●メシ通の連載「ラーメン系譜学」の新記事が公開されやした。

夜遊びのシメはいつもここ「かおたんラーメン」が見てきたバブルと不況の35年【TOKYOラーメン系譜学】
…かおたんはこれまで時折お世話になっているのだが、今回始めて塩を食べたら、スープをグッと引き上げ、揚げネギとも合うのでハマってしまった。取材に応じて下さった落合さんにそのことを告げたら、「初めて塩食べるとそう思うんだよね」と素っ気ない返事だった。長年通うと醤油に帰るのだろうか。
このところのコロナ騒ぎで、利用するには酷な人口密度の店内だが、飲みにもサイコーな籠もれる店なので、落ち着いたら是非一度は体感いただきたい。
文中にも書いたが、一蘭は20年ぶりくらい。正直、ザ・工場スープという感じで、全く博多ラーメンとしての魅力を感じなくてガッカリだった。
たまたまなのか、昨今の広がりでこういう味にシフトしているのか・・・たまたまだとしたら、味を安定させるために工場スープにした意味がないし、どちらにしても、本来の創業者のイズムから離れた感は否めない。
しかし、西新宿の100%とんこつ不使用は本当に驚いた! そこんところを詳しく述べて起きた。
中野で久々の一蘭にガックシ来ていたので、正直100%とんこつ不使用にも全く期待していなかった。
でも、現在の一蘭を語る上で食べておかないわけには行かない。重い腰を上げて、所用のついでに少々遠回りをして、自転車で西新宿へ向かった。
ヨドバシ裏手にあっていつも利用する自転車コインパーキングに止め、東京モード学園のビル脇を抜け、麺通団とか飲食店がゴチャゴチャ密集するエリアに至る。

尾竹橋通りに出たところに、一蘭西新宿はあった。

一蘭 西新宿店【食べログ】 ★★★★☆ 4.5
所在地:東京都新宿区西新宿7-10‐18
公式サイト:一蘭 西新宿店
入ると、一蘭グッズを売る、中野でも見た観光地のお土産屋みたいな一画の脇に券売機がある。

(中野のお土産コーナー。たぶん今はどの店もこんな感じなのだろう)
事前に調べていて、とんこつ不使用ラーメンは通常の一蘭ラーメンよりさらに高いことは知っていた。しかし、いざ目の前にすると、ラーメン一杯1200円弱には慄いてしまう。

(券売機:クリックで拡大)
仕事と割り切りポチッと一番左上のボタンを押す。その隣に全部のせ的なメニューもあったが、1700円程とあって流石に手が出ない。
ここはカウンターへのアプローチが短く、入ってスグ席に着ける。

見慣れた空席案内板があり、夕方前、さらにはコロナ騒ぎの中とあって、1組先客がいるのみ。

彼らとは逆サイドの席に座る(写真撮った時には先客は既に退店していた)。

そして注文シートを記入する。

具の肉の部分が違うくらいで通常の一蘭とだいたい一緒。

(こっちが通常のシート)
こっちにも秘伝のタレがある。あれ入れちゃうと味がタレ味に支配されちゃうので(中野で試しに入れてみたが、やっぱり20年ほど前と同じ結果になった)、今回はパス。
ピンポン押して、店員に食券とシートを渡す。

手元で汲んだ水を飲みながら待つことしばし。
やってきました、ラーメン−100%とんこつ不使用−¥1180!

おおっ、箱が四角い! こんな食べ物ペヤング以来だ。すだれを前に置くと、なんだか玉手箱感あるな。

開けると、中には茶濁したラーメンが。

形が奇抜なだけで、見た目は豚骨ラーメンそのもの。つか、中野で食べたやつはヤケに白いスープだった。

(ちなみに中野のラーメン)
が、こっちのほうが茶っぽくて、本来の九州豚骨ラーメンっぽい。

で、早速いただくと、粘度のあるスープの喉越しが、ヌルっとやってきた。あれ? やっぱり中野より濃く感じる。もしくは、表面の透明油がトロっとしているのかもしれない。

飲み進めると、確かに透明油の影響もあるが、スープ自体の濃度がしっかりあるんじゃないかと思えてきた。目の前にあるうんちく書きを読んでも、このスープに豚骨が使われていないことが書かれていても、代わりにナニが使われているのかは一切書いてない。

(クリックで拡大)
不思議だ、豚骨使ってないのに、現在のフツーの一蘭より豚骨を感じるとは!?
さらに不思議なのは、独特なスンと鼻の奥から頭蓋骨に響くような臭い。これは以前から当ブログに書いていることで、特定の豚骨ラーメン店(博多濃麻呂・虎・ばりこて等)で感じるもので【過去記事参照:貴太郎@新宿】、中野の一蘭でも感じたのだが、ここでも感じるのだ。豚骨に由来するものではないのか。

具はチャーシューではなく牛肉のしぐれ煮みたいなやつで、まんま牛丼のアタマ。かなり吉野家っぽい。これはこれでイイ感じ。

細麺は通常の一蘭と変わらない印象だが、手繰ろうとスープに箸を入れると、やけに麺に箸の先端が麺に当たる。なんでだろうと思いながら飲みづらい四角い器の、角っコでスープを直で飲んでいると、ようやく理由がわかった。器の底が浅いのだ。下に溜まった麺に当たっているのではなく、丼の底を突いていたのだ。
この器で底が浅いとなると量が少なく思えるが、スープの濃度も手伝って、完食する頃には替え玉せずとも意外と満足感が得られた。

ラーメンを運んでくれた従業員も声に出していたが(そうそう、丼置いた後、店員がほぼ直角にお辞儀するのは辞めてほしい。申し訳なくていたたまれなくなる)、帰る時は自動で「幸せ〜」と声が流れるようになっている。初めて天神で一蘭を食べた時も、入口のセンサーが反応して「いらっしゃいませ〜」「ありがとうございました〜」が交互に流れるようになっていたが、自分が帰る時に自動ドアが上手く閉まらなくなって、帰るっつ−のに「いらっしゃいませ〜」を何度も連呼していたのを思い出した。
にしても、「いらっしゃいませ〜」を「幸せ〜」と言い換えるのはどうなんだろう? なんだか、ついでにトンチンカンの、「尻見せ〜」に聞こえてきた。
ともあれ、とんこつ不使用でこのスープは驚愕っすよ。別に自分は豚を摂取できない理由はないから、豚骨食べればいいだけだが、それでもこういうチャレンジは評価したい。
つか、これが不使用でできるなら、もっと通常の店舗のほうは頑張れるはず。まだ不使用店は少ないから、管理が行き届いているのか。だとしたら、通常店のあのスープはもっと豚骨スープらしくできるポテンシャルを持っていることになる。
現状、一蘭に行くなら、数百円の差なので不使用店に行く!絶対。今後、通常店で試す機会があるか分からないが、もし中野のアレが本来の姿でなければ、改善してほしいなと。
一度、話題づくりに試してみるには少々お高めだが悪くないかと。というわけで、ウマかったっす。ごちそうさまでした〜
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夜遊びのシメはいつもここ「かおたんラーメン」が見てきたバブルと不況の35年【TOKYOラーメン系譜学】
…かおたんはこれまで時折お世話になっているのだが、今回始めて塩を食べたら、スープをグッと引き上げ、揚げネギとも合うのでハマってしまった。取材に応じて下さった落合さんにそのことを告げたら、「初めて塩食べるとそう思うんだよね」と素っ気ない返事だった。長年通うと醤油に帰るのだろうか。
このところのコロナ騒ぎで、利用するには酷な人口密度の店内だが、飲みにもサイコーな籠もれる店なので、落ち着いたら是非一度は体感いただきたい。
●で、現代ビジネスに一蘭の記事も掲載されている。というわけで、一蘭についてチョット触れておきたい。
ラーメン一蘭が「超強気の値段」でも行列を絶やさないワケ
…今回も【ヤフーニュース】になっているが、コメント欄は記事とは関係ない内容ばかりで、まぁそういう方向になるかなぁという感じ。
文中にも書いたが、一蘭は20年ぶりくらい。正直、ザ・工場スープという感じで、全く博多ラーメンとしての魅力を感じなくてガッカリだった。
たまたまなのか、昨今の広がりでこういう味にシフトしているのか・・・たまたまだとしたら、味を安定させるために工場スープにした意味がないし、どちらにしても、本来の創業者のイズムから離れた感は否めない。
しかし、西新宿の100%とんこつ不使用は本当に驚いた! そこんところを詳しく述べて起きた。
中野で久々の一蘭にガックシ来ていたので、正直100%とんこつ不使用にも全く期待していなかった。
でも、現在の一蘭を語る上で食べておかないわけには行かない。重い腰を上げて、所用のついでに少々遠回りをして、自転車で西新宿へ向かった。
ヨドバシ裏手にあっていつも利用する自転車コインパーキングに止め、東京モード学園のビル脇を抜け、麺通団とか飲食店がゴチャゴチャ密集するエリアに至る。

尾竹橋通りに出たところに、一蘭西新宿はあった。

一蘭 西新宿店【食べログ】 ★★★★☆ 4.5
所在地:東京都新宿区西新宿7-10‐18
公式サイト:一蘭 西新宿店
入ると、一蘭グッズを売る、中野でも見た観光地のお土産屋みたいな一画の脇に券売機がある。

(中野のお土産コーナー。たぶん今はどの店もこんな感じなのだろう)
事前に調べていて、とんこつ不使用ラーメンは通常の一蘭ラーメンよりさらに高いことは知っていた。しかし、いざ目の前にすると、ラーメン一杯1200円弱には慄いてしまう。

(券売機:クリックで拡大)
仕事と割り切りポチッと一番左上のボタンを押す。その隣に全部のせ的なメニューもあったが、1700円程とあって流石に手が出ない。
ここはカウンターへのアプローチが短く、入ってスグ席に着ける。

見慣れた空席案内板があり、夕方前、さらにはコロナ騒ぎの中とあって、1組先客がいるのみ。

彼らとは逆サイドの席に座る(写真撮った時には先客は既に退店していた)。

そして注文シートを記入する。

具の肉の部分が違うくらいで通常の一蘭とだいたい一緒。

(こっちが通常のシート)
こっちにも秘伝のタレがある。あれ入れちゃうと味がタレ味に支配されちゃうので(中野で試しに入れてみたが、やっぱり20年ほど前と同じ結果になった)、今回はパス。
ピンポン押して、店員に食券とシートを渡す。

手元で汲んだ水を飲みながら待つことしばし。
やってきました、ラーメン−100%とんこつ不使用−¥1180!

おおっ、箱が四角い! こんな食べ物ペヤング以来だ。すだれを前に置くと、なんだか玉手箱感あるな。

開けると、中には茶濁したラーメンが。

形が奇抜なだけで、見た目は豚骨ラーメンそのもの。つか、中野で食べたやつはヤケに白いスープだった。

(ちなみに中野のラーメン)
が、こっちのほうが茶っぽくて、本来の九州豚骨ラーメンっぽい。

で、早速いただくと、粘度のあるスープの喉越しが、ヌルっとやってきた。あれ? やっぱり中野より濃く感じる。もしくは、表面の透明油がトロっとしているのかもしれない。

飲み進めると、確かに透明油の影響もあるが、スープ自体の濃度がしっかりあるんじゃないかと思えてきた。目の前にあるうんちく書きを読んでも、このスープに豚骨が使われていないことが書かれていても、代わりにナニが使われているのかは一切書いてない。

(クリックで拡大)
不思議だ、豚骨使ってないのに、現在のフツーの一蘭より豚骨を感じるとは!?
さらに不思議なのは、独特なスンと鼻の奥から頭蓋骨に響くような臭い。これは以前から当ブログに書いていることで、特定の豚骨ラーメン店(博多濃麻呂・虎・ばりこて等)で感じるもので【過去記事参照:貴太郎@新宿】、中野の一蘭でも感じたのだが、ここでも感じるのだ。豚骨に由来するものではないのか。

具はチャーシューではなく牛肉のしぐれ煮みたいなやつで、まんま牛丼のアタマ。かなり吉野家っぽい。これはこれでイイ感じ。

細麺は通常の一蘭と変わらない印象だが、手繰ろうとスープに箸を入れると、やけに麺に箸の先端が麺に当たる。なんでだろうと思いながら飲みづらい四角い器の、角っコでスープを直で飲んでいると、ようやく理由がわかった。器の底が浅いのだ。下に溜まった麺に当たっているのではなく、丼の底を突いていたのだ。
この器で底が浅いとなると量が少なく思えるが、スープの濃度も手伝って、完食する頃には替え玉せずとも意外と満足感が得られた。

ラーメンを運んでくれた従業員も声に出していたが(そうそう、丼置いた後、店員がほぼ直角にお辞儀するのは辞めてほしい。申し訳なくていたたまれなくなる)、帰る時は自動で「幸せ〜」と声が流れるようになっている。初めて天神で一蘭を食べた時も、入口のセンサーが反応して「いらっしゃいませ〜」「ありがとうございました〜」が交互に流れるようになっていたが、自分が帰る時に自動ドアが上手く閉まらなくなって、帰るっつ−のに「いらっしゃいませ〜」を何度も連呼していたのを思い出した。
にしても、「いらっしゃいませ〜」を「幸せ〜」と言い換えるのはどうなんだろう? なんだか、ついでにトンチンカンの、「尻見せ〜」に聞こえてきた。
ともあれ、とんこつ不使用でこのスープは驚愕っすよ。別に自分は豚を摂取できない理由はないから、豚骨食べればいいだけだが、それでもこういうチャレンジは評価したい。
つか、これが不使用でできるなら、もっと通常の店舗のほうは頑張れるはず。まだ不使用店は少ないから、管理が行き届いているのか。だとしたら、通常店のあのスープはもっと豚骨スープらしくできるポテンシャルを持っていることになる。
現状、一蘭に行くなら、数百円の差なので不使用店に行く!絶対。今後、通常店で試す機会があるか分からないが、もし中野のアレが本来の姿でなければ、改善してほしいなと。
一度、話題づくりに試してみるには少々お高めだが悪くないかと。というわけで、ウマかったっす。ごちそうさまでした〜
