『ラーメン系譜学』ホープ軒本舗回に次いで第2回は、環七ラーメン戦争の真っ只中にあって、突如姿を消した伝説の背脂チャッチャ系の謎に迫る!
●【背脂チャッチャ系】伝説の環七「土佐っ子」のDNAを受け継ぎし「じょっぱりラーメン」

土佐っ子のDNAを受け継ぐ背脂まみれの一杯を提供する、下赤塚のじょっぱりラーメン。お話を伺うと、ご主人はなんと土佐っ子で副店長まで勤めた人物だった!
土佐っ子系環七ラーメンにかけた人生から、土佐っ子がフェードアウトした理由と、分派していった土佐っ子出身・関係者のその後の真相が明らかになっていく!?
これまで語られなかった部分など、新たに判明したことも多数ある内容になっているので、興味ありそうな知り合いに情報共有したりと、拡散して頂けると嬉しいです。

このじょっぱりラーメンの追加レポをば(次から新ネタやっていきます)。

じょっぱり外観
じょっぱりラーメン【食べログ】
★★★★★★★★★★ トータルで
東京都板橋区赤塚新町1-24-8

過去記事:16年01月09年2月

これまでカオス状態でなかなか店内の様子を写真でお伝えすることが困難だったが、営業前にインタビューを行ったので、その時撮れた店内写真をまずUPしときやす。

じょっぱり店内

メシ通の取材後も原稿確認やら掲載報告やらで伺う度にラーメンを頂いたのだが、まずはメシ通記事中でも触れた触は塩ラーメン¥700は衝撃だった。
じょっぱり塩
土佐っ子系の塩はそもそも平太周で食べていて、醤油よりあっさりした食べやすいバージョン程度の認識だったが、一秀で最近になって食べてみたら【過去記事】、背脂が前より多くなってるのかガツンとハッキリ感じられつつ、醤油だとタレの濃さでマスクされがちなスープの味わいが前に出てて、背脂とイイ感じでバランスが取れていた。
じょっぱりは一秀に比べ全般にスープの比重が高いのだが、醤油だとタレの濃さ+液体油に背脂が大量に混ざってる感じになり、スープもあるが、脂と油と醤油の混ざり合ったドカンとくるパンチを味わう仕様になっている。それの方が土佐っ子ぽいっといえば土佐っ子ぽいのだが、構成するパーツの個性がそれぞれ立ってるというより、混然一体となってよくわかんないけどウマイなぁという仕上がりなので、塩だと背脂が少なめな分、液体油も殆どなく、スープがしっかり味わえるので、各パーツがハッキリと感じられる。まろやかでしっかり豚骨だろう動物系メインの適度に乳化したマイルドスープがじんわりと口中に広がる。それでいて背脂もそれなりにあるので、背脂も堪能できる。
じょっぱり塩UP
太めのぽっくりとした断面の丸っこい麺が、心なしか塩の方が太い気がする(気持ち良く茹ってるだけかも^^;)。スープに馴染んで美味しく味わえる。

実はこの時、本当はあっさりラーメン正油¥600を食べるつもりだったのだが売切れだったので、後日リトライしてみた。
じょっぱりあっさり醤油
チャーシューが多いのはサービスしていただいたのだが、だからか、見た目がみんみん【過去記事】みたい。
じょっぱりあっさり醤油UP
これはベースのスープが全然違くて、鶏ダシなのかわからないけど、豚骨の炊きだしたダシの旨みとかコクの類はほとんど感じられない。
じょっぱりあっさり醤油スープUP
背脂はかかっているけどしつこさは皆無。醤油ダレ由来だろうか、ニガ甘いような味を感じるだけで、麺も細く、完全に飲みの〆仕様。
パーツごとの味わいがどうこうというより、これ一杯としての旨みはあるので、これはこれで美味しく頂けた。

最後は、暑くなったのでつけ麺正油¥800をトライしようかと。
じょっぱりつけ麺
一秀のつけ麺は大好物なのだが、如何せん麺が多いのと背脂のパンチで、さっぱり食うつもりが完食後はグロッキー状態になる非常に危険な食べ物【過去記事】
しかし、じょっぱりのは見た目にも麺量は控えめで、つけ汁がジャンボだが、これなら最後まで安全に食べられそう。
じょっぱりつけ麺つけ汁UP
つけ汁は先の塩同様スープの比重が高いタイプで、背脂は控えめ。つけ麺なのでタレが濃いめと思いきや思ったほどではなく、そのままでも美味しく食べられる。
じょっぱりつけ麺UP
麺は加水率の高いモチモチとしたもので、完全にラーメンのとは別使用。聞くとやはりつけ麺用の特注品。個人的にはつけ麺はゴワッとした粉感の強いタイプの方が好みだが、これはこのつけ汁にスッとなじみ、とれはこれで麺を堪能出来てイイ。
つかこのつけ汁、あまりにスルスル飲めちゃうので、麺だけ食べつつ、つけ汁単体でグイグイ飲んでしまう。飲んでて気になったのだが、飲みやすいのはスープの比重だけでなく、なんか口の中がサッパリする要素があるからじゃないか。最初は酢がちょっと入れてあるのかと思ったが、ご主人に聞いてみると、生姜だという。なんと、大好物の生姜に気づかなかったとは!? 言われれば正しく生姜。生姜ラーメンを売りにしてるのに全然生姜感がない某有名行列店なんかより全然生姜してる。つーか、めっちゃウマい!! つけ麺で醤油ダレと背脂にこう合わせてくるのって意外とないかも。ご主人は、生姜焼きにヒントを得て、醤油と生姜のバランスって嫌いな人いないでしょ?っていうのだけど、いやはや、これは発明ですよ(あっさりに生姜入れたら某店顔負けかも^^;)。
麺の馴染といい、生姜といい、ご主人のいう三位一体は寧ろつけ麺で開花している気がした。
じょっぱりつけ麺スープ割
スープ割をしてもらい、飲みやすくなった(醤油ダレだけど塩ラーメン的なバランスになった)ところを飲み干して完食。

ここで、メシ通記事内で泣く泣く割愛となったエピソードを。
土佐っ子がなくなって練馬ラーメンとして独立された約6年。
大将
最後の方の1年は人に任せていたそうだが(店名が確か練馬ラーメン大将といった)、この時任された土佐っ子時代の同僚というのが、実は後に御徒町の貫ろくで腕を振るった人。貫ろくもなくなってしまい、この人は御徒町駅近くのガード下の居酒屋で働いたものの、そこも辞めて、その後どこかの富士そばに勤められてるとか。
土佐っ子がらみは商標含め色々あるんで、いつか平山さんのインタビューもしたいし、今回他にも割愛したエピソードあるんで、いつかそういうのをまとめて公開できたらなぁと。

ともあれ、じょっぱりのご主人はラーメンがあくまでメインとしてやりたい意向もあるようなので、是非気兼ねなくラーメンのみ食べに行ってもらいたい。
というわけで、フォーエバー土佐っ子! ウマシ!! ごちそうさまでした〜

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