今の自店のことで阿佐ヶ谷界隈に頻繁に来ていた時、駅近くで早めの晩御飯を取らなければならなくなり、何となくガツンと量のある麺類を食べたくなった。
豚骨魚介のドロ系つけ麺だったら駅前に1軒はあるだろうと探したらコチラがHITした。ドロ系ではなさそうだが、東池袋大勝軒系ということで、麺量も多そうだし、行ってみましょ。

駅北口を線路に沿って西へ歩いてスグ、飲食店が軒を連ねる中につけめんTETSU【過去記事】っぽい、ちょいオサレな手作りっぽいトタン調の佇まいが見えてきた。ガンプ外観
ガンプ正面
ガンプ【食べログ】
★★★★☆ 4.2
所在地:東京都杉並区阿佐谷北2-2-8

店内はカウンターのみのウナギの寝床的奥に長いつくりで、天井ほか上の部分以外は黒に近い焦げ茶色の木調の落ち着いたトーンの店内。
店の雰囲気を象徴するように、店のご主人らしきニイチャン店員もガテン系というより線が細い感じ。誠実に小さい店でやってそうで好感が持てる。
入口脇で買った食券をカウンター上に置き、暫し待つ。椅子が高くて小さく腰当ても超ミニなのでチョット落ち着かないが、昨今のラーメン屋では致し方ないか。
ガンプ店内
雨の日の夜の部開店間際だったからか、先客はいなかったものの、徐々に会社帰りと思しきスーツ姿の男性がポツポツと入ってくる。ガタイがいいヒトが多いから、やっぱ量求める客層なのかな。
そんなことを考えると、出来上がったようだ。

つけめん大盛り¥780!
ガンプつけ麺
東池袋大勝軒系でもネーミングはもりそばではなくつけめん。大盛り無料で麺量430gと表記されていたが、茹で後の量とのことで、お願いした。茹で前220gほどだろうか、思った通りのちょうどいい量。
ガンプ麺UP
パッと見、麺側に盛られた具、特にレモンスライスが目を引くが、まずは麺だけ引っ張って頂くと、東池袋大勝軒系らしい多加水そうなプニュっとした中太麺。今となってはかなりつけ麺としては細い部類で、フニャッとした印象を受けるが、やや玉子っぽいような臭いとともに、茹ですぎず瑞々しさも保たれていて、ズズズっと気持ちよく啜れる。噛めば何となく麺の味もするような気もする(麺自体に味はないけど、うっすらと独特の臭いとともに明確に微かな味わいを感じる)。古くからの東池袋大勝軒系の店より水がシッカリ切られているのは若い店主の店らしいか(麺側の丼に水が残るのも嫌いじゃないが。通はあの水でスープ割ると言うし)。
ガンプつけ汁
つけ汁は茶濁している見た目の通り、豚骨だろう動物系のスープがちゃんと出ているようで、コクがあって唇もカピカピになる。それでも下品にならず、しつこすぎない程度にまとめている。醤油ダレも効いているが、古典的な東池袋大勝軒系ほど甘すぎず、味自体も濃すぎず、ここ10年位で増えた豚骨魚介の要素も取り入れつつ、全体に満足度がありつつ小ざっぱりと仕上げられている。
具のチャーシューは麺に乗せられたスライスされた豚バラ肉で、かろうじて食べ応えがありつつも付けても支障のない薄さに切られていて、噛むと豚の脂の甘みが感じられる。
途中、試しにレモンを麺に絞ってみると、麺がくっつかずにスルスルとさっぱり食べられる。味自体の相乗効果は余り感じなかったが、つけ汁に入れてみると、ちょっとエスニックな雰囲気になって面白かった。南越谷の麺座でん【過去記事】を思い出した。
スープ割りをお願いすると、ポットが出てきた。
ガンプスープ割り
割ると、レモンも入ったこともあって、さっぱりと最後まで飲み干せた。
ガンプ割りスープ
割りスープだけで飲んでみたが、殆ど味はなく、魚介っぽいと思ったけど分からない。

食べたかったものよりサッパリとした一杯になったが、それでもマイルドで丁寧に作った感じも受けて、満足できた。
今となっては比較的どこでも食べられる味にはなったが、そんな中でも独自性がありつつイロモノにならずまとめ、食べてホッと出来る優しさがある部類な気がした。
いやはや満足。おいしかった。ごちそうさまです〜

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