前々回、赤塚の北海道ラーメン【過去記事】を取り上げた際、向かいのY'sからの豚骨臭の誘惑を堪えるのが大変だったと書いたが、Y'sの姉妹店を予てからチョイチョイお世話になっているのにUPするのを忘れていた。

西台駅を出てスグ、都営三田線と並走するように伸びる高島通りにある1軒。本店は下赤塚にある究極Y'sラーメン(現Y'sDinigBar)【過去記事】で、コチラも以前はJ'sラーメンという屋号だった。Y's同様、23区の外れで食べるロードサイド型の典型的な醤油豚骨ラーメンの店として古くから知られる存在だった。アラフォーラヲタのロートルには懐かしく響くはずだ。近くに欣家【過去記事】ができて、丁度青葉・武蔵のムーブメントが起こった頃で、暫くご無沙汰していたら、いつの間にか(プチ移転して?)バーを名乗るようなっていた。
Js外観
究極ジェイズラーメン【食べログ】
★★★★★ 4.8
所在地:東京都板橋区高島平1-76-14

オープンテラスでカクテルを飲むようなお酒目当てのお客さんが多く見受けられるが、常時ラーメンだけの客も気軽に受け付けてくれる。カウンターもあり、この一角だけラーメン屋の雰囲気だ。
Y'sが飽くまでラーメン屋の作りなのに対し、コチラは店自体が酒場チックな作りで、ヤング向けのチョットウェイウェイした雰囲気のある、きまぐれオレンジロードのアバカブ的なカフェバーのノリを感じさせる。
ラーメンだけでもOKとはいえ、パット見どうしてもラヲタ的には気後れしてしまう。が、ウッドデッキのようなところを上がり、店内に進み、数席のカウンターに付けば、目の前にラーメン屋然としたパウチッコメニューが置かれているので、ホッと一安心できる。
お冷を持ってきたネエチャン店員に注文。
Jsメニュー
(メニューは後日訪問時値上げ後のもの)
トッピングメニューが多く、デフォのラーメンのみ頼むと他はいいかと確認されるのでこれまた気後れするが、でもその後はフツーに対応してくれるので、お冷で一息つきつつラーメンを待つことに。

ラーメンこってり¥650(13年当時はまだ600円だった)!
Jsラーメン脂多め2
通常は背脂ナシのただの豚骨醤油のラーメンだが、脂多めで頼むとしっかり背脂のかかった一杯を提供してくれる。
JsラーメンUP2
透明度のあるスープは舐めてかかるとビックリするほど、しっかり豚骨と思しきダシが出ている。厨房からほのかに豚骨臭がするが、豚骨ラーメンと行って差し支えないというか、豚骨醤油とは一括りに出来ないほど、豚骨が出てる。そこに背脂が乗るから甘みのダブルパンチで、一口啜るだけで直感的な旨みが口中にブワッと広がる。乳化しているからか適度に粘度もあって、しょっぱめのタレも効いた何気にコク深い味わい。
Js麺UP
細めの麺は意外とヘバらずしっかりしており、細かな青ネギとゴマによく絡んで良い風味が鼻孔をつく。つかY'sのもそうなんだけど、柔らかいというより伸びるというか、とてもしなやかな麺で好きなんだよね。豚骨系のスープに合わなそうだけど、意外とマッチしてるし。
そして一番のサプライズがチャーシュー。ホロッホロの赤身のトロ肉で箸で崩れるほど。これはY'sと一緒。大きさも手伝って、この値段のラーメンでこれが食えるのかと驚きを隠せない。このチャーシューだけでも食べる価値十分。

他に沢山メニューがあるが、これだけの内容の基本のラーメンを未だこの価格で提供しちゃって、他のメニューに支障がないか心配になってしまう(でもメニューの写真見て、ヤングはついトッピングメニューに手を出してしまう様子)。

自店が千駄木にあった頃は西台で降りて帰ることも多く、朝までやってるJ'sは実に重宝した。なもんで、疲れて豚骨チャージしたい時にコチラが頭をよぎるようになったのだが、背脂のない素の状態でスープがどう感じられるか、後日15年2月に試してみた。

いつものようにカウンターに付き、ニイチャン店員に注文。
Jsラーメン
この時点でラーメンは¥650と値上げしていた。丁度世の中的に値上げが続いた時期だったのでやはりと思ったが、それでもこの内容なら寧ろ安い。
で、早速飲んでみると、赤い見た目よりも濃度も粘度も高く感じるスープで、満足度が高いのだが、しょっぱさが以前よりやたら立って感じられた。そう言えばニイチャン店員にラーメン持ってきた時、濃かったら薄めるので言って下さいって告げられたんだっけ。前からそんなこと言ってたかなと気になったのだが、これだと薄め液いるなぁ。近くにいたネエチャン店員に、さっき薄めてくれるって言われたんだけど…と告げると、丼を厨房へ持っていった。すると中々帰ってこない思ってたら、別のニイチャン店員が丼と一緒につけ麺に使うような割りスープを持ってきた。そして冷た気に一言「これで自分で薄めて下さい」といって帰っていった。こっちはそういうシステムなの知らないんだから、そんな風に当たらないでよ〜。知ってたら最初から割りスープくださいって言うわ!
と、気分悪くなってしまったが、まぁこれで割りスープ単体で味わえるのでいいや。
Js割りスープ
割りスープのフタを開けると、おおっ、こりゃこれだけでかなり濃そうだな。
Js割りスープの中
レンゲに掬ってスープだけ飲むと、うん、濃い。つーか、若干塩味ある?? 味自体はダシだし殆どないはずが、これだけで十分スープとして飲める。
で、ジョボジョボと様子見ながらラーメンのスープに足して行くのだが、これがなかなかいい塩梅にならない。これ、間違えちゃったの?ってくらい最初からショッパ過ぎない? でも結構な量入れたら丁度よくなって、そこからは美味しく完食できた。

フツー、支店とか飲めるラーメン屋とかいうと味がイマヒトツになりがちだけど、いつ行ってもこの味、そして濃さがキープされてて、ホント関心する。今は余り来れなくなってしまったが、今度もまたこの濃度と粘度で頼みますよ。
というわけで、やっぱウマー!! ごちそうさんした!

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