以前『ラーメン系譜学』などを出させてもらった辰巳出版より、先日『日本ご当地パン大全』が発売された。というわけで、取り上げた中から1店をピックアップしてみやす。
これは「日本懐かし大全」シリーズの新機軸として発行されたもので、とくれば当然、昨今の高級食パンやハード系ではない、昭和レトロな惣菜パンや菓子パンの類がこれでもかと詰め込まれた内容。
この中で、高校の購買レポや、都内のレトロ系町パン、三角形サンドイッチのルーツに迫るミニ特集を担当。ここでしか読めないような、これまで公開されていない内容なってると思うので、手にとってくだされ。
売切れ続出で、重版が決定し、もう少しで店頭やネット通販も在庫が揃うので、ぜひどぞ。
すっかり昼飲みの新規店だらけになった赤羽一番街。
ここを抜けて、以前AGC(赤羽餃子センター)があった先に、昭和からやってそうないかにもな町パン店がお出迎え。

サンロールおおみや【食べログ】 ★★★★★★★★★★ 町パン文化遺産!
所在地:東京都北区赤羽1-35-2
赤羽は先の昼飲み屋の様に、駅前もチェーン系の飲食店ばかりで、パン屋もハード系が目立つ(それはそれで好きだし利用もするけどね)。
せっかくの赤羽だったら、子供の頃から馴染みのあるような、しっとりホワホワのパン屋さんのパンが食べたい。そういうのが赤羽(バネ)には似合うはずだ。
そんなことを思っていた矢先に見つけたのがこちらで、初めてきたのは10年ほど前だったか。
その時のことは以前、当ブログで触れていた。
それから何度か利用していて、今回の本の企画を貰い、真っ先にコチラが思いついたのだった。

掲載にあたり、いくつか買い物求めたパンを上げておこう。
クリームパン¥140はグローブ型のこれぞ町パンな形。


カスタードの玉子が実に濃厚! ハードに焼き上がったパンも食べごたえ抜群。

揚げ物を挟んだ惣菜パンの中に、フライドチキン¥230なるものを発見!

これはなんともそのままというか大胆な。

衣の油と塩気がガツンくるね〜。

許可を得る際に、ご主人からお店の歴史について伺ったところ、驚くべき事実が明らかとなった。
なんと創業100年となる超老舗店だった。もとは西口にあり、東口に移って60年以上が経つという。
創業当時からあるメニューを聞いてみると、たぶん一番古くからあるメニューとして、甘食を上げて下さった。
ただこの日はまだ焼けておらず、後日夕方の焼き上がり時間に再訪してみた。
甘食2ケ¥160!

玉子パンと並ぶ古くからの町パンの定番。

個人的にはボソボソして口の水分を全部持っていかれるような食感がイマヒトツそそられなかったのだが、コチラのはシットリしていて、全然口がパサパサにならない!

味自体もほのかな甘さがあって、食べるだけで幸せになれる。
やっぱり赤羽にはこういう味がないとね。いやはや参った。ウマシウマシ!! ごちそうさまです。
