カテゴリ: パン・惣菜・TakeOut

5

以前『ラーメン系譜学』などを出させてもらった辰巳出版より、先日『日本ご当地パン大全』が発売された。

これは「日本懐かし大全」シリーズの新機軸として発行されたもので、とくれば当然、昨今の高級食パンやハード系ではない、昭和レトロな惣菜パンや菓子パンの類がこれでもかと詰め込まれた内容。
この中で、高校の購買レポや、都内のレトロ系町パン、三角形サンドイッチのルーツに迫るミニ特集を担当。ここでしか読めないような、これまで公開されていない内容なってると思うので、手にとってくだされ。
売切れ続出で、重版が決定し、もう少しで店頭やネット通販も在庫が揃うので、ぜひどぞ。
というわけで、取り上げた中から1店をピックアップしてみやす。

すっかり昼飲みの新規店だらけになった赤羽一番街。
ここを抜けて、以前AGC(赤羽餃子センター)があった先に、昭和からやってそうないかにもな町パン店がお出迎え。
IMG_9774
サンロールおおみや【食べログ】 ★★★★★★★★★★ 町パン文化遺産!
所在地:東京都北区赤羽1-35-2

赤羽は先の昼飲み屋の様に、駅前もチェーン系の飲食店ばかりで、パン屋もハード系が目立つ(それはそれで好きだし利用もするけどね)。
せっかくの赤羽だったら、子供の頃から馴染みのあるような、しっとりホワホワのパン屋さんのパンが食べたい。そういうのが赤羽(バネ)には似合うはずだ。
そんなことを思っていた矢先に見つけたのがこちらで、初めてきたのは10年ほど前だったか。
その時のことは以前、当ブログで触れていた。

それから何度か利用していて、今回の本の企画を貰い、真っ先にコチラが思いついたのだった。
IMG_9769
掲載にあたり、いくつか買い物求めたパンを上げておこう。

クリームパン¥140はグローブ型のこれぞ町パンな形。
IMG_9781
IMG_9782
カスタードの玉子が実に濃厚! ハードに焼き上がったパンも食べごたえ抜群。
クリームパンUP

揚げ物を挟んだ惣菜パンの中に、フライドチキン¥230なるものを発見!
フライドチキン
これはなんともそのままというか大胆な。
IMG_9797
衣の油と塩気がガツンくるね〜。
フライドチキンUP

許可を得る際に、ご主人からお店の歴史について伺ったところ、驚くべき事実が明らかとなった。
なんと創業100年となる超老舗店だった。もとは西口にあり、東口に移って60年以上が経つという。
創業当時からあるメニューを聞いてみると、たぶん一番古くからあるメニューとして、甘食を上げて下さった。
ただこの日はまだ焼けておらず、後日夕方の焼き上がり時間に再訪してみた。

甘食2ケ¥160!
IMG_9974
玉子パンと並ぶ古くからの町パンの定番。
IMG_9977
個人的にはボソボソして口の水分を全部持っていかれるような食感がイマヒトツそそられなかったのだが、コチラのはシットリしていて、全然口がパサパサにならない!
IMG_9979
味自体もほのかな甘さがあって、食べるだけで幸せになれる。

やっぱり赤羽にはこういう味がないとね。いやはや参った。ウマシウマシ!! ごちそうさまです。

←クリック戴けると狂喜します

5

当ブログでの告知が遅れ申し訳ない!
毎度おなじみ拙著ミニコミ新刊セットの直通販を今年もスタートしています。 受付終了:沢山のご注文、ありがとうございましたm(_ _)m
■オフセット新刊『うまい 武蔵野うどん うまい』+21冬限定コピー本『21年B食大賞』

1/31いっぱいまでの〆切です。期間が短いですが、ご所望の方はお早めにどうぞ(期限を多少過ぎても在庫があれば対応しますので、問合せ下さい)。
というわけで、2020年の限定本から、あのバーガーチェーンに行ってきたブログ未UPの食レポをば。

閉店が相次いだドムドムが復活の兆しを見せているらしい。そういうニュースが聞こえるようになったのはこの1〜2年か。
近場では浅草花やしきに最近できたらしいが、やはりドムドムといえばフードコートやスーパーの角ッコにある小さな店舗を思い出す。
そんなロケーションの店舗を探すと、大泉学園のマルエツ店に行き当たった。そうそう、小学生時分に近所のマルエツにもあったねと思い出し、こりゃ格好のロケーションだということで、チャリをかっ飛ばすことに。

大泉学園は整備された計画都市ながら、街ができてからだいぶ時が経っており、住民がかなり高齢化している。
団地もそうだが、ボンと建てて30代くらいの人たちが一気に住むと、街の人が皆等しく歳を取るから一斉に高齢化し、子供世代は家を出ていくケースも多く、世代のバラツキが失くなる。

大泉学園の駅から伸びる並木道に出ると、おおっ、あったあったよマルエツ!!
大泉通り

はやる気持ちを抑えて駐輪場にチャリを止め、スーパーの入口へ向かうと、歩道沿いに年季の入ったドムドムの看板がっ!

外看板
ドムドムハンバーガー マルエツ大泉学園店【食べログ】
★★★★★★★★★★ うまい ドムドム うまい
所在地:練馬区大泉学園町5丁目6−27
公式サイト:マルエツ大泉学園店

マルエツ入口
スーパー内に入ってスグ、ドムドムの入口を発見。
覗くと客はまばらでいても高齢者ばかり。マルエツと言うと子供時分は若い主婦で溢れていた印象だが、なるほど自分もアラフィフになるわけだと思い知らされる。
店内
レジには若い女性店員がいて、こういうところはファストフードらしさを残している。
店内は一部木彫の落ち着いた雰囲気で、新作バーガーのポスターなどどこかモスバーガーっぽさを感じさせる。
店内窓辺
昔は全体のトーンが赤色の派手なマックっぽい印象だったが、時代の変化とともに変えているのだろう。

色々変わり種っぽいバーガーもあるが、もう20年以上ぶりなのでオーソドックスなハンバーガーを。それと付け合せと、ドリンクはメロンソーダのフロートに。
リニューアルを機に閉店してしまったが、川口ジャスコのフードコートのピーターパンにもこういうのがあった。


注文後暫くしてまずメロンソーダフロート250円がやってきた!
メロンクリームソーダ
子供時分に気兼ねなく思い切り飲みたかったんだよね。
メロンクリームソーダUP
味は薬っぽく如何にもメロンっぽい味を後付けしたものなんだけど、そんな甘くなけどソフトクリームと食べると幸せ倍増なんだよね。

で、真打ち登場ハンバーガー240円と、付け合せにポテトじゃなくてごぼうスティックを。
ハンバーガー他袋
まずハンバーガー。これがもう出来たてアツアツ。
ハンバーガー
焼きたての香ばしい焦げが端に残るバンズといい、ハンバーガーのチョット出てくる肉汁といい、出来たての至福に溢れている。シャリッとする食感があって、何かと中をみてみると、タマネギが結構な量入っていた。
ハンバーガー中身
おおっ、大好物ですぜ。ピクルスとかより全然嬉しいな。これで200円チョイは安い。

そしてごぼうスティック260円。
ごぼうスティック
これも熱々で、ごぼうはしっかり火が通ってトロトロに近い。若干繊維はあるが、ごぼうだから当然。塩がごぼうの甘みを引き出してる。これ、他のファストフードでも食べたいな。

さらに、かりとう饅頭120円なんてのがあったので注文。
かりんとう饅頭
注文ごとに揚げているのか、カリッカリのが出てきた。
かりんとう饅頭中身
熱々のところを頬張ると、中から火傷しそうなあんこが。あんこ自体の甘さは控えめで、ガワが黒糖のような風味なので、甘さのバランスが取れてる。
遊園地やギャンブル場である、揚げたて食わせてくれるカレーパンもそうだが、普段冷たい状態で食べてるものが揚げたてになるとどうしてこんなに旨いのだろう。普段ほぼ饅頭を食べないが、皆さん家でトースターで焼いたりしてるのだろうか。

メニューの一部がかなり客層に合わせて高齢向けになってて驚いたが、肝心のバーガーも店舗規模なりのものに合わせて出来てて、とても貴重な体験となった。
昔はなんかマックに比べてドムドムはヘボいイメージだったが、大反省だ。大きい組織自体がいいわけではないとは、今の郊外のローカルチェーンが物語っているんだし、ドムドムに今の時代の可能性を感じたよ。
看板

←クリック戴けると狂喜します

5

本日、現代ビジネスの新記事がUPされた。
スガキヤ現代ビジネス
(↑の画像はスガキヤラーメン@高田馬場のラーメンです)
今回も【Yahoo!ニュース】になったのだが、川口ジャスコの寿がきやのパートが短くならざるを得なかったので、ここで書いておきたい。

近著、『埼玉「裏町メシ屋」街道旅』【詳細】の第二章で触れているが、我が家からそこそこ離れたところに突如として出現したのが、イオンモールの前身となるジャスコと70の専門店グリーンシティだった。
IMG_5730
で、2018年の8月に一旦閉店し、2021年に再オープンするということで、これまでの歴史を振り返るメモリアル展に行ってきた。
IMG_5732
多分この時が初めてのショッピングセンター体験だったと思う。
現代ビジネスの記事にも書いたが、ひとつ屋根の下にたくさんの店が入ってる光景がもう信じられないというか、ピカピカの白い床が異様に眩しく感じで、最初は慣れずに文字通り目が回っていたのだと思う。どこか地に足がついてないというか。
IMG_5738
建物のほぼ中央部分が吹き抜けになっていて、メインとなるエスカレーターが設置されている。サンシャインの新人アイドルの新曲披露とかやる、ああいう感じ。大抵のショッピングセンターがこの作りになっていると思う。
ジャスコでもライダーショーとかやっていて、中学になっても模型部のヲタ仲間と見に行っていた。
IMG_5735
(このエスカレーター脇がステージだったかと)
あ、京本政樹が来てたのを思い出した。探せばどっかに写真残ってるかも。

メモリアル展の会場は3Fで、ゲーセンがあるフロア。確か寿がきやも3Fだったかな。
IMG_5736
(このユニクロのところがゲーセンだったような…)
小学生がチャリで行くには20分近くかかるのにここまでよく来ていたのは、このゲーセンが充実していたから。コナミの沙羅曼蛇が専用筐体でできるのは、チャリで行ける範囲ではここだけだった気がする。
IMG_5742
(現在のゲームコーナー。これくらいの広さはあった)
ゲーメストというゲーム雑誌をこのゲーセンで買うと、2プレイが無料になるタダ券をくれるのだ。喜び勇んでダライアスでお願いすると、1プレイ100円する大型筐体には使えないと言われてしまった。アウトランやアフターバーナーといったセガの体感ゲームもNG。1プレイ50円のもののみとのことで、仕方なく1943かなんかやったんだったか。
クレーンゲームも充実してて、当時はお菓子を落とすものが主流だった。ショベルカーみたいなのを操作して、お菓子をすくい上げるのが得意で、ベビースターを一発でゲットしたら、賞味期限切れで湿気ってて激マズだったなんてこともあったなぁ。

そんなことを思い出しながら、3Fの隅の方で開催されていたメモリアル展に着いた。
IMG_5748
パネルで年代順に新聞広告や当時のチラシが展示されていた。
IMG_5753
サイボー土地様子
(埼玉紡績の工場跡地に建った)
開業当時外観
IMG_5752
(1Fのヒーローショーの様子もあった!)
あぁこんな感じだったなぁとか思い出しながら進んでいくと、当時テナントに入っていたお店が一通り紹介されているチラシのようなものが目に入った。
テナント一覧
(「だからマクドナルド」ってコピーあったねぇ! つか、雪印フードコーナーが気になりすぎる!!)
これは、寿がきやが載っているかも!?と注意深く見ていくと・・・あった、あったよ寿がきやスーちゃん!
IMG_5760
さらにメニューの載ったものも発見。
フードテナント一覧
あ、スガキヤのところが丁度光っちゃってる!
が、寄りの写真があった!
IMG_5759
ラーメンセットが520円とある(五目ごはんとサラダのセットっぽい)。今でもラーメン単品で300円ほどだから、35年くらいあんまり値段変わってないんじゃないかな。
寿がきやはもうとっくに撤退しているが、他に残ってるテナントはないものかと見てくいくと、その寿がきやの上にあるピーターパン、これまだあるやつだよね!?

慌てて現在のフロアマップを見に行くと・・・あるある! 1Fのフードコートに入ってるフライドポテトとかフラッペを売ってるスナック売店だ。イトーヨーカドーでいうポッポとかああいうやつ、フードコートには絶対必要だよね。
意気揚々と1Fに下り、フードコートへ潜入。
フードコート
すると、あったあった、ここだ!!

ピーターパン外観
ピーターパン イオンモール川口店【食べログ】 ★★★★★★★★★★ フォーエバー・フードコートスナック売店 所在地:埼玉県川口市安行領根岸3180 イオンモール川口 1F

放課後と思しき女子高生が鯛焼きとかが陳列されてるホットスナックの前に並んでるよ。
ホットスナックコーナー
こういう光景って何年経っても変わらんのねぇ。サザエさんでもフネさんとお軽さんが女学生時代に甘味処に入ってくっちゃべってるみたいに、ずっと続いてるもんなんだろうね。
メニューはフライドポテトや焼きそば、モダン焼き(麺入りのお好み焼き的なもの)など軽食と、かき氷といった甘味系が揃う。ソフトクリームはチョコとバニラのミックスがあるのがこういうところらしいよね。
さて何を頼もうかと目をキョロキョロさせていると、ドリンクに+130円でフロートに出来るようではないか。これまたこういうところらしいメニュー! これでいこう。

というわけで、注文してフードコートの開いてるテキトーな席に着いて、いただきます!
メロンソーダフロート
ベースはメロンソーダM150円にしたが、このケバケバしいケミカルな色味(お菓子にしても子供好きだよね、こういう色)がやっぱりフロートを乗っけるのには似合う。
最初はそれぞれセパレートに味わう。ソフトクリームは意外とサッパリして、甘さ控えめ。甘いの苦手な身には丁度いい塩梅。
メロンソーダフロートUP
メロンソーダはメロンの味も香りもしないのだけど(メロンパンと一緒か。もしくはベースは一緒というかき氷のシロップ)なんだか美味しく感じられるのは子供の頃の記憶を引きずっているからか。
ソフトクリームが溶けてきた辺りでまぜまぜ。最後はグチャグチャになったのをストローでチューチュー啜る。氷も溶けて冷たさで口の中の感覚がマヒしてくるのだけど、これがトリップ感あるんだよね。ホント、味わうというより刺激を楽しむといったほうが近いかも。

そんなこんなを含めて、フードコートの売店らしいアイテムを堪能できた。
再オープンしても、こういうものは残しておいてほしい。今もって、これだけの子供や学生、それから買い物休憩中のオバチャンといった幅広い年齢の人々に求められているのだから。
あぁ、スガキヤもこんな感じで関東のどこかに残っててくれたらなぁ。マジで再出店頼んますよ、スガキヤさん!!

←クリック戴けると狂喜します

5

この数日続いている集中豪雨。特に九州では河川の氾濫が相次ぎ、名温泉地が打撃を受けている。
熊本の人吉に続いて、2年前にお邪魔した日田の天ヶ瀬も大きなダメージを受けた。

温泉街は玖珠川に沿って続いており、温泉旅館が並ぶ道からスグに河原に降りることが出来、気軽に点在する露天の共同浴場に入れる。
山をバックに流れる川を眺める最高のロケーションで、かけ流しの濃い温泉に浸かれる幸せ。
それが叶わぬ状態になったのは、今回が初めてではない。
2017年の九州北部豪雨でも打撃を受けており、川に沿って走るJR久大本線は線路が分散され、一部区間が普及になり、観光資源である列車ゆふいんの森も走れない状態になった。

1年かけて2018年の夏に全線復旧して2年と経たない今、こうしてまた打撃を受けようとは。
※Tポイントで1ポイントから寄付できます。

・犬猫に関する寄附はコチラ
天ヶ瀬の温泉旅館の1Fが浸水し、玄関部分がグチャグチャになっている悲惨な映像をテレビで見ていたら、見覚えのある浴室が映し出された。
自分が泊まった日田旅館の風呂場だ。あの濃い温泉とその匂い、そして水槽のある独特な浴室は忘れもしない。
今後再開されるのか、今はそれどころではないのかもしれないが、天ヶ瀬温泉の現状と、今後、温泉街として再開されたとしたら皆さんに行ってほしいと思い、伺った際のことをレポしておこう。

正直あまりよく調べず、立地で決めたのだが、来てみて驚いた! 山間の渓流沿いに鄙びた温泉宿が軒を連ねており、河原には温泉が湧き、露天風呂がアチコチに点在しているではないか。まさに風呂入りたい放題。
外観
そんな中にある旅館日田屋という宿に泊まったのだが、たまたまじゃらんで部屋が空いてたからここに決めただけなのに、途轍もなく凄かった。

看板
旅館日田屋【じゃらん】
所在地:大分県日田市天瀬町桜竹362−1
採点:★★★★★★★★★★ 最&高

まるでつげ義春の漫画に出てくるような絵に描いたボロ宿(最高の褒め言葉です)。
室内
2Fに通された部屋には床の間があって、ちゃんと掛け軸もかかってる純和風。
床の間
その床の間に船の模型のようなものが飾られている。
床の間の模型
昭和の居間とかって、やたら提灯とか木彫りの熊とか土産物が飾ってあったよね。ガラスケースに入った人形とかもよく床の間に飾ってあったけど、そんなんを思い出させる。
部屋の畳もフニャフニャで全体に湿気っぽかったが、部屋の窓を開けると目の前に川がゴウゴウと音を立てて流れている。
玖珠川夜

速攻浴衣に着替え、まずは風呂だと廊下に出ると、宿全体が硫黄の匂いに包まれていて、浴室まで独特のいい匂いの中を進む。
館内
脱衣場は温泉地のお風呂場らしい簡素さ。
脱衣場
温泉の詳細も掲げられていた。
温泉分析表
さっと浴衣を脱いで浴室へ入ると、岩風呂には水槽があり鯉が泳いでいた(ここがテレビで見た浴槽)。
温泉
お湯は熱いので自分で水で埋めて調整して入るのだが、無色透明ながら泉質はバツグンによく、ヌメりとむせ返るような硫黄臭で、湯船にも大量の湯の花が浮いていた。
湯の花
これこれ、こういう温泉に入りたかったのだよ! 満喫。

風呂を上がって浴衣に着替え、この日の昼間に行った日田の酒蔵「薫長酒造」で買ったワンカップで乾杯。
イカ天とカップ酒
カップ酒開缶
アテは来る途中のヤマザキyショップで手に入れたイカの天ぷら。結構知られているが、九州ではさつま揚げを天ぷらと呼ぶ。
イカ天断面
さらに想夫恋のラスクも買っていたので、腹の足しにした。
ラスク
酔いが回るとともに、おもむろに敷いてあった布団の上に横になる。
室内布団
こんなダラダラ寝っ転がって過ごすの、学生の頃一人暮らししていた以来じゃないかな。

翌朝、窓を開けると玖珠川がはっきり見えた。
玖珠川朝
普段は川中の岩が見えるほどの浅さなんだな。対岸のホテルへと渡る赤い橋が、今回の豪雨で流れたもの。テレビでみて、うわぁ、あの橋か!と一瞬でこの光景が蘇った。
露天風呂
河原の露天風呂が2Fからよく見える。真っ裸で入ったら丸見えだな。
と言いつつ自分が入るわけだが、これはまた期を改めて。

ともあれ、こんな素敵スギル旅館と温泉のある街が、あのような事態に2度もなるとは。改めて日本の地形によって生まれた文化の恩恵を、今まで余り考えずに漫然と享受していたんだなと思い知らされた。
恒久なものなどないから(無常というものを痛感させられた)、今後温泉という自然の恵みと、そこから育まれた文化を、どう維持していくのか、楽しませてもらうことができるのか、考えないといけない時期に来ていると思った。
だからといって、私一人になにか出来るでもなく、アイデアもないのだけど、今回の災害で、人々が考える機会を与えられた気がしてならない。恐れ多くもその一助にこのブログ記事がなれたらいいなと。
というわけで、ホントいいお湯でした。

←クリック戴けると狂喜します

今、新型コロナで大変な状況にあるが、仕事などやることはあるので、色んなことを並行してボチボチ作業をしている。
これまで発行したミニコミ誌の中には、公開している情報が乏しいものも多いので(特に5年以上前の古いもの)、近刊のものと同じフォーマットで同じくらいの情報量に整理していたりする。
そうした中で、あっ、これまでブログにUPし忘れた!というネタに気づくこともあるので、そういったものを逐次公開していこうかなと画策している。
いつもの3日坊主ならぬ、3回UP坊主にならないように気をつけたいが、まずは、コピー本のみで限定生産となった、
『岸辺のアブラミ』【詳細ページ】
足立〜川口:秘境メシ屋探訪

から、旧街道の老舗丸十パンの店を紹介してみたい。

埼玉高速鉄道の鳩ヶ谷駅と新井宿駅の間に、現・国道122号と並走して旧岩槻街道が通っている。旧宿場町の雰囲気を残す蔵や商店が建ち並んでいて、上手く保存すれば、川越みたいな観光地に出来たと思うのだが、現在は道路が整備され、沿道にはマンションが経ち、往時の面影は消えようとしている。
この辺は以前、田畑菓子舗という店のアイスモナカを紹介した際にも触れたが【過去記事】、実際に道路整備で立ち退きを余儀なくされ、新興住宅地として昭和末期に開発され、現在はオサレな店舗も増えて栄えた東川口に越したパン店があった。

鳩ヶ谷から旧街道を北上すると、商店街が終わりかけたところに、丸と十の文字が。
旧岩槻街道
そう、過去にも取り上げた、老舗パングループ、マルジュー【過去記事】に違いない!
埼玉にもその血脈が流れ着いていたのか。

外観
丸十まえのベーカリー【食べログ】 ★★★★☆ 4.5
所在地:埼玉県川口市桜町5-2-14
現在は、丸十ベーカリー マエノ【食べログ】@東川口

建物は木造の古くからの商店建築のようだが、通りに面した看板部分はまだ新しい感じの面持ちで、パンが並ぶショーウインドウは平成のパン店と見まごうほど、光り輝いている。
正面
綺麗で清潔感を担保しつつもどこか昭和の昔馴染みのパン店の風格が漂っているのは、現在進行形で昔ながらの製法を現代に守り続けるマルジューグループらしい。
店内っは昼過ぎとあってかパンの種類は疎ら。このグループはあまりビッチビチにパンを大量陳列しない。朝焼いたパンを昼頃出して売り切るパターンが多いのだが、こちらもレジ脇の食パンコーナーには2斤ほどしか既に置いてなかった。

ポツポツと散在する菓子パンに目を向けると、クリームパンやカレーパンなどお馴染みの品が並ぶ中、久々にコッペパンを発見!
コッペパン
マルジューの名物ではあるのだが、仲宿と十条のサンドール以外でほとんどお目にかかったことがない。
というわけで、レジに持って行きその場で切ってもらってピーナッツクリームを塗ってもらう。何も塗らない方がパンの味がわかるし、塗るとダブルスコアくらい高くなるのだが、なんとなくこの日は塗ってもらうテンションだった。
コッペパン中身
これが正解で、これでもかと言わんばかりのたっぷりのクリーム。少々油っこい気がしなくもないが、贅沢にピーナッツを使っているのだろう。ナッツのクラッシュ感はないが、よく練りこまれた濃厚な粘りをみせる。
焼きはそんなにハードでないながら、ソフトな中にしっかりと適度なコシのあるコッペは、これまた噛むと粘りさえ覚える食感で、クリームとよく合って、値段に見合う重厚な逸品となっている。

もう一つカレーパンも買ってみた。
カレーパン
こちらは揚げがかなりソフトで、白っぽい粉のような羽根状の衣になっている。パンが食感ソフトながらミッチリ重みあるから、揚げがハードだと重いかもしれない。
カレーパン中身
カレーはネッチリと小麦粉系で余り辛さは感じないのだけど、よく炒めてあるようで、やや黒っぽいルーは香ばしさとコクがしっかりめ。なかなか食べごたえのある一品だった。

食パンの購入は見送ったが、素のパンの味を試してみたくなった。これは移転先の東川口に出向くしかあるまい!
クラシックでしっかりした味ながら古びた感じのしなさ加減はサスガのマルジューであった。
というわけで、ウマシ!! ごっそうさんっす。

←クリック戴けると狂喜します

↑このページのトップヘ