カテゴリ:酒場・ホルモン・串モノ・焼肉 > ギャンブル場メシ

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前回、BOOTHで拙ミニコミ同人誌のバックナンバーをPDF化しているとお知らせしましたが、この度、『ギャンブルイーター』【詳細】PDF化しました。
というわけで、久々に公営ギャンブル場メシをUPしたいと思うのだが、九州にいったときに寄った、佐賀競馬のバーナー焼き串をお披露目してみよう。

博多から久留米に向かう途中、佐賀県をかすめる区間がある。佐賀でも東の端に位置する基山や鳥栖と呼ばれるエリアだ。
特に鳥栖はサッカークラブなどでも全国的にも知られた地名だと思うが、そこに佐賀競馬場がある。
入口
前々から来たいと思っていたので、九州旅の途中に立ち寄ることに(九州旅の詳細は『ラ・九州旅』【詳細】で書いてまっせ)。


山を望む水田地帯にポツンとラブホテルがよう建ち並ぶような土地ながら、その一帯の隣に古びたスタンドが見えてくる。
だだっ広い駐車場にはまばらにしか車がなく、雨の日の平日、しかも場外発売のみとあって余計に寂しく思えるのだろう。
駐車場
(駐車場から見える、雑木林に頭を出す例の建物)

中に入っても人影は少なく、食事処は全てシャッターを下ろしていた。
シャッター売店街

場内

スタンド
(人っ子一人いないスタンド)

なんでこんな日にわざわざ立ち寄ったのか。ある1つの売店で売られているものをどうしてもこの目で見たかったのだ。
場外の日でも開いているのか確証はなかったが、スタンド裏を覗くと食べ物屋としては唯一、その売店だけが営業していた。

売店
丸善【食べログ】 ★★★★★★★★★★ これぞ鉄火場!
さがけいば公式サイト:sagakeiba.net

小さな2台分のワゴンだけの売場にオヤジさんとオカミさんの2人がいて、新聞や牛乳なんぞを売っている。
売店UP
それらに混じって、串に刺さった天ぷら(イカやイワシのすり身揚げ)が並んでいるオヤジさんのところにだけ鉄板が置かれている。
売り物
実はこれが目当て。ここでは売られている串モノをその場で焼いて提供しているのだ。

焼きイカ¥200が気になったのでまず注文。
それと丸天辺りを頼もうかと逡巡していると、オヤジさん既にイカを焼き出している。後から追加できる雰囲気じゃないし、1本でも焼いてくれるならとそのまま焼き作業を見つめることに。
バーナー
この焼き作業、てっきり鉄板にガスで火を点けて焼くのかと思ったら、おもむろに奥からガスバーナーを取り出し、鉄板に置いたイカを直接バーナーで焼き始めた。その後も一向にバーナーの手を止めようとしない。
バーナーUP
鉄板で焼くんじゃないんかい!
イカ焼きUP
かなり長いことバーナーで焼いたかと思うと、紙コップに焼いたイカを入れ、差し出された。

ベンチのある場所に移動し、食してみる。
イカ串
イカは焦げ目がシッカリつくほど焼かれているので実に香ばしい〜
イカUP
身はホクホクで、九州独特の甘い醤油の味付けが効いている。酒のアテに良さそうな一串。

瞬殺。いや〜、味もさることながら、衝撃の焼き作業が見れて、寄った甲斐があった。
他の売店も気になるし、ここでも他の焼き物を食べてみたい。もちろんアルコール込みで。これは晴れて場内開催があるタイミングで、コロナ明けのそう遠くないうちに出直さねばっ!
男子オヤツ度MAX、これぞ鉄火場という一品にシビレた。ウマいとかそういうことがどうでいいくらいにサイコー。ごっそさん。

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お待っとさんでした((c)キンケロ)、ようやっとブログUPしやす!!
といっても新ネタではなく、3〜4年前の蔵出しで申し訳ないが、毎度のことながら近況報告を兼ねてのことなので、ご容赦願いたい。
酒場人 vol.2 (OAK MOOK-592)酒場人 vol.2 (OAK MOOK-592) [ムック]
昨年末創刊した酒場雑誌『酒場人』が無事vol.2を発行した。
今回もお陰様で原稿を書かせてもらうことが出来て、公営ギャンブル場飲みの連載第2回が掲載されている。今回は先日その歴史に幕を下ろした、オートレース発祥の地、船橋オート【朝日新聞デジタル】。〆切の都合で最終開催のレポとは行かなかったが、逆に普段の船橋オートの顔が覗けた気がした。
既に書店並んでいると思うが、コンビニをメインに配本されているようなので、ご所望の向きはある内にGETして頂きたい。
Amazonでも買えるので、そちらもどうぞ(↑画像・リンクをクリック!)。南阿佐ヶ谷に移転した弊店内でも自由に閲覧できます【移転詳細】
というわけで、在庫切れとなっている拙ミニコミ『ギャンブルイーター』から、最近地方競馬として見事な無事回復を果たしてニュースになった浦和競馬をば。

12年11月。訪問した日は本場開催ではなく大井のナイター場外発売だった。それでも南浦和駅から送迎バスでやってきたのには訳がある。
場外の日はなんとコースの中に入れるのだ。
一般に開放され、真ん中の芝生では近所の人が犬を散歩させているという、なんとも地方競馬らしいノホホンとした空気に包まれている。
浦和競馬入口ゲート
■浦和競馬【公式サイト】 ★★★★☆ 4.5
以前は開催日も開放しており、ダート内も歩けたという。流石に今は立入禁止で、中の芝生へは板切れを渡してその上を歩くのだが、予想以上に広々としたコースの中で、芝を踏みしめながらプラプラと歩くのはとても気持ちがいい。これだけのためにここに来てもいいくらいだ。
浦和競馬コース
(板の上からのコースの眺め)
浦和競馬コース内芝生
(コース内はこんな感じに芝生になってる)
浦和競馬コース脇
(コース脇ギリも歩け、スタンドも眺められる)

一周したところで、スタンドに戻る。
浦和競馬スタンド
旧スタンドは古く、昭和からのギャンブル場の雰囲気が残っている。本場開催じゃないからか、コース脇が駐車場になっちゃってるのも、なんとも地方らしい。
浦和競馬払戻所
もぬけの殻の払戻所も蛍光灯の寂しい明かりが尚良し。

さて飯だが、ここも川口オートに劣らず売店や屋台が充実していることで有名。入口からスタンドにかけてL字にずっと屋台が連なっている。
浦和競馬屋台群
軒先にベンチも有するので売店形式と思いきや、それぞれに定食、揚げ物、焼き物、飲み屋とキャラクタが異なるイートインも備えている。これだけで5軒以上一気に食べ比べられるのだが、スタンドのほぼ各階に軽食を揃えた売店+レストランっぽい蕎麦屋、さらに独立した投票所棟にも立ちそばチックな売店と行くところ全てで飯が食える勢い。
こうなると何処から手をつけて良いのやら嬉しい悲鳴を上げてしまうが、まずは名物のジャンボチキンカツ¥250と行きたい。んが、そのL字屋台群は場外の場合、全てオープンしておらず、歯抜け的に休みをとっているのだ。肝心のチキンカツ屋台は本開催以外営業しないとのこと。気になっていたマグロカツも休みだ。

となればレバフライは…おっ、やってる!
浦和競馬レバカツ&ポテトフライ
レバフライとポテトフライ各¥100を注文。
浦和競馬レバカツ
レバフライは単に焼き鳥のレバーを揚げたものだが、独特の臭みは消え去ってはいないものの、ハードに揚った衣に包まれホワンとした食感でパクパク食べられてしまう。
浦和競馬ポテトフライ断面
ポテトフライも身のシッカリしたジャガイモでいたずらに甘すぎず、適度なジャガらしい苦味があって、しっかり衣と一緒に噛み締めると口中に旨みが広がる。どちらも卒ない出来ながら安い価格で嬉しくなる。

さて他に何を食おうかと逡巡していたら、豚汁300円の文字が目に入ってきた。
大井はトゥインクルといった日が暮れてからのレースが多い。肌寒く感じられてきたので、これで温まるとしよう。と、出てきたソレを見てビックリした。
浦和競馬豚汁
で、デカイ! 吉野家の牛丼の特盛の丼よりデカイかもしれない。具沢山でこれで300円とは恐れ入る。味は確かに味噌もコクもやや薄めで豚肉は端切れみたいのが散見出来る程度ながら、大根も人参も食っても減らない程で、これだけでもう満腹になってしまった。どんだけコスパ高いんだと。

で、一緒に買ったのは隠れた名物の天ぷらおにぎり¥150!
浦和競馬天ぷらおにぎり
てっきり天むすのようなものを想像していたが、単に白飯のおにぎりとかき揚げを同じトレーに乗せただけ。如何にも余り物から生まれたようなメニューだが、これが侮れない。気さくなオバチャンが「温めようか?」なんて行ってくれて、店の奥のレンジで軽くチンしてくれる。なので揚げは正直シナッちゃっているのだが、家で残り物のかき揚げをチンすると妙にウマイことないだろうか。それが出てきてる感じで、醤油を垂らして食べるとなんともホッとしてしまう。そして肝はおにぎりが白飯だということ。海苔も塩もないことで、この醤油をかけたかき揚げと実によくマッチする。おにぎりというより、箸で解しながらかき揚げの切れ端と一緒に頬張る感じ。醤油の染みたご飯と揚げ油のコンビは最強である。
こうなれば、米にはさらに揚げ物だろうと、勢い余って唐揚げ串¥100も追加!
浦和競馬唐揚げ串
ゴロンとゲンコツ大の唐揚げが2個、豪快に串刺しになってる。
浦和競馬唐揚げ串断面
至ってフツーの唐揚げながら、このおにぎりには相性バッチシ。

この屋台群以外にも発券場等が入るビルがあって、その中にも売店が随所に設けられている。ざっと一周したがとても食べきれないので、今度こそ本場開催日に来て、チキンカツと一緒に、埼玉川越のコエドビール辺りとツマミを多種、味わってみたい。
平和島や江戸川のモツ煮込み、多摩川の牛炊といった飛び抜けた名物があるわけではないが、恐るべき軽食の充実度と、ローカル色もあるツマミ食いが満喫できる。地方競技場の魅力がタップリつまった、いい意味でギャンブルイーター泣かせの施設だった。わけあって頻繁に来れないエリアだが、折を見て二度三度と攻めてみたい。
いやもう満腹満足!! メッチャウマし!!! ごっそうさんでした〜

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ブログネタ
良き 居酒屋・呑み屋 に参加中!
えー、今月12/8(火)に発刊となる『酒場人』という雑誌がありまして、そこに公営ギャンブル場飲みの原稿書かせてもらいやした。
sakabazine_H1■酒場人 vol.1 880円(税抜き)
【オークラ出版公式ページ】
【はてなニュース】 【Amazon】
表紙画像が送られてきて、そこで初めてコトの大きさを知ったのですが、エラいメンツの中にクレジットされちゃっていいのかなと。
初回はボートレース江戸川(最近“競艇”っていっちゃいけないみたい)。ギャンブルイーターと内容的にはカブりますが、絶版なんで、未見の方は是非お手にとって見て下さい。
雑誌が続けば掲載も続けさせて貰えそうなので、そうなったらコレまで取り上げてこなかった競技場の飲み歩きも積極的に取り上げていけたらと思っています。なので、面白かったら是非アンケートはがき(ついてるのか知らんけど^^;)等で出版社にリクエストして頂けたら嬉しいッス!
というわけで、ブログ通常運行再開記念を兼ねて、江戸川のギャンブル場対面酒場、未UPレポやっときますか。

これまで幾度かレポしてきたように、公営ギャンブル場の中もかなり素敵な屋台や売店がある。
【過去記事例:平和島競艇WINS後楽園京王閣等】
串カツや煮込みをアテにホッピーや酎ハイで青空のもと一杯ヤるのがギャンブルイーターの醍醐味なわけだが、困ったことに多くの競技場の前には待ち構えているかのように酒場が軒を連ねている。賭けに勝っているならまだしも、負けた身にはケツの毛まで抜くつもりか!?とツッコミたくなるところだろう。それでも暖簾を潜ってしまうのが悲しいサガだが、賭けない自分には、もう食べられないよー!と言わんばかりの、何とも嬉しい悩みとなる。
中でも多摩川ボートと並んで待ち構え度が尋常でないのが、この江戸川ボート。

大魔神が両サイドにそびえる正門を出ると、向かいにオープンエアな平屋建てのディープ酒場が待ち構えている。
ボート向こう正面@富士食堂
2軒横並びと駐輪場奥に立ち飲み均一居酒屋がある。奥の均一飲み屋は本場開催の時しか空いてないようだ。
外観@富士食堂富士食堂【食べログ】
★★★★★★★★★★ 文句言う奴ぁ下衆
東京都江戸川区東小松川3-5-10
※営業はボートレース江戸川に準じているかと。ナイターや場外の時もやってるので、かなり営業時間長いと見た。
※価格等は2011年11月当時


2軒の内の食堂の外席に座ってみる。目の前に網焼き台と煮込みの大鍋がグツグツ言っている。
隣のオッサンは何やらブツブツ呟きながら出走表と睨めっこ。途中思い出したかのように席を立っては、怒ってる方の大魔神裏手にある場外発券所に駆けていき、戻ってくるを繰り返している。
店内@富士食堂
店内はここで知り合いになったような常連が談笑し、出ては入って来て備え付けのテレビのボート中継を見ている。
厨房上の壁には手書きのメニュー短冊が並び、ツマミの他に魚モノの定食など定番が一通り揃っている様子。

先ずはプレーンの酎ハイ¥350に煮込み¥400を。
チューハイ+煮込み@富士食堂
先ほど類稀な煮込みを食べたばかりなのでどうしても物足りなく感じてしまうが、よく煮込まれた白もつに適度に濃厚でややザラッとした汁はネギとの相性もよく美味しい。
煮込みUP@富士食堂
ただ値段の割に量的に大人しいかな。

適度に焼酎の効いた酎ハイをチビチビやっていると、フライドポテト¥300(だったかな?)の登場。
ポテト@富士食堂
今揚げたのかどうか分からないが、兎に角アツアツでサクサク。皮付きポテトでジャガイモの苦甘さがシッカリと生きている。これは安くて実にイイ! アテにピッタリだ。

オロナミンハイ@富士食堂ついつい焼酎が進み、二杯目はメニューの中で異彩を放っていたオロナミンハイ¥350を。
ってうわぁ真っ黄色!
焼酎をオロナミンCで割っているのだろうが、あの馴染み深い味そのまんま。甘くてちょっとケミカルな風味に、ツマミと合わないと思うが、幸い手元にはポテトが残っていたので、これとなら美味しく頂けた。アルコール感がないから飲み過ぎてしまいそうだが、これはこれで悪くない。

何となしに頼んだ玉子焼き¥350がやってきた。
玉子焼き@富士食堂
冷たいのを覚悟していたが、どうやら焼きたてのようだ。
玉子焼きUP@富士食堂
食べてみてこれがモロにHIT。半熟気味に中がトロリとしてはいないのだが、ホクホクで若干の汁ッケも残している。そしてこれが妙に塩ッケが強い。塩と醤油も入っていそうだが、やもすれば塩っぱくなりすぎてしまうところ、アテとしては絶妙な塩梅に落とし込んでいる。オロナミンにも負けないシッカリとした味わいで満足しきり。

接客も当たりが優しく、オッサンがここに根を下ろしてしまうのは頷ける。
場内場外ともとても胃袋が一つでは足りない、恐ろしや江戸川ボート!
というわけで、この背徳感、いやもうサイコー。バリウマし!! ごちそうさま〜

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2/17(火)発売のアサヒ芸能に、ギャンブル場グルメ特集として手前の文章と写真がカラー4Pでデデーンと載ってるはずです。
過去に発行した拙ミニコミ同人誌『ギャンブルイーター』【詳細】と当ブログの過去記事から、メシレポのみをギュギュっと凝縮したような内容となっとります。
各公営ギャンブル場の詳細レポは本誌を参照していただきたいが、【取扱委託店一覧】なにせ発行から2年以上経っててほぼ売切状態なので(通販は【COMIC ZIN】・店頭では西荻の【旅の本屋のまど】が多少多く残ってるっぽいので、詳しくは各店に問合せ下さい)、電子書籍化とかも考えますが、一先ず、当ブログでチョットずつ紹介していけたらなぁと。【ブログUP済みの公営ギャンブル場メシ一覧はこちら】
というわけで、前回練馬の山登りを予告していた練馬の山は次回やりやすので、今回は特別にギャンブルイーターから未UPの江戸川競艇をば。

競艇場まで行く送迎バスが都営新宿線の船堀駅から出ているというので駅前ロータリーに降り立つ。すると都営の定期券売り場と同じ店舗内に宝くじ売り場が併設されている。
船堀駅前@江戸川競艇
駅周辺は再開発され近未来的なタワーがそびえ立っているというのに、なんだかエラくディープな所に連れて行かれる予感がしてきた。
オッサンしかいないバスは荒川の土手の細い道を進む。するとこれまた近代的なスタンドがデデーンと佇んでいた。

外観@江戸川競艇ボートレース江戸川【公式サイト】
★★★★★★★★★★ 最強!
交通アクセス:東京都江戸川区東小松川3-1-1

停車した駐車場は広く、乗用車の他自転車駐輪スペースも沢山確保されている。かなりの規模の施設が予想される。さて中はどんなもんかと正門に近づくと、何故か大魔神がお出迎え。
だいまじん@江戸川競艇
いやハマの大魔神でも大魔神的なゆるキャラでもない、コピーライト取った大魔神が仁王門の如く入口の両サイトに配されている。
そして百円玉を投入して入場すると、ピカピカに磨かれたリノリウムが眩しい公共施設のようなエントランスが目の前に広がる。
エントランス@江戸川競艇
大魔神との落差がなんともトランス感を覚える。すると右手にはヤギの剥製!?それにしては頭身が変だ。
ヤギロボ@江戸川競艇
近づいて説明板をみると、外れ舟券を食べるヤギロボットのマッシーロくんとのこと。命名は何と和田アキ子。もうわけが分からない。

このヤギの隣には、ショッピングモールに入ってそうな小綺麗なレストラン「笑和」がある。
笑和外観@江戸川競艇
知らなければスルーする所だが、ここが今回の一番のお目当て。
笑和店内@江戸川競艇
店内はさながらフードコートで、カレーなど一般の食堂にあるものは大抵揃うが、なんといってもモツ煮込み。鉄火場飯の中でも1,2位を争う人気メニューなのだ。しかし本当にこの店でそんなもんが出てくるのか、不安を覚えつつも食券を買って受取口へ。オバちゃんにサクッと装ってもらい、お盆に乗せられたソレを見た瞬間、合点がいった。
もつ煮込み(牛)¥550(以下全て12年11月当時:値上がりしてるかと)!
モツ煮込み牛@江戸川競艇
平和島の煮込み【過去記事】が本当にトロトロで濃厚でコレ以上ないと思わせるものだったが、目の前にあるのはもう真っ黒。富山ブラックラーメンかと思うほど漆黒の汁の海に脂身つきのフワのブロックがゴロゴロと転がっている。
モツ煮込み牛UP@江戸川競艇
想像を超える景色に感動してばかりはいられないので、まず汁をズズっとすする。これがもうおっタマゲた。濃い、兎に角濃い。これまで食べた煮込みはいわゆる味噌などをベースに野菜等とモツを煮込んで出たダシで食べさせるのに対し、コチラのは恐らく砂糖も入っているのだろう、甘ジョッパくトロミのある濃厚醤油ダレで煮詰めているようで、タレで食わせる感じ。いわばチャーシューの様な作り方に近いと思われる。敢えて言えば、みたらし団子とか讃岐うどんの出汁醤油、関東で言えば千葉の内房にある竹岡式ラーメンのタレ的な味わいの方向性か。
モツはフワが多いことで濃厚ダレがよく染みこんで、兎に角絶品。ご飯付きの定食でも供されているが、これは白飯によく合うだろう。大盛にすると1日他に要らなくなるほどの量というが、それほど食べたくさせる吸引力があるのはわかる。

口中に余韻を残しつつ2Fに上がると、ギャンブル場らしい空間に一転。
発券所2F@江戸川競艇
発券所のフロアにオッサンがこれでもかと溢れかえっている。ここも吹き抜けの広々とした近代的な空間なのだが、壁面上部に昔の映画看板がズラリと並んでいる。
発券所映画看板@江戸川競艇
日本最後の看板師・久保板観氏の手によるもののようで、マカロニウエスタンからローマの休日、2001年宇宙の旅まで、計48枚が展示されている。オッサンらはあまり気に留めていないようだが、大魔神といい、改装に当たりレトロを意識したと思われる。

発券所とスタンドの間にも小さめの売店が結構な数存在している。
売店楽外観@江戸川競艇
こちら「楽」では串カツとカレーパンを購入。この後の都合で控えたが、アルコールはビールの他チューハイも揃っている。
スタンド@江戸川競艇
さてスタンドで青空の下食べるとしますか。
串カツ¥170!
串かつ@江戸川競艇
定番スタイルでタマネギが間に挟まったもの。
串かつUP@江戸川競艇
熱の入った甘いタマネギで、適度にシャキシャキ感を残している。豚肉もホクホクで安心の一本。
そして驚いたのがカレーパン¥220!
カレーパン@江戸川競艇
揚げ物の多い売店だからだろう、カレーパンも揚げているのだ。保温器に入れられているものの、殆ど揚げたてのサックサクの食感。パンもフンワリとして厚く食べ応えがある。
カレーパン断面@江戸川競艇
パサつかず瑞々しさも残しており、中の案外辛さも感じる粘質系のカレールーとの相性が抜群。その場で揚げたカレーパンの旨さをここでまざまざと見せつけられるとは。
ただ一点残念なのは、コスパが良すぎてこれ一個で結構お腹いっぱいになってしまうこと。ツマミに食うには要注意。

ここのコースは荒川の水を利用した、全国唯一の水面となっている。江戸川競艇という割に荒川の水なのだが、厳密に言えば少し上流の小岩で合流してくる中川の水を用いている。すぐそこは東京湾という立地で海水を多く含んだ水面は荒れやすく、開催が中止になることもよくあるという。水面の難しさがレースを予想する向きには熱いコースとなるようだが、自分のようなものには海風を感じながら揚げ物を頬張ることができる屈指の好B食ロケーションだ。
レース風景@江戸川競艇
しかもレースを眺めるだけならスタンド対面の荒川の土手からもみることが出来る。上に首都高が走り、奥にはスカイツリーの姿も。晴れた日の気持ちよさは他に類を見ない。

これだけ開放的で建物もキレイ、なのに女性客は皆無に等しくほぼオッサンというのは、競艇というイメージの他に、全体に漂う奇妙なB級テイストがそうさせているに違いない。
このロケーションを眺めながら、これだけのものが食える贅沢。下手な公園なんか行くよりよっぽど心地いい。いやはやもう満足以外の言葉が見当たらない。
とはいえ、競艇場を出た正面には平屋建ての飲み屋が数軒並んで待ち伏せているのだから恐ろしい。ケツの毛まで抜こうって魂胆か。それをも甘んじて受けてしまう程の楽園がそこには待っているのだが、その詳細はまたの機会に取っておこう。
というわけで、激ヤバに激ウマッ!!ごっそうさん!!!

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平和島競艇は3度めで前回は昨年行ったばかり。しかし所用で正月にコッチ方面に出てきたので、前回未遂に終わったアレ目的【過去記事参照】でよってみたのだが…

大森駅から送迎バスに乗り込む。正月から結構な乗車率だが、昨年の川崎競馬同様【過去記事】、経験上正月というのは結構賑わうもののようだ。
バス内には子連れのお母さんもいて、無料送迎バスでよくある、ギャンブル場目的ではなく買い物とかに行くのに便乗してるパターンかと思いきや、漏れ聞こえる会話によるとガチでボートレース観戦の様子。川崎競馬みたいに親子連れの芝生スペースがあるわけでもないのに、やるな。未来の賞金王か。

普段は本場開催時は入場料がいるのだが、この日は無料。ラッキーとばかりにゲートを抜け、お目当てのレストランベイサイド【公式?ページ:メニューの情報が古いが】へ。
ここは中で食べる社食スタイルの食堂で、入口脇にはコンビニなんかでも見かけるホットスナックの保温器があり、焼き鳥や串揚げ等が並ぶ。中に目当てのチルト3丼があるので、早速券売機へ向かうも・・・ボタンには「×売切」のライトが点滅しとる! なぬー!!
これはチャーシューを揚げたカツが乗った丼もので、ボートにモーターを付ける角度が平和島では3度までとなっており、それを文字って出来たメニュー。その最大角度まで使う人気選手に阿波勝哉(アワカツ)にあやかってカツ丼に仕立てたらしい【参照ブログ:メチャウマソーでしょ?】
アワカツが出る時は100円引きになるそうなのだが、安かろうが高かろうがナイもんは仕方ない。そんなに人気メニューなのか、それとも正月で端から仕込んでないのかわからないが、結構早い時間に勇んできたので、コレは相当のダメージなりよ…

さてどうするか。
折角来たんだし、たまにははまかぜのモツ煮込み以外のものを食べたいが、平和島は売店のチョットしたツマミ系の食いもんが多くて、ちゃんと一杯の食事になるような食堂は少ない。チルト3丼が最初に売りだされたレストラン「あじじまん」は前回来た時は改装中で今回は開いているものの、フツーの定食やラーメンだけで全く食指が動かない。ギャンブル場の食堂はイイ意味で期待を裏切ってくれるのは身に沁みているのだが、子供時分からの観光地のドライブインとかで痛い目にあったトラウマから、どうにも簡素な社食系の食堂で萎える癖は治らない。
あとは丼モノと蕎麦の立ちそば屋みたいなのしかないか。
外観@麺丼屋

外メニュー@麺丼屋麺丼屋
★★★★★ 5.0
所在地:東京都大田区平和島1-1-1
公式サイト:ボートレース平和島
※隣接するBIGFUNのフードコートにも入ってるようです。同じ味か分かりませんが→【食べログ】

麺丼屋とはそのままというか何ともヤッツケで設えたようでソソられないが、外に掲げられた豚すき焼き丼ってのが妙に気になる。もうしょうがない。それにするか。
中に入るとイカにも簡素な立ちそば屋といった飾りっけのなく少々寒々とした内装。入口脇の券売機を覗くと、以前は牛すき焼き丼だったが材料の調達が難しくなり豚すき焼き丼になった旨が書かれていた。だ、大丈夫か?
ともあれポチっとして受渡カウンターでオバチャンに食券を渡す。横の冷水機で水を汲み、テキトーに空いてる席へ。椅子はあるが背の高いスツールで、この辺も駅そばによくある感じ。店内は異様に賑わっているが、皆機械的に啜るかボート実況のテレビを見ていてどうしてもここの味が好きで来ているという感じではない。まぁギャンブル場の飯屋はどこもそうで、それがいい感じなのだけど。

間もなく番号を呼ばれ取りに行く。さてさて来ました豚すき焼き丼¥500!
豚すき焼き丼@麺丼屋
って、うぉぉぉ〜ぃ! 豚肉垂れとるがな!! 具が溢れんばかりっつーか溢れてるし、丼自体も吉野家とかの特盛りくらいあるし、これ大盛と間違ってないよね? ワンコイン? ウソでしょ??
豚すき焼き丼上から@麺丼屋
まぁ食っちゃえばコッチのもんってことで(いやホントにこれで並盛りなのだが^^;)、ガツンと頂くと、これまたアナタ、えぇ!? いいの、ホントに…って恐縮しちゃうくらいスゲーよく出来た豚丼なのだ。柔らかく煮こまれて味がよく染みてて、しかもタレが甘ったるく濃くなりすぎず、肉の味を邪魔しない程にサラッとしてても味付け自体はシッカリあって、豚肉も量だけでなく厚みもそこそこあって実に食べ応えがある。タマネギも沢山で汁シミシミで、タマネギ好きにはもうタマラン!
豚すき焼き丼中身UP@麺丼屋
すき焼き丼の場合、ただ甘ったるいタレばかり多くて、シラタキや焼き豆腐で量を増して(しかも豆腐の真ん中が冷たかったりして)ご飯も甘ったるくなっちゃって、途中から食べるのがかったるくなるものが多くて基本好きじゃないのだけど、これはシラタキも豆腐も適量でしっかり煮込まれてて全く嫌じゃないし、米の質もいいのか、ご飯もふっくら瑞々しく炊けて甘みもある。つーか丼モノにかぎらず定食にせよご飯物は米さえ良ければ半分は成功したようなもので、それだけご飯の良し悪しが全体の印象を左右すると思っているのだが、具よし味よし、さらに米よしで、おまけに量も吉野家の特盛りよりあるんじゃないかってくらいのボリュームとくれば、非の打ち所なしとは正にこのことだろう。

夢中になって完食。いや〜、食べ終わって改めて身震いする1杯だった。ホントにギャンブル場メシは舐めるもんじゃないと、今更すぎるほど今更ながら思い知らされた思いがした。
これだけ食ったのに、凭れる要素がなかったから、逆に食欲のスイッチが入ってしまった。こうなれば、前回HITだったはまかぜのフライで食べてないやつを選んで、ボート見ながら頂くとしますか。

見慣れたはまかぜ1号店の前に来ると、いつもの威勢のいい店の方が、アジフライ揚げたてだよ〜と声掛けをしている。ナニ、前回ウマすぎたアジフライが揚げたてだと!? い、いかん。今回はアジ以外を試すべきだ。串カツとかイロイロあるだろう…って、他のは残り僅かか。ってことは揚げたてじゃないのか。だとすれば…。

コロッケと、結局アジフライにしてしまった(^_^;) 各¥150!
コロッケ&アジフライ@はまかぜ1号店
昔に売店があった場所が今はちょっとだけ芝生になっているので、そこに腰掛けていただきまーす!
競艇場の風景@平和島
コロッケはベイサイドでは60円だか100円で帰るので割高感はあるものの、小判型で丸みのあるフォルムで重量級。竹串を2本もらったので、それを箸のようにして割って解すと、中はしっかりイモメインで所々挽肉も覗かせつつギッシリ入ってるのがわかる。
コロッケUP@はまかぜ1号店
はまかぜ特有の薄くとも若干粗めの衣をややハードめに揚げたザク気味の食感がコロッケでも生きている。またウスターなやや辛のソースが合うんだ。
同じようにアジも割ってみる。
アジUP@はまかぜ1号店
この縦に入った筋でわかるように、身厚でもうホクホク。これも事前にオバチャンがソースにドボンと漬けてくれるのだが、醤油っぽい程のニュアンスもある辛めのウスターとガリっとしてチョイビターな衣と魚の脂の乗った甘みの三位一体感が改めてスバラシイ!

特に青空の下で食べてるから倍々でウマく感じるのだろう。寒さもこれだけホクホクになれれば吹き飛ぶってモノ。平和島は規模的にも売店の絶対数が多い方ではないから、簡単に一通りは食べられるだろうと思い込んでいたが、いやいや密集度で言えば相当なもので、更にどの店にも恐ろしい位の超絶なる逸品が揃っているから、それはパッと見以上に奥が深いぞと。
こういう言い方は良くないかもしれないけど、ホントどの店もここに収めておくには勿体無く思えてしまう。豚すき焼き丼なんて繁華街のある駅前に出来たら行列必至でしょ。はまかぜのフライも、これで飲み屋全然開けるもの。そもそもチューハイもあるんだし。
でもまぁ、ギャンブル場にあって店ごとに仕込んで年輪を重ねてきたからこそなのはわかってるんだけどさ。だから環境変われば味も変わるのは承知の上で、嗚呼、近所にできてくれないかなぁ。
ともあれ、魔性のギャンブル場メシはまだまだ底が見えないのであった。ウメーなチクショウ!!

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