直前で申し訳ないが、4/20(金)19時〜 bayfmで放送している「金つぶ」という番組に出演します。
金つぶ - bayfm 小島嵩弘・山崎怜奈「金曜つぶやきショー」【公式ブログ】
「食堂」がテーマだそうで、19:20頃から30分ほど、大衆食堂についてお話させて頂きます。よかったら聴いてやって下さい。
板橋マニア表紙前回に続き、板橋区公式ガイド本『板橋マニア』【Amazon】【板橋区のお知らせ】のグルメページに、訳あって掲載を控えた店のレポを。

都営三田線の本蓮沼と板橋本町の中間くらい、現在の中山道(国道17号)から脇に入ったところに、イナリ通り商店街というこれまた短い路地が存在する。この100mもないような商店街が実に自分的には高濃度地帯と化している。いやホント凄い。
17号から逸れてスグは小規模個人商店が並ぶよくある光景ながら、町中華・洋食(銀月【過去記事】)・肉屋・喫茶店と卒ないラインナップで早速ソソラれる。
外観
ホームベーカリー木村屋【食べログ】
★★★★★ 5.0
所在地:東京都板橋区宮本町16-8

その中でも、どうしても町パン好きとしては木村屋に刮目してしまうのだ。

通りから見える、大きなガラス張りから覗く店内はかなり昭和からの度合いが強そうな町パン具合が伺える。
外から店内
中に入るとやっぱりな空間が広がる。
店内
陳列された調理パンの数々は、正しく昭和の正統パン。
ショーケース
(クリックで拡大画像が別ウィンドウで開きます)
ある一定以上の年齢の方ならテンション上がらずにはいられないだろう。

18時以降は値引きとあって(大抵が100円程度となる)、これまで何度か利用させてもらっているのだが、とりわけお気に入りなのがカレーパン¥150!
カレーパン
少々お高めだが、平べったいビッグサイズで実に食べ応えがある。揚げ自体はそんなにハードではなく、生地はややしっとりと粘り気のある程だが、食べ応えは量だけでなくカレー自体にある。
カレーパン中身
色味が濃く、黒いほどで、日本の家庭的な粉っぽいものでも、インドっぽいスパイシーさでもない。脂がややコッテリとしたコクの強いもので(カレー好きにはデリーでいうコルマに近いといえば分かりやすいか)、野菜もゴロッと入ってるのだが、肉が挽き肉ではなく豚と思しきブロックが小さいながらも塊で入ってて、これが甘みがあって非常にリッチな味にしている。
こういうカレーパンはあまりないのではないのだろうか。強いて言えば、元祖カトレア【過去記事】のタイプ。

カレーパン以外にも甘みのある菓子パン系もパン自体がしっかりモッチリしたヘビー級でパン自体の甘みもバッチシ。
パン
ソーセージなどが入るドッグ系、ハンバーグサンドなども具も手作りだしパンもしっかりで、18時以降のタイムサービスに頂くのが申し訳なくなるほど。

パンの仕事も素晴らしいのだが、それくらいスバラシイのは内装。目黒雅叙園かと思ってしまうほどゴージャス。
お店のマダムに少々お話を伺うと、こうした調度に興味ある人間が現れて喜んでもらえたのか、聞かずとも色々とお話し下さった。
現在二代目で、以前は別の場所でされていたそうだが、こちらに来てからも相当経つという。とにかく設備はしっかりしたものをと揃えた結果で、京都の銭湯を彷彿とさせる細かな衣装の焼き物のタイルが埋めこまれている。
タイル
ショーケースに据え付けられた手摺りのようなバーには石膏像のような半身人型が。
手摺り彫刻
天井は貝が埋めこまれ、目立たないところにも必ず意匠が施されている。
貝の天井
外壁の柱のタイルの模様も細かい。
外柱
本当は外の庇部分も青いタイルが並んでいたそうだが、老朽化して落ちてくるといけないとシンプルなよくあるサイディング的なものに変えたという。施工は震災前だそうで、大きな被害にならずよかったかもしれない。

内装は、こうした凝ったものは今は造られない。パンも今現在開店するものはこうした方向とは違ったベクトルを向いている。パンも店も、非常に貴重な存在になっている。ここも現役であるうちに味わっておきたい。
つい最近まで、近くにあるスパディオ来る途中、小腹が空くと立ち寄っていたのだが、『板橋マニア』に掲載のお願いに某ロザリー嬢が伺ったところ、そう遠くない将来に店を閉める予定ということで、今回は見送らせて頂くことにした。
というわけなので、町パン好きは是非一度は行っておくべき店かと。いやもう最幸最幸! バリウマシ!!! ごっそうさんです。

←クリック戴けると狂喜します