今回は超久々のカレー記事、それも自宅で食べたものなのだが、このカレー、かなりの曰く付きなのだ。当ブログの初期に時折触れていたもので、オールド(といってもこの10年位?)カレーファンには垂涎の一皿となろうものなので、報告しておきたい。
ウチの店があるのと同じ千駄木にあった喫茶店ラ・カンパネラ。
千駄木の駅からD坂こと団子坂を上がり切った辺りの交差点脇にあって、自分が店をやるより前、町屋に住んでいた頃に1〜2ヶ月に1回のペースで行っていた。今はエスプレッソファクトリーという店になっている場所。
喫茶店ながらカレーでも知られ、初代カレーミュージアム館長だった小野員裕氏も自著で取り上げており、かなりサラサラのスパイシーカレーが食べられた【参照ブログ:ayanologはてな館|千駄木「カフェ・ラ・カンパネラ」閉店】。
マダムとその息子さんで営まれる小さいお店なので、日によっては売切れることもあった。今の家人とディナーに寄っていたので、事前に電話で取置しておいてもらうようになった。
店内には閲覧用のマガジンラックがあり、『旅と鉄道』が最新号まで揃っていたので、カレーが出来るまでと食後にマッタリとした珈琲を飲む時間にこの雑誌を読んで1時間チョット過ごすのがお決まりのコースとなっていた。
その後店を始めるようになって、忙しかったり、そもそもカンパネラの開いてる時間は店で仕事してるので行けずじまいのままにしていたら、閉店してしまった。
もうあのカレーが食べられないと思うとショックだったが、ある時ひょんなことからマダムと再開することとなる。軽く挨拶する間柄になって数年が経ったある日、カレーを作ったので分けて頂けるという話になった。どうも息子さんがこのブログでカンパネラのカレーのことに触れているのを見てくれていたようで、それを覚えててくれていたというのだ。申し訳ないやら嬉しいやらで何とも恐縮してしまうが、折角のご厚意なので、頂くことにした。
んで、これが自宅で温めたそのカレー。

温めるとあの独特のスパーシーな香りが香ってくる。嗅いだ瞬間、一気に十年以上前の記憶が甦る。

そうそう、世界地図みたいになった黄土色と、この(油の?)赤い感じ!
サラッとしたソースだが、野菜とかミキサーにかけるのだろうか、ザラッとした食感が残る。正直、一昔前の記憶なので、味を覚えているか不安だったが、一口食べただけで鮮烈に記憶が甦るものだ。スゴイ、そのまんま、何ら変わらない味。これだけは断言できる。
今回はチキンだけだとマダムは仰っていたが、もう何でも大丈夫です、十分。

ここのチキンは骨付きなのだが、スプーンだけで身が簡単に取れるほどホロホロに煮こまれている。これがもうタマランですわ。
お店ではご飯にマスカットの干しブドウが乗ってて、普通の干しブドウが苦手な自分でも食べられて、これがまたよかったが、今回それはなくとも十分当時の味を堪能できた。
メニューはチキンの他に野菜カレーがあって、後半はナスのとかバリエーションが増えた。カレーのレシピは常連のカレーマニアの方から教わったそうで、マダムは教わった通り作ってるだけと謙遜されていたのを思い出す。ある時カンパネラのお店の中でたまたまそのレシピを作った方と一緒になったことがあり、その時、丁度新しいレシピを教えてもらうところだったと聞いた。
そんなこんなも思い出す味だった。
後日、御礼方々タッパーを返しにお伺いした際、当時と同じ味でもうメチャメチャ美味しかった旨をお伝えした。
カンパネラ閉店の際、最後の一言が伝えられなかったのが心残りだったので、今やっと言えて、つかえていたものが取れた気がした。
ありがとうございました。
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ウチの店があるのと同じ千駄木にあった喫茶店ラ・カンパネラ。
千駄木の駅からD坂こと団子坂を上がり切った辺りの交差点脇にあって、自分が店をやるより前、町屋に住んでいた頃に1〜2ヶ月に1回のペースで行っていた。今はエスプレッソファクトリーという店になっている場所。

マダムとその息子さんで営まれる小さいお店なので、日によっては売切れることもあった。今の家人とディナーに寄っていたので、事前に電話で取置しておいてもらうようになった。
店内には閲覧用のマガジンラックがあり、『旅と鉄道』が最新号まで揃っていたので、カレーが出来るまでと食後にマッタリとした珈琲を飲む時間にこの雑誌を読んで1時間チョット過ごすのがお決まりのコースとなっていた。
その後店を始めるようになって、忙しかったり、そもそもカンパネラの開いてる時間は店で仕事してるので行けずじまいのままにしていたら、閉店してしまった。
もうあのカレーが食べられないと思うとショックだったが、ある時ひょんなことからマダムと再開することとなる。軽く挨拶する間柄になって数年が経ったある日、カレーを作ったので分けて頂けるという話になった。どうも息子さんがこのブログでカンパネラのカレーのことに触れているのを見てくれていたようで、それを覚えててくれていたというのだ。申し訳ないやら嬉しいやらで何とも恐縮してしまうが、折角のご厚意なので、頂くことにした。
んで、これが自宅で温めたそのカレー。

温めるとあの独特のスパーシーな香りが香ってくる。嗅いだ瞬間、一気に十年以上前の記憶が甦る。

そうそう、世界地図みたいになった黄土色と、この(油の?)赤い感じ!
サラッとしたソースだが、野菜とかミキサーにかけるのだろうか、ザラッとした食感が残る。正直、一昔前の記憶なので、味を覚えているか不安だったが、一口食べただけで鮮烈に記憶が甦るものだ。スゴイ、そのまんま、何ら変わらない味。これだけは断言できる。
今回はチキンだけだとマダムは仰っていたが、もう何でも大丈夫です、十分。

ここのチキンは骨付きなのだが、スプーンだけで身が簡単に取れるほどホロホロに煮こまれている。これがもうタマランですわ。
お店ではご飯にマスカットの干しブドウが乗ってて、普通の干しブドウが苦手な自分でも食べられて、これがまたよかったが、今回それはなくとも十分当時の味を堪能できた。
メニューはチキンの他に野菜カレーがあって、後半はナスのとかバリエーションが増えた。カレーのレシピは常連のカレーマニアの方から教わったそうで、マダムは教わった通り作ってるだけと謙遜されていたのを思い出す。ある時カンパネラのお店の中でたまたまそのレシピを作った方と一緒になったことがあり、その時、丁度新しいレシピを教えてもらうところだったと聞いた。
そんなこんなも思い出す味だった。
後日、御礼方々タッパーを返しにお伺いした際、当時と同じ味でもうメチャメチャ美味しかった旨をお伝えした。
カンパネラ閉店の際、最後の一言が伝えられなかったのが心残りだったので、今やっと言えて、つかえていたものが取れた気がした。
ありがとうございました。

コメント
コメント一覧 (2)
結構人さんトコでカンパネラさんのカレーとコラボなんてどうですか?
うまいカレーにうまいコーヒーはベストマッチですもんね!
ウチであんなカレー出せたらいいですけどね。
ただ向こうもイロイロあって商売閉じられたと思うんで、コチラからどうこう言えるところではないと思うんですよ。それに、ウチ側としても、現状の設備でイイ状態のものを提供できるとは思えないですし。
まぁこういうのはなる時はなるし、ならない時はならないですね(^_^;)