仕事で一時、よく根岸から三ノ輪へ買い出しに出かけていた。日暮里駅前辺りから昭和通りへ抜ける途中、木造モルタル看板建築の家と家に挟まれたタバコ屋があって気になっていた。営業してるのかどうか不明な民家感が逆に目を引いたのだろう、気になりすぎてネットで調べてみると、なんと立ち食いそば屋というではないか。しかも営業しているらしい。半信半疑で情報にあった営業時間に行ってみると、おおっ、暖簾がかかっとる!
浜田屋外観

浜田屋入口
浜田屋【食べログ】
★★★★★★★★★★ スゴすぎ!
所在地:荒川区東日暮里4-19-1

店内はこれまた想像を上回る焦げ茶色の激渋狭小空間。
5席ほどの簡易イスのカウンターのみで、手前の椅子に腰を掛けると、目の前の厨房の揚げ場が否応にも目に付くが、これが圧巻の一言。使い込んだ天ぷら鍋の周りに衣が鍾乳石の様にビッシリこびりついている。人によっては嫌悪感を覚えるかもしれないが、ここの天ぷら、絶対デキる!
天ぷらのみの持ち帰りもできるのか、入口脇に大きめのショーケースらしきものがあり、春菊やら結構な種類の天ぷらが並んでいる。しかもどれもデカい! こうなると、やっぱり定番のアレを行きたくなる。店のオバちゃんに元気に告げる。

かき揚げそば¥300!
浜田屋かき揚げそば
今時ウソだろ!?って値段だが、かけ220+天種80円ということらしい。
ならばとズズッと行かせてもらうと、見た目の漆黒な色合いの割りに甘みのあってスッキリとしたツユ。それでもコクはしっかりしていて、ベースの苦辛めの味に厚みを与えている。
タマリの濃さも影響していようが、何と言っても天ぷらの油がツユに混ざっているのが大きい。タマネギと桜えび(オキアミ?)がしっかり入った天ぷらは、端が焦げるほどかなりハードに揚がっている。香ばしさとバキッとした食感がたまらないが、衣が薄いのでモッサイ感じは一切なし。
そばは立ちそばらしいやや太めのボソッとしたものだが、これが寧ろ合う。ツユを適度に吸うし、ツユに浸った衣と一緒くたにぐちゃぐちゃになったのを口中でムニャムニャする快楽がある。立ちそばはこれがキモ。

無我夢中で完食したので気付かなかったが、店のオバちゃんは奥の座敷でテレビを見ている様だ。鏡ごしに客席が見える様になっている様で、こちらの食べ終わった様子を伺って出てくてくれた。営業時間を尋ねると、16時に閉めると言う。
時間的立地的にハードルの高い店だが、今では貴重な黒ツユに絶品天ぷらの黄金コンビを味わうためなら、わざわざくる価値はあると思う。店の存在、佇まい含め、文化遺産級の立ちそばと言っていいだろう。
というわけで、味も店も最高すぎた。こりゃスゴイ体験ができた。バリウマシ!! ご馳走様でした!

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