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博多ラーメン、長浜ラーメン に参加中!
所用で南越谷に行った時の話。
駅前は昨今の埼玉の中都市によくあるロータリーにFC系の定番飲食店と整備された並木道が住宅街を伸び、少し離れた国道に大型ショッピングセンターがある・・・という感じではなく、結構古くからの東武伊勢崎線と武蔵野線の乗換駅で、商圏は狭いながらFC以外にも渋めの小さな居酒屋や中華屋・とんかつ屋もあって、そこに風俗店やラーメン屋がゴチャッと密集する繁華街らしい猥雑さがあって、予てより案外キライじゃなかった。
ラーメン屋といってもここ10年位の、いわゆるどの町にもありそうな黒Tシャツのアンちゃんがウルサそうなつけ麺屋系だったり、居酒屋が出してるラーメン屋だったりするのだけど、ぱっと見そんな幹事でも実は意外と個性的な店ってのも多くて、これまで何度も取り上げた二郎インスのへーちゃん【過去記事】以外にも、寺子屋出身の麺座でん【過去記事】、それにココから送迎バスでスパ銭にも行けるので重宝した(らぽーれ【過去記事】無くなっちゃったけど^^;)。
そんな中、比較的最近になって九州豚骨ラーメンの店ができたというので行ってみた。

本当に妥協なくやってるお店には申し訳ないけど、郊外の本格豚骨ラーメン程あてにならないものはない。15年以上ラーメン食べてる人なら痛感していると思うが、今ほどラーメンっ情報に乏しかった時代、郊外のロードサイドラーメンといえば背脂か豚骨で、本場〜とか謳う店が多かったが、大抵薄い豚骨醤油か、不自然なほど真っ白でショッパイだけだったり、ただの背脂ラーメンだったりって仕打ちを何度食らったことか。
でもどうもこちらはなにか引っかかるものがあって、駅から夜のお店を数軒通り過ぎた先にある、波板トタンだろうかレトロっぽく演出された外観の店の前までやってきたのだが。。。

外観@福ヤ福ヤ【食べログ】
★★★★☆ 4.5
埼玉県越谷市南越谷1-17-8

「元祖とんこつ久留米ラーメン」
そして赤い垂れ幕のようなものにツラツラと書き連ねられたウンチク。
ヤバイ。これはヤバイ。
ウンチク@福ヤ地雷確率99.99%。レッドゾーンにマックス振り切ってるで。しかし頭が完全に豚骨モードだったので意を決して入店。
すると、真っすぐ伸びたカウンターも、対面の壁に面するカウンターも、誰も居ない。真新しく眩しい壁に若い兄ちゃん店員同士のシャベリ声がけだけが虚しく反響する。
ヤバイ。確実にヤバイ。
だがもう店員に気づかれたからには、、、
ここから先は引き返し不能だ。
仕方ない、素直に一番メニューなシンプルをオーダーして出来上がりを待つ。
確かに決して広くはない店内だが、客一人分のスペースがやけに狭く感じる。隣の椅子との距離が狭いとか、厨房とを仕切るところに暖簾がかかっていたりとか、カウンターの奥行き等々全体にあるもの全てが小さめな気がする。これはココに限った話ではなく、西日本系のラーメン店で暫し感じることで、九州とか当地に入っても感じたことだ。東京にも狭い店は幾らでもあるけど、なんだか違うんだよね。

それはさておき、やってきました久留米ラーメンはりがね¥680!
久留米ラーメン@福ヤ
おおっ、見た目はかなりイイじゃないすか!!?
スープも真っ白じゃなく適度に茶濁して泡だってるし、小さな青ネギの輪切りのアクセントもかなりそれっぽい。
スープUP@福ヤ
それではズズッといかせてもらうと、見た目通り、しっかり甘めの豚骨ダシの味わいが出てて、適度な乳化で唇が膜が貼ったようにカピカピになる。全体的にクリーミーでマイルド路線ながら、単に薄いだけじゃなくて、しっかり出汁が出て臭みを処理した上でのマイルド感となっている。久留米といえば豚骨発祥の地と言われ、大龍ラーメン【公式サイト】などストロングタイプのド豚骨しか食べたことがないが、そもそも発祥のラーメンはかなりサッパリだったという【南京千両HP】。東京ではそれこそ、いっき【過去記事】みたいな本当に豚骨のみ何日も炊き出しまくったものが本格的なイメージあるけど、多くの九州ラーメンがパブリックイメージほどギトギトしておらずサッパリな印象のものが多いようだ。殆どラード入ってないくらいみたいだしね。そんなに食べ比べたわけじゃないけど、調布のバスラーメン【過去記事】とか、これまで食べられた範囲の中で推し量ってみると、かなり本格的な部類じゃないだろうか。
麺&具UP@福ヤ
麺は細麺ながら激細ではなく適度な太さを保ち、ハリガネでも食感的にボキッとはするかな程度。東京のそれが九州から空輸してるとはいえ細すぎるという話も聞くが、その意味では本場に近い細すぎない細さかもしれない。ただ、ちょっと味わいに乏しいというか製品的な印象が拭えない。でも十分十分。
具も青ネギは空輸なのか関東のもので代用しているのか知らないが、やっぱ白ネギとは違うアクセントなんだよね。チャーシューも薄いながらもシッカリしてて悪くない。
替え玉はりがね¥150
替え玉@福ヤ
最初より若干硬い気はしたが、期待ほどバキボキにならず。まぁでも十分硬いほうかなぁと。

最初はやらかしたかと思ったが、お店に謝らなくちゃいけない。いやもうホント、かなりイイ感じの豚骨ラーメンを頂けて、久々に豚骨の初めての店で満足できた。
ただ麺もそうだが、スープもマイルドでふくよかさもあるけどドコか味が硬いというか、同系統でいえばバスラーメンみたいな優しさの中の奥行きみたいなところまでは突き抜けない気がした。
後日、ALCAZABAという幾つかの業種を手がける飲食の会社が経営しているとわかった【公式サイト】。麺は空輸だそうで、久留米の大栄ラーメンから40年以上熟成されたスープを継ぎ足して使っているというが、100%店で本炊きなのだろうか。この辺は好みの問題で感じ方も変わってくるから何ともいえないが、何にしてもこれだけの豚骨ラーメンが食べられることは単純に喜びたい。会社だろうが個人だろうか、ここまでのものはなかなかないから。
大変だと思うけど、もうちょっとこのレベルのものが増えてくれると個人的には嬉しい。なんでん以後の店もレベルキープしてる店少ないし、いっきももりやも萬福本舗も今の環境からじゃ遠いのよ(T_T)
というわけで、美味しゅうございました。ごちそうさまです〜

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