今、新型コロナで大変な状況にあるが、仕事などやることはあるので、色んなことを並行してボチボチ作業をしている。
これまで発行したミニコミ誌の中には、公開している情報が乏しいものも多いので(特に5年以上前の古いもの)、近刊のものと同じフォーマットで同じくらいの情報量に整理していたりする。
そうした中で、あっ、これまでブログにUPし忘れた!というネタに気づくこともあるので、そういったものを逐次公開していこうかなと画策している。
いつもの3日坊主ならぬ、3回UP坊主にならないように気をつけたいが、まずは、コピー本のみで限定生産となった、
『岸辺のアブラミ』【詳細ページ】
足立〜川口:秘境メシ屋探訪

から、旧街道の老舗丸十パンの店を紹介してみたい。

埼玉高速鉄道の鳩ヶ谷駅と新井宿駅の間に、現・国道122号と並走して旧岩槻街道が通っている。旧宿場町の雰囲気を残す蔵や商店が建ち並んでいて、上手く保存すれば、川越みたいな観光地に出来たと思うのだが、現在は道路が整備され、沿道にはマンションが経ち、往時の面影は消えようとしている。
この辺は以前、田畑菓子舗という店のアイスモナカを紹介した際にも触れたが【過去記事】、実際に道路整備で立ち退きを余儀なくされ、新興住宅地として昭和末期に開発され、現在はオサレな店舗も増えて栄えた東川口に越したパン店があった。

鳩ヶ谷から旧街道を北上すると、商店街が終わりかけたところに、丸と十の文字が。
旧岩槻街道
そう、過去にも取り上げた、老舗パングループ、マルジュー【過去記事】に違いない!
埼玉にもその血脈が流れ着いていたのか。

外観
丸十まえのベーカリー【食べログ】 ★★★★☆ 4.5
所在地:埼玉県川口市桜町5-2-14
現在は、丸十ベーカリー マエノ【食べログ】@東川口

建物は木造の古くからの商店建築のようだが、通りに面した看板部分はまだ新しい感じの面持ちで、パンが並ぶショーウインドウは平成のパン店と見まごうほど、光り輝いている。
正面
綺麗で清潔感を担保しつつもどこか昭和の昔馴染みのパン店の風格が漂っているのは、現在進行形で昔ながらの製法を現代に守り続けるマルジューグループらしい。
店内っは昼過ぎとあってかパンの種類は疎ら。このグループはあまりビッチビチにパンを大量陳列しない。朝焼いたパンを昼頃出して売り切るパターンが多いのだが、こちらもレジ脇の食パンコーナーには2斤ほどしか既に置いてなかった。

ポツポツと散在する菓子パンに目を向けると、クリームパンやカレーパンなどお馴染みの品が並ぶ中、久々にコッペパンを発見!
コッペパン
マルジューの名物ではあるのだが、仲宿と十条のサンドール以外でほとんどお目にかかったことがない。
というわけで、レジに持って行きその場で切ってもらってピーナッツクリームを塗ってもらう。何も塗らない方がパンの味がわかるし、塗るとダブルスコアくらい高くなるのだが、なんとなくこの日は塗ってもらうテンションだった。
コッペパン中身
これが正解で、これでもかと言わんばかりのたっぷりのクリーム。少々油っこい気がしなくもないが、贅沢にピーナッツを使っているのだろう。ナッツのクラッシュ感はないが、よく練りこまれた濃厚な粘りをみせる。
焼きはそんなにハードでないながら、ソフトな中にしっかりと適度なコシのあるコッペは、これまた噛むと粘りさえ覚える食感で、クリームとよく合って、値段に見合う重厚な逸品となっている。

もう一つカレーパンも買ってみた。
カレーパン
こちらは揚げがかなりソフトで、白っぽい粉のような羽根状の衣になっている。パンが食感ソフトながらミッチリ重みあるから、揚げがハードだと重いかもしれない。
カレーパン中身
カレーはネッチリと小麦粉系で余り辛さは感じないのだけど、よく炒めてあるようで、やや黒っぽいルーは香ばしさとコクがしっかりめ。なかなか食べごたえのある一品だった。

食パンの購入は見送ったが、素のパンの味を試してみたくなった。これは移転先の東川口に出向くしかあるまい!
クラシックでしっかりした味ながら古びた感じのしなさ加減はサスガのマルジューであった。
というわけで、ウマシ!! ごっそうさんっす。

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