との関係の濃密さが伝わって、マーリーの最期はもうもう、ヤヴァかった。反面、HACHIの方は、日本犬ということもあって、犬リンク度は高かった。ボール加えるリチャードギアとか、犬好き全快なシーンはあるんだけどね(このボールが映画のキーになっていたりとやっぱつくりはしっかりしてる)…映画云々というより、その辺が賛否の分かれ目になるかと。
まぁ犬の映画全般にいえますが、名演は犬。成犬になってからは3匹でつとめたそうだが、まぁよく雪の中とかじっとしてたと。そっちが心配になっちゃったりしてね。かわいそうだとか思っちゃいけないんだろうけど。特に老犬を演じたのはもう。。。
あとラスト。ちょっとハチがどうなったかってのはボヤけてます。日本での昔の映画はどうだったか知らないんだけど、実際のハチは渋谷川のそばで亡くなってて、ファラリアの寄生によるのと、あと胃の中から焼き鳥の串が検出されてるんだよね。ハリウッドリメイクでフライドチキンの骨が刺さったとか、そんなことにはしないだろうけど、キレイな終わり方にせよ、瞬間を示唆するような描き方が出来てもよかった気がした。やっぱね、受け入れなくてはいけない瞬間だからさ。

最後によしなしごとを。
アメリカ目線で日本を描くとなると未だベタな日本のイメージが拭い去れていない様子。“中国で遭難した谷村新司”ってな顔した日本人(だよね?)の教授が出てくる。コイツがリチャードギアに秋田犬のこととか教えるのだが、なんかねぇ、一緒に木刀もって居合みたいのやったりさ、ハチは寺の坊主のところから送られるんだけど、その経緯もイマヒトツ無理があるし。
別にいいんだけど、日本のイメージとそこまで無理からリンクさせなくてもいいんじゃねぇかなぁと。ああでもしないと米国人は日本からきた秋田犬ってのを実感できないのか!?

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