私プロデュース・いとこの男の娘出演のYOUTUBEエモウマい店の第9回で、東京の西葛西にある中華食堂を取り上げましたー
過去にUPしているので、再掲載してみやす。

およそ1年前に辰巳出版より発売となった郊外ロードサイド大衆飲食店本『街道のグルメ』の電子書籍版が配信されています。
というわけで、掲載店の中から未UPの、とっておき飲み中華を取り上げたい。

都心部から千葉方面へ向かう都道10号こと葛西橋通りは、浦安から湾岸道路へ抜ける道として古くから重宝され、またバス通りとしても秋葉原や亀戸へ出る足として地元民に重宝されている。
沿道には現在、ファミレスなどが多く見受けられるが、時折古くから営業してそうな店も見かけることがある。葛西橋の袂で45年営業している王様がそれだ。
外観
看板の「ラーメンの王様」と書かれた上には王冠が輝いている。超ソソられるでしょ?

正面
ラーメンの王様【食べログ】 ★★★★★★★★★★ ×∞
所在地:東京都江戸川区西葛西1-11-24

中に入るとテーブル席はもちろん、奥の団体席も一杯で、L字カウンターに辛うじて空きがあったので滑り込ませてもらうことに。
店内
すると、目の前にはほぼ遮るものがなく厨房が丸見え。目の前で作ってくれる豪快なライブ感が味わえて、その出来たてが食べられるのが中華食堂の醍醐味だよね。見てるだけで元気がもらえる。

赤玉パンチ(1907年から続くサントリーの赤玉ポートワインをルーツに持つ赤玉スイートワインをベースに炭酸で割ったサワー)まであったので頂くことに。
赤玉パンチ
この、甘い中にホロ苦さも感じる爽快なサワーに合わせるのが、焼餃子¥400!
餃子
(ちなみに価格は行った当時のもので、現在50円ほど全体に値上げしている様子)
大きめの代物が来た。ややモッチリめの皮で、表面はバキッとしっかり良く焼き状態。野菜多めの餡もギュッと詰まっていて、マズイわけないっしょ。

おつまみセット¥300!
おつまみチャーシュー
チャーシューがデンと乗ってやってきた! いわゆる中華屋のチャーシューだが、おつまみにするにはかなり悪くない。ラーメンに乗せて食べたらまた印象が変わるんだろうけど。

そしてニラレバいため¥800!
レバニラ
盛りがいいのはこういう中華の醍醐味。湯気が立って熱々。もちろん野菜はシャキシャキで、レバは揚がったような焼き加減で、表面はジュワッとクリスピーな食感。しょっぱめの味がしっかり付いてて、これはサワー類が進まないわけがない。

ジンジャーハイボール
ジンジャーハイボールだったかな?(失念失敬!)を飲んで色々食った〆にチャーハン¥650!
チャーハン
チャーハンは塩味の効いた優しい味。具はハムとチャーシューとネギとシンプルで、紅生姜が添えられているのがホッとさせられる。
チャーハンUP
店のイメージよりはかなり大人しい一皿だが、町中華的安定感に溢れている。

同行者のソース焼きそば¥600!
焼きそば
ソースが主張した味で、野菜もたっぷりでモチモチのやや太めの麺とともに食べごたえありすぎるほど。油もしっかり回ってて、かなりボディに効くぜ!

満腹で腹を擦りながら店を出ると、入店待ちをする人の姿もあった。地元の人に愛されながら営業を続けるうちに、アルコールや一品メニューも増え、量も多くなったりしたのだと推察するが、来た人に満足して帰ってもらいたいという店側の気持ちが店中に詰まっていて、それこそが長年このロケーションで続く秘訣なのだろう。
近場には出前もしているようで、なんともご近所さんが羨ましい。

そういえば余談になるが、本への感想として、ラーメン店が多くて残念だったという意見が散見できた。
しかしこのラーメンの王様を見てもらえれば分かるように、ラーメン店とはいいながら、完全に町中華、それも居酒屋食堂と化している店がほとんどだ。
ラーメン専門店はラーショとか山岡家とか、口外ロードサイドで独自進化し、超特徴的なものばかりで、いわゆるラーメン店は殆ど載ってない。これが特に平成のリアルな郊外事情だというのが本著の立ち位置であって、こういうレビューする人は読んでないのか、それともそういう読み取り方はしてもらえなかったのかな、と思うと残念でならない。

ともあれ、こういう飲み中華も半世紀近い歴史を背負う物件が多くなり、ドライブイン食堂とともに減少していく運命にあると思う。
土地に根付いた文化として、こういうの好きな方はコロナが落ち着いた辺りを見計らって、行っておかないと後悔しまっせ。
というわけで、いやはやサイコー。バリウマシ!! ごちそうさんっした〜
【初回投稿:2020/07/05】

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