2/17(火)発売のアサヒ芸能に、ギャンブル場グルメ特集として手前の文章と写真がカラー4Pでデデーンと載ってるはずです。
過去に発行した拙ミニコミ同人誌『ギャンブルイーター』【詳細】と当ブログの過去記事から、メシレポのみをギュギュっと凝縮したような内容となっとります。
各公営ギャンブル場の詳細レポは本誌を参照していただきたいが、【取扱委託店一覧】なにせ発行から2年以上経っててほぼ売切状態なので(通販は【COMIC ZIN】・店頭では西荻の【旅の本屋のまど】が多少多く残ってるっぽいので、詳しくは各店に問合せ下さい)、電子書籍化とかも考えますが、一先ず、当ブログでチョットずつ紹介していけたらなぁと。【ブログUP済みの公営ギャンブル場メシ一覧はこちら】
というわけで、前回練馬の山登りを予告していた練馬の山は次回やりやすので、今回は特別にギャンブルイーターから未UPの江戸川競艇をば。

競艇場まで行く送迎バスが都営新宿線の船堀駅から出ているというので駅前ロータリーに降り立つ。すると都営の定期券売り場と同じ店舗内に宝くじ売り場が併設されている。
船堀駅前@江戸川競艇
駅周辺は再開発され近未来的なタワーがそびえ立っているというのに、なんだかエラくディープな所に連れて行かれる予感がしてきた。
オッサンしかいないバスは荒川の土手の細い道を進む。するとこれまた近代的なスタンドがデデーンと佇んでいた。

外観@江戸川競艇ボートレース江戸川【公式サイト】
★★★★★★★★★★ 最強!
交通アクセス:東京都江戸川区東小松川3-1-1

停車した駐車場は広く、乗用車の他自転車駐輪スペースも沢山確保されている。かなりの規模の施設が予想される。さて中はどんなもんかと正門に近づくと、何故か大魔神がお出迎え。
だいまじん@江戸川競艇
いやハマの大魔神でも大魔神的なゆるキャラでもない、コピーライト取った大魔神が仁王門の如く入口の両サイトに配されている。
そして百円玉を投入して入場すると、ピカピカに磨かれたリノリウムが眩しい公共施設のようなエントランスが目の前に広がる。
エントランス@江戸川競艇
大魔神との落差がなんともトランス感を覚える。すると右手にはヤギの剥製!?それにしては頭身が変だ。
ヤギロボ@江戸川競艇
近づいて説明板をみると、外れ舟券を食べるヤギロボットのマッシーロくんとのこと。命名は何と和田アキ子。もうわけが分からない。

このヤギの隣には、ショッピングモールに入ってそうな小綺麗なレストラン「笑和」がある。
笑和外観@江戸川競艇
知らなければスルーする所だが、ここが今回の一番のお目当て。
笑和店内@江戸川競艇
店内はさながらフードコートで、カレーなど一般の食堂にあるものは大抵揃うが、なんといってもモツ煮込み。鉄火場飯の中でも1,2位を争う人気メニューなのだ。しかし本当にこの店でそんなもんが出てくるのか、不安を覚えつつも食券を買って受取口へ。オバちゃんにサクッと装ってもらい、お盆に乗せられたソレを見た瞬間、合点がいった。
もつ煮込み(牛)¥550(以下全て12年11月当時:値上がりしてるかと)!
モツ煮込み牛@江戸川競艇
平和島の煮込み【過去記事】が本当にトロトロで濃厚でコレ以上ないと思わせるものだったが、目の前にあるのはもう真っ黒。富山ブラックラーメンかと思うほど漆黒の汁の海に脂身つきのフワのブロックがゴロゴロと転がっている。
モツ煮込み牛UP@江戸川競艇
想像を超える景色に感動してばかりはいられないので、まず汁をズズっとすする。これがもうおっタマゲた。濃い、兎に角濃い。これまで食べた煮込みはいわゆる味噌などをベースに野菜等とモツを煮込んで出たダシで食べさせるのに対し、コチラのは恐らく砂糖も入っているのだろう、甘ジョッパくトロミのある濃厚醤油ダレで煮詰めているようで、タレで食わせる感じ。いわばチャーシューの様な作り方に近いと思われる。敢えて言えば、みたらし団子とか讃岐うどんの出汁醤油、関東で言えば千葉の内房にある竹岡式ラーメンのタレ的な味わいの方向性か。
モツはフワが多いことで濃厚ダレがよく染みこんで、兎に角絶品。ご飯付きの定食でも供されているが、これは白飯によく合うだろう。大盛にすると1日他に要らなくなるほどの量というが、それほど食べたくさせる吸引力があるのはわかる。

口中に余韻を残しつつ2Fに上がると、ギャンブル場らしい空間に一転。
発券所2F@江戸川競艇
発券所のフロアにオッサンがこれでもかと溢れかえっている。ここも吹き抜けの広々とした近代的な空間なのだが、壁面上部に昔の映画看板がズラリと並んでいる。
発券所映画看板@江戸川競艇
日本最後の看板師・久保板観氏の手によるもののようで、マカロニウエスタンからローマの休日、2001年宇宙の旅まで、計48枚が展示されている。オッサンらはあまり気に留めていないようだが、大魔神といい、改装に当たりレトロを意識したと思われる。

発券所とスタンドの間にも小さめの売店が結構な数存在している。
売店楽外観@江戸川競艇
こちら「楽」では串カツとカレーパンを購入。この後の都合で控えたが、アルコールはビールの他チューハイも揃っている。
スタンド@江戸川競艇
さてスタンドで青空の下食べるとしますか。
串カツ¥170!
串かつ@江戸川競艇
定番スタイルでタマネギが間に挟まったもの。
串かつUP@江戸川競艇
熱の入った甘いタマネギで、適度にシャキシャキ感を残している。豚肉もホクホクで安心の一本。
そして驚いたのがカレーパン¥220!
カレーパン@江戸川競艇
揚げ物の多い売店だからだろう、カレーパンも揚げているのだ。保温器に入れられているものの、殆ど揚げたてのサックサクの食感。パンもフンワリとして厚く食べ応えがある。
カレーパン断面@江戸川競艇
パサつかず瑞々しさも残しており、中の案外辛さも感じる粘質系のカレールーとの相性が抜群。その場で揚げたカレーパンの旨さをここでまざまざと見せつけられるとは。
ただ一点残念なのは、コスパが良すぎてこれ一個で結構お腹いっぱいになってしまうこと。ツマミに食うには要注意。

ここのコースは荒川の水を利用した、全国唯一の水面となっている。江戸川競艇という割に荒川の水なのだが、厳密に言えば少し上流の小岩で合流してくる中川の水を用いている。すぐそこは東京湾という立地で海水を多く含んだ水面は荒れやすく、開催が中止になることもよくあるという。水面の難しさがレースを予想する向きには熱いコースとなるようだが、自分のようなものには海風を感じながら揚げ物を頬張ることができる屈指の好B食ロケーションだ。
レース風景@江戸川競艇
しかもレースを眺めるだけならスタンド対面の荒川の土手からもみることが出来る。上に首都高が走り、奥にはスカイツリーの姿も。晴れた日の気持ちよさは他に類を見ない。

これだけ開放的で建物もキレイ、なのに女性客は皆無に等しくほぼオッサンというのは、競艇というイメージの他に、全体に漂う奇妙なB級テイストがそうさせているに違いない。
このロケーションを眺めながら、これだけのものが食える贅沢。下手な公園なんか行くよりよっぽど心地いい。いやはやもう満足以外の言葉が見当たらない。
とはいえ、競艇場を出た正面には平屋建ての飲み屋が数軒並んで待ち伏せているのだから恐ろしい。ケツの毛まで抜こうって魂胆か。それをも甘んじて受けてしまう程の楽園がそこには待っているのだが、その詳細はまたの機会に取っておこう。
というわけで、激ヤバに激ウマッ!!ごっそうさん!!!

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