北海道ラーメンとはいえ、当ブログ的には八坂にあった超クセのある地域密着手ラーメン店が真っ先に上がるが【過去記事】、あすこもロードサイド店で夜な夜な薄明かりに浮かび上がる暖簾が目印となっていた。
そーゆ―感じのラーメン店に妙に惹かれるもので、川越街道沿いにあるコチラも、夜になるとボンヤリと赤い光が灯る、激渋町中華の様相を呈している。
北海道ラーメン川越街道
北海道ラーメン正面
北海道らーめん【食べログ】
★★★★★★★★★★ LOVEカレーラーメン!
所在地:東京都板橋区赤塚新町1-16

その姿からテッキリ、ツマミになりそうな一品メニューやチャーハンなどご飯物も充実した店かと思いこんでいたが、外に掲示された手書きメニューを見ると、炒め物はあっても極僅か。餃子はあるものの、チャーハンや丼物もナシ。後で分かったのだが、そもそも昼営業をしていない。とはいえ、アルコールはビールと日本酒と最低限で、チューハイ等で飲み中華としての使用も微妙。飽くまでラーメン主体の店のようだ。
しかし店内は酔っ払ったオッサンの影がチラホラ。飲み直して、〆にラーメンという流れなのだろうか。本当は人と来て飲みながら色々料理を試してみたいと思っていたが、この要素だとそれも難しそうで、いつ叶うか分からない。
というわけで、ラーメンだけ食いに仕事終わりの深夜、突撃してみた。
北海道ラーメン店内店内は正しく町中華。焦げ茶色の空間に、カウンターや椅子のクスンだ赤色が蛍光灯に照らされ浮かび上がる。
L字カウンター7〜8席程度と、テーブル席が2卓。コンクリ打ちっぱなしの床に、パイプ椅子を引きずる音がこだまする。
一人なのでカウンターにつくと、早速隣の酔客に絡まれる。飲み直しというより、完全に飲みに来てる様子。パターン的には近所のじょっぱりと一緒だな【過去記事】。赤塚ナメてた。酒アレばいいんだろうな。
北海道ラーメンメニューすると咄嗟に厨房からバアチャンがテーブル席どうぞと促してくれる。別に絡まれながらでも良かったが、一見なのでジックリ店の様子や味も味わいたかったので、ご厚意に甘えることに。
注文を済ませて改めて店内を見渡す。メニューの短冊に混じって営業時間が掲示されているのだが、なんと03時まで営業とある。あのバアチャン、18時から毎日ぶっ通しかよ。後日通りかかってジイチャンが入ってるのを確認しているが、にしたって、日替わりでも週1休みで9時間通し営業とは恐れ入る。
改めてスゲー店だなと感嘆しつつ、テレビやスポーツ新聞を見ながら待つこと暫し。

バアチャンが運んできてくれた、カレーラーメン大盛り¥720!
北海道ラーメンカレーラーメン大盛り
出来上がるタイミング見て取りに行こうかと思ったが、コチラの身体が動く前に運ばれてしまった。でも、こちらではバアチャンが運ぶのが元気の源かもしれないので、ここんちのやり方に従うとしよう。
にしても、こりゃまたドストライクというか、こういう店ならこういうのが出てくるだろうと期待していたまんまの、ただカレーかけましたってラーメンだな。実は、大沢食堂【過去記事】が閉店してからというもの、こういうぶっかけ系カレーラーメンが食べたくて仕方なかったのだ。まぁ大沢はもっと辛くて本格スパーシーな要素もあったが、スタイルとして、古くからの町中華で日本そば屋のカレーそば的なつくりのラーメンだったから、そういうのが恋しくなっていたのだ。他に御徒町の来集軒もそういうカレーラーメンっぽいが、営業時間が合わなくて食べられないでいるので、身近なところで嬉しい出会いとなった。
北海道ラーメンカレーラーメンUP

で、スプーンを入れてみると、やや黄色いルーの隙間から、割れるようにラーメンスープが顔を出す。カレー自体は蕎麦屋のカレーに近い小麦粉系のもっさい感じながら、どこかピリッと締まったところがあって、ボンヤリとした味ではなくなっている。カップヌードルカレーを思わせる、油感というかスパイシーさを若干感じる。それが至ってフツーながらラーメンの醤油スープと合わさると、味に奥行きが出て、グイグイ飲ませてくれる。
乗ってるモヤシ・メンマ以外に、カレーの中に玉ネギだったかと肉(挽肉かな?)が入ってて軽く炒められてるっぽいのだが(作っている時炒め音がして、手間かけてる印象を受けた)、具の多すぎない量が実にバランス取れている。
麺は柔らかめの中太麺で、スープの熱で徐々にフニャリが増すと、よりカレーとスープが麺に馴染んで、食べるごとに麺・具・スープの独自のカレーラーメンワールドが口中で展開される。あぁ、コレなんだよなぁ、好きなカレーラーメンって。

大盛りだけあって、一杯で十分満足出来る量を食べることが出来た。
バアチャンに美味しかったと告げると、嬉しそうにハツラツとした声で見送ってくれたのがとても印象的だった。
つい最近も、このカレーラーメンが食べたくて寄ったのだが、その時もバアチャンだった。食欲がイマヒトツだったので普通盛りにしたが、普通盛りでも十分な量だった。この時もバアチャンは気持ちよく見送ってくれた。
疲れた1日の最後に、こういう味のこういう店で〆られるというのはとても幸せなことだなぁと思う。今度はジイチャンのカレーラーメンを味わってみたいし、餃子やツマミメニューで飲みにも利用してみたい。
向かいはワイズラーメン【過去記事】で、かなりの高確率で魅惑的な豚骨臭を放っている。先に触れたように近場にじょっぱりもあるし、赤塚の夜は実にキケンだ。
というわけで、もう兎に角美味かったァ〜。ご馳走様でした。

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