カテゴリ:雑記・よしなし事 > 映画・本・音楽

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千葉の逆襲
  • 谷村昌平
  • 言視舎
  • 980円
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書評


参加させてもらっている書評サイト『本が好き!』の献本が久々に当選した(このところ余り応募していなかったというのもあるが落選も続いていたので)。その久々というのがバーチ本というのも、なんともはや。
さて、バーチをどういった視点でエグるのか、非常に興味深く読み進めたのだが…

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ブログネタ
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かながわ定食紀行おかわりかながわ定食紀行おかわり【⇒amazon】
著者:今 柊二
価格:798円(税込)
かもめ文庫 神奈川新聞社

今年の頭に読み始めてソッコー読了しているのだが、ブログにUPするタイミングを逸したまま今日を迎えてしまった。
本を取り上げた記事は5月のミニコミ誌『HB』以来だが【該当記事:HBというミニコミ雑誌について】、実は本著の記事を書く前フリ的な意味合いもあって『HB』に触れたのだが、その時も色々あってUPできずじまい。
でもまぁ、そんな勿体ぶった記事じゃないんスよ、これから書くことは(著者に失礼!)。本著同様、気軽な話。

かながわ定食紀行タイトルに「おかわり」とあるように、本著は『かながわ定食紀行』【過去記事】の続編となる。そもそもの連載が神奈川新聞の日曜版とあって、神奈川県内の定食屋さんの紹介記事をまとめたものとあって、まぁそう堅苦しい文章ではない。原則、淡々と町場の定食屋が羅列されるのみだが、神奈川には殆ど縁のない自分でも十分に楽しめる。
自分もB級グルメ&町歩きのミニコミをやってて思うのだが、取り扱うエリアが居住もしくは在勤でないと、途端に手にとってもらえなくなるというのは、即売会で売り子をしていて直接読者の反応を目の当たりにしていると、露骨な反応として返ってくる。なんで川一つ、区境1コ跨ぐだけで興味が削がれるのか、コチラが町として優れてて、アチラが劣ってるなんてことは何一つない。一つ駅が違うだけで、新たな違った顔が、大変興味深い風景が待っていてくれるものだと思うのだが。まぁその町毎の魅力をプレゼンテーションしきれていない自分の腕のなさが一番の要因なのだろうが。
だから、自分が行ったことのない町にどんな特徴や魅力があるのか、とても興味がある。人生、いつ何時どの町とどんな巡り合わせがあるか、わかったもんじゃない。一生縁のないと思っていた駅に仕事でよく向かうようになった、なんてことはよくあるんじゃないだろうか。本著にある洋食屋や中華屋、とんかつ屋は、それぞれの駅の近くに当たり前にある、地域密着型のなんてことのない店ばかりだ。ここに、こだわりも特別な素材も売切れ次第終了もない。地域密着だからってご当地グルメもない。いやあるか、トルコライスが。前回に次いでトルコライスを追う記事が掲載されているが、それだって町おこし的に原っぱのテントで大量に作られたのをプラッチックの嫌に白い皿で食うのじゃなくて(そこに文化はねぇ!)、なんてことない店で昔から当たり前に供されている炒めもんと揚げもんを皿に乗っけた代物だ。
これが、著者の衒ったところがないフツーの読みやすい文章で綴られているのがまたいいのだ。いや、これが本当に難しいんだ。定食の連載だからどーしても書き方(構成・表現)がワンパターンになりやすい(このブログみたいにねww)。飽きさせないようにとか、変化つけるために、どーしても下心が出てくるもんなのだけど、そこを淡々とこなしながら、それでいてワンパターンとして飽きが来ることがない。そうだ、町の定食屋といっしょだ!
定食学入門 (ちくま新書)この本が出る間に、著者はこれまでの飲食店のレポート的な雰囲気とは異なる空気感をもった、『定食学入門』【過去記事】や『定食と文学』(こちらは未読)を著している。食にまつわる造詣の深さ、知識量には驚かされ、氏が名実ともに現在の定食オーソリティであるところを見せつけられた。その上で、改めてオーソドックスな切り口の定食紹介文を読むと、そうした知識に裏打ちされつつも、それをひけらかさず、下駄履きの定食屋の良さそのままに文章を綴れるってのは、こりゃスゲーなと。
定食屋の記事の他に、うどんやお好み焼きをアテにご飯を食べる、つまり定食化することを力説する論考があるのだが、あれだけ定食論(?)をまとめ上げたのに、無駄に熱いというか、飲み屋で酔った勢いで西日本の食文化を関東人に力説するテンションなのがおかしい。もちろん背景に知識があるから、酔っぱらいの説教のいい加減さはないのだが、それでも、本著は本著のノリとして、書き分けられている。まぁ個人的に、関東人ながら炭水化物×炭水化物でも全然OK、寧ろウエルカムな人間としては、ウンウン頷きながら読めたってのがデカいのだけど(たまに当ブログで述べる隠れ四国人説の話もあるが)。
この辺の書き分け方、氏の持つ定食への目線の低さが、巻末の対談だと顕著に露呈する。前作も対談があって同じように思ったが、前回の唐沢俊一や今回のおでん研究家なんかだと、自分のテリトリーに話を持ってっちゃうから、定食の定食たる部分と俄にずれて行ってしまう。藤木TDCとでさえそういう部分がある。その齟齬というか乖離が、却って氏のポジションを浮き彫りにさせて(気ぃ遣ってる部分とかw)面白かったりするんだけど。
立ちそば大全定食以外にも立ちそばの本【過去記事:立ちそば大全】も著しているが、それらとこの神奈川の定食本がビミョ〜に違う点は、氏が若かりし日に白楽に住んでいたコラムをみてもわかるように、前回にも学生の頃に通った横浜の話もあったが、普段の生活の中に当たり前に定食屋で食していた経験、そしてその思い入れが深いところにあるのではないだろうか。なんでもない生活の中で食べた定食、そこで触れた町の空気感。それがホンチョの全体に流れている気がしてならない。その風に誘われて、所用のついでにでもフラっと立ち寄りたくなってしまう本といえよう。やっぱねぇ、本作るために好きでもないもん罰ゲーム的に食ったり、B級グルメブーム貶し前提で遠征したレポートなんかとはもう質がじぇんじぇん違うのだよ…ってそれはもういいって(笑)。

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GWの狭間ということで、いつもとは趣向の異なる記事をUPしたい。まぁ書評っちゃそうなのだが、ずっと温存していて、タイミングを逸していたネタっす。

ある日のこと、弊ブログの長らくの読者でもある方から、『HB』【公式】なるミニコミ誌に拙著が取り上げられていると教えられ、早速買ってきた(といっても発行は昨年9月なのだが…)。
HB他取り上げられているという『HB』第7号はB級グルメ特集とあり、テッチリそこなのかと思いきや、レギュラー連載の雑誌ランキングということらしい。執筆陣の一人、東川端三丁目【ブログ:東川端参丁目の備忘録】なる人物はどうも出版とかソッチの業界人らしく、その筋では有名な雑誌通らしい。
記事は、09年春〜10年冬にかけて発行された雑誌の中から、極私的なランク付けがされ、ワースト3とベスト9のそれぞれに寸評が載せられている。これはミニコミ誌等の一般流通に乗らない雑誌のランキングではなく、自分以外はそれこそ、週刊ダイヤモンドやアンアンといった、皆さんご存知の雑誌がズラリと並んどるわけだ。
この流れから行くと、お約束のワースト入りなのかと思いきや、彷書月刊を抑え堂々の第2位!(ちなみに1位は廃刊となったNAVI)
年2回のペースで発行している本誌ではなく、オマケのお遊び的に作っているイベント限定コピー本の方がフィーチャーされているので、ちょっとガックシだが(年2回のお祭り以外では極一部のミニコミ専門店で限定発売しかしていないから紹介頂いても手に入らないやん!)、この09年末の限定本『バネ式』は殊の外評判が良く、清野とおるの『東京都北区赤羽』より前から赤羽の裏な部分を取り上げていると評価してくれているのが有難い。戦後闇市から発達した赤羽一番街から、軍都としての歴史を持つ赤羽の旧日本軍の引込線を追走しながら、戦後ニューファミリーの団地を横断するっつー、町の歴史的断層を現在眼に見えている事象から並べ対比する方法は指摘のとおりだが、それは私の本シリーズ全てに通底してることですから、まぁ気にしてくれる方は、他のも手にとってねと【バックナンバー一覧】

自分のことが触れられてるのはそこだけだが、折角なんで『HB』第7号、全部読んでみたんですわ。
で、恩を仇で返すようで悪いんだけど、このB級グルメ特集があまりにもあまりにも…なんで、ここでちょっと毒を吐きたい。B級グルメブログをやってる身としては、いくら拙著を評価してくれたとはいえ、黙ってるわけにはいかない!
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facebook使いこなし術 パワーユーザーが明かす「楽しむ秘訣」
  • 根岸智幸
  • アスキー・メディアワークス
  • 780円
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書評


フェイスブックっていえばアナタ、映画『ソーシャル・ネットワーク』で話題になったアレですわ・・・って全然説明になってないけど、要するに、ネット上に存在するフェイスブックっつー世界がありまして、そこに自分を登録するとですね、プロフィールを見たりして、リア友(現実の友だち)をはじめ、見ず知らずの趣味が共通人とかが「友だちになってくれ〜」とやってくるらしいの。そんで自分も友だち探してね、フェイスブック内のネットワークが出来て、そこで仲間に対して「この店いいわ〜」とか「あの映画オモシロかったよ」とかって話題を共有するツールらしい。
自分を登録するっつー、こういうのをSNSっていうようで、日本ではmixi(ミクシィ)がシェアを誇ってるけど、世界的にはフェイスブックなんだって。

日本人にはmixiあるんだから、わざわざ参加者少ない(=友だちがいる確率が低い)フェイスブックなんていらなくね? 二重手間だし。
全く以て正論。自分もそう思ってた。mixiでは主に、このブログと自営の店の情報交換の場として使っていて、他は廃墟やラーメン店の情報収集手段として個人的にクチコミを殆どヨミ専(読むの専門)で利用してるくらい。ツイッターもまぁ似たような感じに使ってるんだけど、一つ一つはそんなに手間じゃなくても、いくつかのブログのUPやあれやこれやで、今でさえアップアップなのに、これ以上、フェイスブックとかやること増やさないでくれー!頼む、流行るな!とさえ思っていた。

ところがある日、自分の本で世話になっている、中野ブロードウェイのミニコミ・サブカル専門店タコシェがやっているフェイスブックのページ(お店や企業がフェイスブック内につくるホームページみたいな「ファンページ」っていうものらしい)をたまたま見かけたんだけど、取り扱っている本が新着順にサムネイル(ちっちゃい表紙画像)に並んでて、シンプルでみやすいんですわ。多分、ツイッターみたいに画像UPして文章ちょちょっと書けば、時系列に並ぶんだろうなと思ったの。あ、これは販促には手軽でいいなぁと、その一見なんでもない、ちょっと見た目にホレたのね。

でもやっぱ現状手間増やしたくねぇなぁと思っていた矢先に本著に出会ってしまった。この著者は以前ツイッターに関するほぼ同様の本を書いており【過去記事】、自分がツイッターを理解する上ですごく役に立ったので、今回もフェイスブックを取り敢えず理解だけはできるかなぁと期待していた。この時点でやる気はほぼゼロに等しかった。
しかし読んでみると、自分には向いているツールじゃないかと思うようになり始めた。読了を待たず、中盤くらいから吉田照美…もとい、やる気マンマンになってくるのだが、そう思うに至ったキッカケは、ツイッターやブログの記事を流せるという点につきる。
まずは自分用のページが開くらしいのだが、そこに、ツイッターやブログで書いたことが時系列で上から下に書き込まれる。自分で新たにフェイスブック用の記事を書かなくていいし、自分のやってることに興味ある人が訪問してくれた時、このブログみて、ツイッター開いて、店のHPみて・・・ということをイチイチしなくても、すべてが集約されてるわけだ。
またさっき述べたファンページ。店のファンページを立ち上げて、そこに店のことについて書いたブログやツイッターの文章を流し込ませるようにすれば、これまた楽チン。このページはフェイスブックユーザー以外も閲覧できるので、オフィシャルで事務的な内容の公式サイトに比べ、店の人間の生の声が聞こえるようなページにする、なんて住み分けも可能かなぁなんて思う。

フェイスブックの一番の特徴である「いいね!」ボタン。やる気スイッチみたいなもんだが(違うって!)、フェイスブック内のいろんなカキコミに対して共感したことなんかを表明できる機能で、その人がどんなことに興味持っているのか、どれにいいね!を押したかをみることで知ることができる。このボタンもフェイスブックの外部に仕込むことができて、昨今ブログなどでよく見かけると思うが、フェイスブックで誰かのTOPページ(プロフィール)を見れば、フェイスブック以外の「いいね!」押した記事諸々が知れるので、これまたその人のブログやらツイッターやらをイチイチ追いかけなくて済む。

他にもいろいろあるが書いてられないし、上記の内容も細かくは述べる場ではないので、ぜひ本著を手に取って欲しいが、ここまで書いてきたことって殆どmixiでも似たようなのあるんだよね。チェックとかがいいね!ボタンだし。つーか同じSNSとして、必死にフェイスブックへの移行を恐れてか機能をパクりだしてきたらしいんだけど、決定的な違いはヒトツ。さんざん述べてきた、外部の情報を流せないってことにつきるんだよね。
まぁ頑張れば、ツイッターのつぶやきを転載できる程度で、ブログなど外部のページは基本リンクを貼ることでしか辿れない。またコミュニティという共通の趣味をもつ人が集まる場所でのカキコミも、そのコミュへボタンをクリッククリックしていかないと辿りつかない。
そもそもが友達の紹介がないと登録できないサービスだったからか、非常に閉鎖的で、機能はシンプルながら、シンプルすぎるところに色々機能を付帯していくものだから、逆に手間がかかってしまう。
もう欲しい情報が画面を開いた瞬間、パッと一度に集約されればなんて楽だろうと常々思っていたの。そこにきてこの本でフェイスブックの本当を知り、もう完全に心は移行する気まんまんですわ。
ただ、長年mixiをやってたからね・・・そこで構築してきたものは大きい。それをまた1からやるのかと思うと、フェイスブックに移行したくないmixiユーザーも当然いるだろうしね。
それに、楽だ楽だと言っても、結局、フェイスブック内でいろいろ手間かけちゃうんだよ、オイラ、きっと。これまでがそうだったもの。それ思うとね、足が重いんですわ。でも、やっちゃうぜ〜

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毎度毎度の献本書評だが、今回は漫画家田中圭一のイラストってだけで読んじゃいやした。

失敗しない大学デビュー 増補改訂版
  • 田中圭一_::_ひぐちゆうじ
  • 飛鳥新社
  • 1000円
Amazonで購入
書評


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