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栃木のラーメン に参加中!
あけましておめでとうございます。
毎年毎年大晦日はコミケで新刊出して、かるかやの年越しそば食べて、新年はますのすしと日本酒で撮り溜めたビデオ見ながら寝正月をし…なんて10年以上やってたらもう40歳ですよ。厄年ですよ。初詣は毎年行くのだが、今年は厄除けも行かな! 厄除けと行ったらもう、佐野厄除け大師でしょ。ちっちゃい頃からCMで見てるから、機会があったらいつか行きたいと思ってた。そういうのってあるでしょ、伊東に行くならハトヤに泊まりたい、みたいな。
というわけで、三が日の激混みの中、嘗ての級友と連れ立って、敢えて佐野へGO!

久喜で東武線に取り替えて、昔旅行中にうどんだけ買うんで途中下車した館林で3両だけの佐野線に乗り換えて数駅、ローカル線の風情あふれる佐野駅に到着。
ここから厄除大師まで徒歩10分ほど。駅前のメインストリートらしき道を歩くのだが、嘗ての宿場町だろうか、はたまた大師の参道的に栄えたのか、往時の隆盛を忍ばせる立派な木造の商店建築が沿道に並んでいる(やはり日光例幣使街道の宿場町だったらしい【参照サイト:
まちあるきの考古学】
)。これが中々壮観だが、つぶさに見ていたらとても時間が足りないので、今度改めて路上観察しに来よう。

まずは佐野厄除け大師へ急ぐ。案内板に従って角を曲がると、屋台が並ぶ参道がお出迎え。
佐野厄除け大師門前屋台
早速行列ができているのだが、警備員に聞くとどうも初詣客の列らしい。このオッサン今ひとつ分かってないが、事前情報では厄除けは先に受付を済ましてから隊列するというので、参道へ。横断幕の支持に従いながら進むと、厄除けの受付がやっぱりあった。
佐野厄除け大師列
用紙に必要事項を記入。料金は予め決まっており、三千円からとあったので最安値を書くと、大師の人間に、自分は方位除けもあるから五千円だと厄除けと両方祈祷できると言われ、従うことに。まんまと乗せられた感あるが、滅多に来ないし、こういう歳のイベントなので、ここは乗っかりましょ。ちなみに、方位除けをつけるとミニ熊手が着く。
佐野厄除け大師本堂
厄除け列に並ぶと、思ったより少ない。正味90分掛かったのだが、1ターンで150人くらい同時に祈祷するので、3ターンくらいで本堂に入れた。
佐野厄除け大師の大師
坊主(でいいのかな?僧侶?)のトークがあって、その後般若心経を唱えるので、まさにMC坊主という感じだった。10分ちょっとで終わって、本尊の大師の前で護摩の火が燃えてるので、順番にセルフで木札を当てる。人の話聞くところによると、他の大師ではセルフ焚きではなくやってもらうみたい。それがおっつかないほど、メジャースポットってことでしょう。

無事終了して、早速最初の目的、大師目の前のイモフライ屋台へ。
イモフライ外観
地元の高校生バイトみたいなネーチャンから揚げたてですよ〜との声。
イモフライ
1本¥100。コロコロしたジャガが3つ串に刺さってて、ウォーマーから出した後でウスターソースにさっとくぐらしてある。この福井や会津若松のソースカツ丼みたいのがイイやね。
食べると言われた通り熱々ながら、ソースくぐらせることで熱すぎず食べられる。ややシャリっとした食感のジャガで、ちょっと苦みがある感じがモロ好み。群馬南部から埼玉にかけてのイモフライ文化はこの数年注目していて、幾つか食べてきたが、駄菓子屋の延長のようなスタイルで、やっぱり好きな味。ウマイわ〜
メジャースポットの目の前とバカにしてはいけない。写真撮ってたら地元らしきネエチャンから通りすがりに「写真撮るほど?」とバカにされたが、遠くに住むことになったら痛感するはずだよ、これがこの辺にしかない味で、とっても尊いんだってことを。

さて屋台が並ぶ参道から一本路地に入ったところに佐野ラーメンの店がある旨の看板が出ていた。予め幾つか店をマークしてきたが、正直どこでもよかった。ある程度はよさ気な店に入れればいいや、というか、こういう目出度いノリで来ているので、最悪観光客に当て込んだ地雷でも一興くらいに思っていた。なので、大師ド正面は避けて、そう離れてない所でたまたま目に入って店名をメモリーしていたコチラに入ることに即決した。

路地に入ると、トタンの木造平屋が並び、またまた要再訪な家々が並ぶ中、いかにも町中華って感じの看板が目に飛び込んできた。
ほりこし外観
ほりこし正面
中華そば ほりこし【食べログ】
★★★★★ 5.0
栃木県佐野市金井上町2248-3

おおっ、これよ、これ。地元に根付いたようなこういう店に来たかったのよ。早速厄が落ちたのか、場当たりにしてはツイてるなぁ。
入ると案の定の食堂っぷり。カウンターにテーブルが数卓とこじんまりながら、奥には小上がりと家族連れが親戚連れて来てもOKな仕様。
ほりこし店内
激渋店でもウエルカムだが、白い壁はキレイで私物などなく何処もキレイにされていて、飲食店としての気概を感じる清々しさを覚える。いいなぁ。
メニューは正月仕様でラーメンとチャーシュー麺のみ。他は目隠しされてた。
ほりこしメニュー
女将さんに注文すると、マスターが厨房入りして調理へ。待ってる間周囲を見渡すと、メニュー下に快楽亭ブラックの色紙があるのは目に入っていたが、他の場所にも笑点カレンダーや落語家の系譜図が貼られていたりと、かなりの落語好きと見た。ホントいい店入ったな。

するとやってきやした、ラーメン¥600!
ほりこしラーメン
わぉ、めっちゃキレイなビジュアル!! これぞラーメンという潔いまでにシンプルな構成。個人的にはあってもなくてもいいナルトだが、これにグッと来る御仁もいよう。
ほりこしラーメンUP
まず透明なスープをズズッ。アッサリはアッサリだろうとは当然思ったのだが、思ってた以上に動物ダシだろう自然な旨みがシッカリ感じられる。昨今のコッテリ感を出すために異様に旨みを凝縮させるスープのようなコッテリさでは当然ないが、油は殆どなくともシミジミとした深いコクが明確にある。これ旨いわぁ〜
麺は手打ちだろうか、佐野らしいピロピロの平打ち麺。これがシッカリ茹でられていて、もうモッチモチ。麺というより、餃子のミミだけ棒状にして茹でたのを食ってるみたい。でも、ほうとうのような小麦感だったりのクセはない。これもメチャメチャウマイ。
巻きチャーシューは薄いながら脂身と赤身が程よいバランスで実に柔らかい。噛むとしっかり肉の旨みも感じられる。
こんな手作り感あふれる一杯が600円とは!?と驚きながら無心に食べていたらあっという間に完食してしまった。佐野ラーメンといえば、生まれ育った所の隣町に有名店があってそこで一度食べているのだが、どうも旨みが重いというか、たまたまか化調のようなベッタリとした感じがして、麺もピンとこず、遠ざけていた感がある。やっぱ、実際にその土地で食ってみたいと分かんないもんですわ。

ほりこし年が入った時は自分らだけだったが、食べ終わる頃には家族連れが入って来て、更に親戚一同みたいのがゾロゾロやってきて大賑わい。この中にいたオバアちゃんが「正月からここのラーメンが食べたくなった」と言っていたので、多分長いことこの地でやっているのだろう。
会計して、美味しかったと告げると、お年賀のポチ袋をくれた。中にはちっちゃい絵馬のお守りのようなものが入っていた。こういう気遣いがなんとも泣けてくる。そして袋には創業昭和24年と書かれていた。戦後間もなくからか。
ラッキーもラッキー、地文化としての佐野ラーメンに触れられた気がして、正月から実に温まる一杯だった。
店を出ると、目の前にも渋い民家がある…と思ったら暖簾がかかり、看板も出てる。
おばな湯
よくみると、なんと銭湯!?
こりゃやっぱまた散策に来ねば!と決意を新たにするのだった。
う〜ん、思い出すだにウマかったぁ〜。ごちそうさまでした。

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