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以前UPした板橋の超絶中華食堂龍王【過去記事】。このほぼ対面にホルモンの暖簾がソソりまくる激渋酒場が存在する。以前は少しJR板橋駅寄りにあったそうだが、こちらに移転してきたようだ。とてもリニューアルした店とは思えない歳月を感じさせる佇まいだが。
この2店に挟まれた通りをよく通るのだが、中華は食えても仕事帰りにチャリで一杯引っ掛けるわけにも行かず、かといってどうも串焼きではなくセルフで炭火で焼くタイプのようなので、こりゃこの辺が分かる人と伺うチャンスを狙うしかないと思っていた。

そして時は来た。
以前UPした花見のパン祭り【過去記事】の際、石神井川に掛かる花見の極私的名所である金沢橋から中山道に出ると三田線の新板橋駅はすぐなので、同行者と開店時間を見計らって突撃と相なった。

外観@山源山源【食べログ】
★★★★★ 5.0
所在地:東京都板橋区板橋1-22-10【ワイワイマップ】

口開けとあってテーブル席5〜6卓ほどの店内に先客はおらず。ただ予約席なのだろうかテーブルにはお通し的な小鉢がセットされている。この時間に少人数なら飛び込みでも入れようが、そうでなければ予約しておかないとキビシイかも。
店内@山源
空いたテーブルには店の女性陣が座ってテレビの大相撲中継を観戦中。男性陣は厨房にいるようで障壁があり様子が窺えなかったが、どうやら家族経営の感じがする。
その女性陣のお若い方が注文を取りに来る。こちらの基本となるホルモンなるメニューは腸(小腸?)のようで、他は部位が記されているのに腸だけホルモンという名称なのは、どうもイチオシ看板メニューということらしい。まずホルモンと飲み物何にするか聞いてくる感じ。後客の常連も1も2もなくルービーとホルモンだった。

ハイボール@山源テーブル上部には煙を吸う煙突が設置されているが、かなりモクモクとなるようにみえて、荷物を入れる籠には大きなビニール袋が常備され、コートもこれに包んで置かねばならない。事前に覚悟していたのでラフな格好で来たが、おめかししない方が得策かと。
ともあれ一先ず角ハイボール¥400で乾杯!
正規の角ジョッキに入ってきたが、味自体は至ってフツー。まぁ本格ホルモンの添え物としては十分でしょ。
んで、先のオネエさんがホルモン¥450を持ってきて、焼き方をレクチャーしてくれる。
ホルモン他焼く前@山源
「忘れちゃったかしら?」なんて聞かれたので「初めてです〜」と返すと、この時まだ他に客が居なかったからか、席について焼けるまで指導してくれた。まず皮を伸ばし、焦げ目がつくまで8割程焼き、ひっくり返して残り2割を焼く。この8:2の焼き具合がここんちの作法のようだ。そんでホルモンは網のセンターに置き、周囲を他の部位で固める。この時はナンコツ¥330とコメカミ(=カシラ)¥330。どちらもよく焼いてくれという。
ホルモン他焼いてる@山源
こういうレクチャーは時にウザったいものだが、付かず離れず、家庭的で気さくな物言いもしつこすぎず、絶妙な距離感を保ってくれる。ひと通り教えた後は遠くから見るともなしに見てるという間の取りようで、この辺の接客も実に気持ちがいい。
まだ炭に火が馴染んでないと見えて、焼けるまで結構時間が掛かる。その間、箸休めに殆どの人が頼むというキャベツ¥300をバリバリと手づかみで頂く。
キャベツ@山源
コショウが振ってあるだけのタダのキャベツなのだが、異様に手が進んでしまう。
ホルモンの味付けは塩でお願いしたが、塩の場合、柚子胡椒とワサビがつく。というのは事前に知っていたのだが、S&Bのチューブがボンと置かれようとは。それもまた一興。
ホルモン焼けた@山源
んで、焼き上がったホルモンを頂くと、コリっとした後にネチッと噛んでアイワイが広がるような食感があって、パリっと焼けた皮と脂部分とのコントラストが絶妙。柚子胡椒を付けてピリッと味をしめるのもいいが、そのままでも十分イケる。特別図抜けてどうという感動的な要素はないが、鮮度のいい部位をしっかりとこの値段で堪能できる贅沢を噛みしめたい。シミジミと旨さが胃に染みていく感じ。
カシラ焼けた@山源
ナンコツもカシラも同じく絶妙(写真はカシラ)。特にカシラはどうしても小さくなってしまうが、しっかり身の詰まった食べ応えの後に肉の甘味が口中に広がって、これこそ何も付けなくていい。

続いてはカルビ¥480とハラミ¥480。
ハラミ・カルビ焼いてる@山源
赤身が濃く鮮やか!
ハラミ・カルビ焼けた@山源
こちらは試しにタレにしてみたが、より焼肉らしさが堪能できた。といってもタレ自体はサッパリしてて肉の甘味をマスクしない。これも新鮮で臭みがなく、ソフトに口中でなくなってしまう。このはかなさ、なんかスゲー贅沢してる気分になってくる。

最後に、気に入ったハラミとカシラをおかわりして満足した後、店を後にした。
これだけの予約の絶えない人気店なのに、帰りしな「またお願いします」と丁寧に見送ってくれた。
気安さと味と質のバランスの妙とでも言おうか、こういう店は滅多にない。この場を壊さない人を連れてまた来たいと心底思えるのだった。
いや〜、色んな意味で参った。板橋は他にも毛色の違った酒場が沢山ある。いろいろ巡りつつもまたこちらにも顔を出すとしよう。ともあれ、しみじみウメェ〜。ごちそうさまでした。

山源 ( 板橋 / ホルモン焼き )
★★★★★5.0
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