ブログが更新できなかった期間中、私事でしっとりチャーハン関連に動きがあった。バッタバタでキチンと告知できなくて申し訳なかったが、実は4月末に東海エリアローカル「花咲かタイムズ」【公式サイト】というCBCのテレビ番組内の1コーナーに出演していた。
東京から来たしっとりチャーハン野郎が、愛知のチャーハンをハマカーンとともに食べ歩くという企画。東京近郊以外の地元町中華なんて滅多に食べる機会ないので楽しめたが、諸々スケジュールの都合でロケが日曜となって、結構メディア露出の多い有名な店以外は取材NGとなってしまったのが悔やまれる。それでもチェーンとかじゃなくて、長年地元に愛される名店だったし、意外と名古屋ローカルなチャーハンがあることも発見だったので、行けてよかったなぁと。

というわけで、既にOA済みだが、伺った店を簡単に紹介しておく(写真を撮れる状況じゃなかったので、料理やメニューはリンクの食べログを参照いただきたい)。
1)互楽亭@大須観音【食べログ】
…中華屋ではなく食堂。大須観音の近くにある、三角地の店。大須って初めて行ったけど、かなり地元民率が高くて、ちょっと葛飾とか足立の盛り場に行っちゃったような、一瞬で背中がピーンとなる空気感があった。
店も、中華・蕎麦・洋食なんでもあり状態で、客の要望に応えてたらメニュー増えちゃった系。なもんで、なんでも炒めもんはフライパンで作るそうで、炒飯も然り。中華屋のチャーハンというより家庭的な仕上がりで、ちょっとピラフっぽい具材と味付け。しっとり加減が強く、ホックリする味だった。近くにスケートリンクがあるようで、浅田真央が練習後や前に中学くらいまでよく来てはこのチャーハンを食べていたという(他にもフィギュアの有名選手の色紙多数!)。なので真央チャーハンの異名を持つが、中学くらいの色気づいた子が来るとは思えない、エラいドメスティックな店と味のもん食ってたなぁと関心した。定食とかオムライスとか食いたくなった。
2)松楽@吹上【食べログ】
…名古屋でチャーハンといえばココ、というくらい有名店らしい。となるとてっきり若いニイチャン店員の威勢のいい感じを想像していたが、カウンターのみの年季の入った小さいザ・町中華で、年配のオヤジさんが切り盛りする超老舗だった。
パラパラチャーハンがウリらしいが、実際食べてみると自分にはパラパラ要素が全く感じられなかった。東京で言えば完全に板橋にもありそうな、米の水気をしっかり含んだ、しっとりチャーハン。具は少なくシンプルなチャーハンで、モロにツボな一杯だった。
さっきの互楽亭もそうだが、名古屋のチャーハンはベースが醤油味で、結構しっかり味付け濃い目に効いてる。殆ど塩かってくらいの薄味の多い東京近郊のチャーハンからするとかなり異なって感じる。たぶん名古屋の人も気づいてないんじゃないかな。
最後にサービスで頂いた春巻きが変わってて、だし巻きのように玉子の薄い皮を幾重に前に巻いたのに肉の餡が閉じ込められたもの。初めて食べる味で、美味しかった。
3)圓家@春日井【食べログ】
…ここは本来ちゃんぽんの店だが、チャーハンが人気でちゃんぽんと並ぶ看板メニューだとか。実はここはどうしてもと候補に入れてもらった店。というのも、下調べしていたら、愛知の中華屋には殆どチャーハンのある店ではニンニクチャーハンもメニュー化されてて、名古屋名物となった台湾ラーメンやベトコンラーメンの店でも大抵はニンニクチャーハンを置いてる。これはもう名古屋名物にしていいんじゃないかと思ったけど、これまた地元民は自覚ないらしい。
ここは元々は1店舗だったが人気になって数店舗展開するようになったという。千葉の郊外にありそうな、チェーンと個人店の中間のような佇まい。強いて言えば、丸源ラーメンとか来来亭みたいな雰囲気か。ファミレス代わりにラーメン食うような団体やファミリー層向けのロードサイド店って関西には結構見られるようで、関東では大型チェーン以外ではあまり感覚ないかもしれない。王将とかも向こうじゃそんな感じの店舗多いし。
ここのチャーハンはニンニクチャーハンがデフォルトで、さらに何も言わなくても焼き肉が乗ってくる。にんにくの芽と炒めたもので、味付けはここも醤油だが、炒め具合もかなりサッパリしている。おろしニンニクも入ってるが、意外にもニンニク臭くない。ベースの醤油はちゃんぽんに使うのと同じ長崎のメーカーのもので、使っている店は殆ど無いらしい。面白いもん食べた。
で、ロケはほぼ朝一状態で東京から新幹線で行き、終わったのが夕方前。本当は前日入りして名古屋メシやコッチの路地裏酒場とか行ってみたかったんだけど、なにせバタバタの中、強行した感じなんで、とんぼ返りとなってしまった。でも、思ったよりロケが早く終了したんで、少しは時間あるぞと、名古屋駅近くの地下街で、名古屋らしい喫茶店で一休みすんべと、地下に潜ってみた。

10年以上前に名古屋に来た時も、どこがどうなってるのかサッパリ分からず路頭に迷ってしまったが、今はスマホあるので迷うこともなかろう…という安易な考えは無残にも打ち砕かれた。地下GPS死んどるがなorz
地下街も幾つかあって、どこでどうつながってるんだかサッパリ分からない上、場所によって深さが違うので、土地勘がない身には目的のメイチカがどの地下街に位置しているのか全くもって理解不能。
案内板にもハッキリと構造が記されておらず、同じ所を何度も往復し、諦めかけた矢先、やっと発見した。
みかどメイチカの様子
あぁ、何度も前通ってたわ。こんな小さな一角だったとは。
みかど外観
パーラーみかど【食べログ】
★★★ 3.0
所在地:愛知県名古屋市中村区名駅3-14-15 名古屋駅地下街メイチカ内

小さな店が密集するところに、結構オオバコな喫茶店が入ってるもんやねぇ。
並んだショーウィンドウのサンプルが如何にも喫茶店って感じで、テンションが上がる。
みかどショーケース
名古屋の喫茶店といえば、サービス旺盛なモーニングが有名だが、時間的にモーニングはアウト。折角だから少しは食べたいし、何がいいかなぁと眺めていたら、ホットケーキが目に飛び込んできた。
ドリンクつけて510円とは安い!
みかどホットケーキサンプル
サンプルは手焼きっぽい厚みのあるもので、でも流石にこの値段で手焼きはないかと思いつつ、それは違う文化圏の考えで、ひょっとしたらひょっとするかも。よし、試してみんべ。

入るとテーブル席がズラッと並ぶ喫茶店らしい光景が展開していた。
みかど店内
これまた昭和の喫茶店然とした身なりの給仕がフロアと厨房を行き来している。
適当に空いてた窓際の席に腰掛ける。買い物で一休み風の女性が多いが、喫煙率が高い。殆ど身元民っぽい。
みかどメニュー1
そんな時間に余裕あるわけでもないし、食って変えるだけなら我慢できるかと荷物を整理して落ち着こうとすると、早速果物が運ばれてきた。

みかどデザート
たぶん黄桃かと。セットに付いてくるサービスデザートだろう。如何にも缶詰!って感じだが、こういうの久々に食べるなぁ。東京でも喫茶店というとこういうのがよくついてきた。キンキンに冷えてるわけじゃないけど、たまに食うとシロップに浸かった甘さが染みる。

みかどアイスコーヒーすると立て続けにアイスコーヒー登場。
名古屋の、特にこういうベタな感じの喫茶店ではコーヒーは期待できないと聞いていたので、せめてアイスなら濃いめが出てくるだろうという判断で頼んだが、これが淹れ置きかパックだったとしても結構しっかり濃いめで風味のいいアイスコーヒーで、ブラックでも全然飲める。疲れた身にはこれまた染みる一杯。
いいぞ、ここまではイイ感じ。

そんなこんなを思っていたら、凄い早さでホットケーキも登場してしまった。
あらら・・・このスピードは見るまでもなくチン。
そして、実際のを見てみると、、、
みかどホットケーキセット
モノの見事にシナっしな。しおしおのぱぁ〜といったクタビレ具合。ザ・チンしたホットケーキですわ。やっぱ値段的に期待はしてはいけないものの、サンプルとのあまりのギャップに驚きを隠せない。
みかどホットケーキUP
まぁこういうトラップも含め、こういうタイプの喫茶らしいというか、楽しまないととは思うが、ここまで見事なのはホント久しぶりですわ〜
まぁ食うだけ食うべと頂くことに。
みかどホットケーキ断面
ペラッペラのホットケーキはナイフ出来るのもなんだかみたいだが、シロップとマーガリン多めに塗って頬張ると、あらら!? フニャフニャだけど、味はイイぞ。これまで、手焼きでも??なホットケーキ結構食べてきた身としては、レンジでもフニャフニャでも美味しければコレのほうがイイぞ。なんでだ、なんで特別なんてことないのに、フツーの斜め上くらいを行く、言葉で表せない直感的な美味しさがあるのは。

あっという間に平らげ、レジにてお会計。気づけば、値段以上の価値、コストパフォーマンスのよさに、ホクホク顔で店を後にする自分がいた。と同時に、何度も首をかしげてしまうのだった。
世の中には不思議な事がママあるものだ。これが名古屋喫茶マジックなのか。でも今度はゆとりのある時に来て、モーニングを味わってみたい。
というわけで、不思議と美味しゅうございました。ごちそうさんです!

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