facebook使いこなし術 パワーユーザーが明かす「楽しむ秘訣」
  • 根岸智幸
  • アスキー・メディアワークス
  • 780円
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書評


フェイスブックっていえばアナタ、映画『ソーシャル・ネットワーク』で話題になったアレですわ・・・って全然説明になってないけど、要するに、ネット上に存在するフェイスブックっつー世界がありまして、そこに自分を登録するとですね、プロフィールを見たりして、リア友(現実の友だち)をはじめ、見ず知らずの趣味が共通人とかが「友だちになってくれ〜」とやってくるらしいの。そんで自分も友だち探してね、フェイスブック内のネットワークが出来て、そこで仲間に対して「この店いいわ〜」とか「あの映画オモシロかったよ」とかって話題を共有するツールらしい。
自分を登録するっつー、こういうのをSNSっていうようで、日本ではmixi(ミクシィ)がシェアを誇ってるけど、世界的にはフェイスブックなんだって。

日本人にはmixiあるんだから、わざわざ参加者少ない(=友だちがいる確率が低い)フェイスブックなんていらなくね? 二重手間だし。
全く以て正論。自分もそう思ってた。mixiでは主に、このブログと自営の店の情報交換の場として使っていて、他は廃墟やラーメン店の情報収集手段として個人的にクチコミを殆どヨミ専(読むの専門)で利用してるくらい。ツイッターもまぁ似たような感じに使ってるんだけど、一つ一つはそんなに手間じゃなくても、いくつかのブログのUPやあれやこれやで、今でさえアップアップなのに、これ以上、フェイスブックとかやること増やさないでくれー!頼む、流行るな!とさえ思っていた。

ところがある日、自分の本で世話になっている、中野ブロードウェイのミニコミ・サブカル専門店タコシェがやっているフェイスブックのページ(お店や企業がフェイスブック内につくるホームページみたいな「ファンページ」っていうものらしい)をたまたま見かけたんだけど、取り扱っている本が新着順にサムネイル(ちっちゃい表紙画像)に並んでて、シンプルでみやすいんですわ。多分、ツイッターみたいに画像UPして文章ちょちょっと書けば、時系列に並ぶんだろうなと思ったの。あ、これは販促には手軽でいいなぁと、その一見なんでもない、ちょっと見た目にホレたのね。

でもやっぱ現状手間増やしたくねぇなぁと思っていた矢先に本著に出会ってしまった。この著者は以前ツイッターに関するほぼ同様の本を書いており【過去記事】、自分がツイッターを理解する上ですごく役に立ったので、今回もフェイスブックを取り敢えず理解だけはできるかなぁと期待していた。この時点でやる気はほぼゼロに等しかった。
しかし読んでみると、自分には向いているツールじゃないかと思うようになり始めた。読了を待たず、中盤くらいから吉田照美…もとい、やる気マンマンになってくるのだが、そう思うに至ったキッカケは、ツイッターやブログの記事を流せるという点につきる。
まずは自分用のページが開くらしいのだが、そこに、ツイッターやブログで書いたことが時系列で上から下に書き込まれる。自分で新たにフェイスブック用の記事を書かなくていいし、自分のやってることに興味ある人が訪問してくれた時、このブログみて、ツイッター開いて、店のHPみて・・・ということをイチイチしなくても、すべてが集約されてるわけだ。
またさっき述べたファンページ。店のファンページを立ち上げて、そこに店のことについて書いたブログやツイッターの文章を流し込ませるようにすれば、これまた楽チン。このページはフェイスブックユーザー以外も閲覧できるので、オフィシャルで事務的な内容の公式サイトに比べ、店の人間の生の声が聞こえるようなページにする、なんて住み分けも可能かなぁなんて思う。

フェイスブックの一番の特徴である「いいね!」ボタン。やる気スイッチみたいなもんだが(違うって!)、フェイスブック内のいろんなカキコミに対して共感したことなんかを表明できる機能で、その人がどんなことに興味持っているのか、どれにいいね!を押したかをみることで知ることができる。このボタンもフェイスブックの外部に仕込むことができて、昨今ブログなどでよく見かけると思うが、フェイスブックで誰かのTOPページ(プロフィール)を見れば、フェイスブック以外の「いいね!」押した記事諸々が知れるので、これまたその人のブログやらツイッターやらをイチイチ追いかけなくて済む。

他にもいろいろあるが書いてられないし、上記の内容も細かくは述べる場ではないので、ぜひ本著を手に取って欲しいが、ここまで書いてきたことって殆どmixiでも似たようなのあるんだよね。チェックとかがいいね!ボタンだし。つーか同じSNSとして、必死にフェイスブックへの移行を恐れてか機能をパクりだしてきたらしいんだけど、決定的な違いはヒトツ。さんざん述べてきた、外部の情報を流せないってことにつきるんだよね。
まぁ頑張れば、ツイッターのつぶやきを転載できる程度で、ブログなど外部のページは基本リンクを貼ることでしか辿れない。またコミュニティという共通の趣味をもつ人が集まる場所でのカキコミも、そのコミュへボタンをクリッククリックしていかないと辿りつかない。
そもそもが友達の紹介がないと登録できないサービスだったからか、非常に閉鎖的で、機能はシンプルながら、シンプルすぎるところに色々機能を付帯していくものだから、逆に手間がかかってしまう。
もう欲しい情報が画面を開いた瞬間、パッと一度に集約されればなんて楽だろうと常々思っていたの。そこにきてこの本でフェイスブックの本当を知り、もう完全に心は移行する気まんまんですわ。
ただ、長年mixiをやってたからね・・・そこで構築してきたものは大きい。それをまた1からやるのかと思うと、フェイスブックに移行したくないmixiユーザーも当然いるだろうしね。
それに、楽だ楽だと言っても、結局、フェイスブック内でいろいろ手間かけちゃうんだよ、オイラ、きっと。これまでがそうだったもの。それ思うとね、足が重いんですわ。でも、やっちゃうぜ〜

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