カテゴリ:喫茶店 > 喫茶メシ

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少し前にみずほ台駅ナカにある喫茶店レモンハウス【過去記事】をUPしたが、そのケースと同様、スパ銭の送迎バスが来るまでの間に昼飯を兼ねて寄った店があったので記しておきたい。

喫茶店とは逆の出口、西口を降り目の前のロータリーを右に折れるとスグ行きつけのドトールがあるのだが、そこから少し歩くと、駅前テナントビルの1F、対面が線路脇のところにチョット暗いが洒落たカフェのような店が見える。
アンセム外観
アンセム【食べログ】
★★★☆ 3.8
所在地:埼玉県富士見市西みずほ台1-1-3 サンライトマンションもみの木110

ここはグラタンが売りで、ランチのセットがお得と聞いていた。中は照明を抑え気味のシックな雰囲気ながら、結構なオオバコで、入口に看板が出てたようにコーヒー一杯から気軽に喫茶利用もできる。なるほど、入ってスグに簡単なテーブルとカウンターがあって、ご近所らしき年配のマダムがコーヒーを啜っていた。
アンセム店内
奥は大きめのテーブル席が沢山。ディナー用に設えてあるのだろう。なんだか昼から利用するのが勿体なく思えてくる。
店員は女性がメインで気さくな雰囲気。気取らないのが埼玉と言わんばかりの接客。トイレにいくと広くて綺麗で自動で動く箇所も多く、逐一なんだか申し訳なくなってくる。
アンセムメニュー
アンセムドリンクメニューでかいメニューを繰ってみると、グラタンの他にピザや一品のつまみも多く、アルコールの種類も豊富。メニューには17時までのランチタイム用とあるが、この辺の品は夜でもこんな感じなのだろう。
ともあれグラタンのセットがイチオシのようなので、まずはそちらをお願いすることに。

まずはパンとサラダの登場。
アンセムサラダとパン
フランスパンをカットしたものか、ハードなのかと思い込んでいたら市販の柔らかいものっぽい。
サラダは見た目よりたっぷり量があり(つかパンも結構なデカさ)、瑞々しくシャキシャキ。酸味やや強めのドレッシングが予め掛かっている。これも特別どうというものじゃないかも知れないが、特にコーンとの相性が抜群で、パクパク食べてしまった。

アンセムアイスコーヒーほぼ同時にアイスコーヒーの登場。
これは出てきた瞬間ビックリした。デカイ。写真ではわかりづらいかもしれないが、アメリカンサイズって感じに、かなりのデカさだ。シッカリ濃いめのキンキンに冷えたコーヒーが注がれている。
なんかコレとサラダだけで価格分食べ飲みした気分だが、グラタンが出てきて更に驚かされることに。

トマト・揚げナスのグラタン¥950!
アンセムトマト・揚げナスのグラタン
直径30cmはあろうか。楕円形のラグビーボール状の器に乗ってそれは出てきた。実はグラタンって子供自分に家庭で食べたくらいで、外では殆ど食べたことないんだけど、どこでもこんなだろうか。同行者に聞くと、大抵この半分もないとのこと。
スプーンを入れてみると、まぁ底は浅くてデカ盛りというほどの量はなかろうが、そんなに量食べる料理でもないだろうから、さっきのアイスコーヒーといい、コチラの店の気前の良さなのだろう。
アンセムグラタンUP
食べてみると、適度にさっぱりしたクリームソースで、チーズの溶けたコッテリ感がプラスされ、マカロニもチョイ硬めの筒状のヤツで、馴染み深いザ・グラタンって味がした。専門店のグラタンがどんなもんかわからないので比較のしようがないが、これはこれで食べ慣れた味でフツーに美味しく食べられた。やっぱ焦げたチーズは美味しいね。
さらに具が多くてデカイのも特徴で、ナスがゴロゴロと入ってる。火が通って甘いナスは間違いない。更にトマトも火が入って甘くなって、ナスとチーズとクリームとの相性がイイ。他にオクラなんかも入ってて、イイ野菜チャージになった。

全て食べきったらもうお腹パンパン。ごちそうさまをいうと、店の方は明るく元気に送り出してくれた。
これだけの野菜、全体のボリュームを考えると、コーヒー・サラダついて有り得ない価格だが、都心とかじゃないし、良心的にやってるってところなのだろう。にしても、ここまで来ると心配になるレベル。埼玉の東武の各駅とはいえ駅前なんだし、ともあれ末永く続けて欲しい。あ、ディナーも来てねってことかな。
他所のグラタンがどんなもんかも気になったので、いつかどっかで機会があったら食べてみようかなぁと。というわけで、ともあれスゲー店でした。美味しかったです。ごちそうさまでした。

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以前、東武東上線の池袋〜成増間に町中華が多いのは、各駅で開発が難しく、避けるように有楽町線を経由して和光市から先に進み、取り残されたから、という仮説を立てた記憶がある。
和光市から先、川越にかけてはだいぶ開発されてマンションも建って、駅前もニュータウン的にこざっぱりしている印象があるが、それでも何十年とか駅前で営業している個人店もあったりして、探せば意外と土着的なお店に巡りあえたりする。
みずほ台はよく行くスパ銭の送迎バスに乗るためにかなりの頻度で利用している。いつもはドトールでバスが来るまで時間潰すのだが、早めに来て時間調整がてらメシでも食うべ、ということで、前々から気になっていた改札出てスグの喫茶店へ。
レモンハウス外観
レモンハウス【食べログ】
★★★★☆ 4.7
所在地:埼玉県富士見市東みずほ台2-29-1 2F
参照サイト:埼玉県ふじみエリア・地域の縁がわポータル「fujimist.info」

ちょっと奥まったところもいい感じでしょ?
如何にも古くからの駅前(つか駅ナカか)喫茶って雰囲気で、これならナポリタンとかハンバーグとか定番の喫茶メシが奇を衒わない形で出てきてくれそう。店先のメニューをみても、やはりと頷かずにいられない。
レモンハウスショーケース
こういうのが残ってくれてるのが、この辺の私鉄の駅らしくて実に嬉しい。

というわけで、1も2もなく突入したのだが、実は伺ったのは今から丁度2年前。たまたまブログにUPするタイミングを逸していたのだが、先日いつものようにスパ銭に行くのに改札を出ると、この喫茶店のあった場所にサンマルクカフェが出来ていた。
ガビーン。
いや、薄々そんな日が来るんじゃないかと懸念してしまうほど、駅近過ぎにしては広い店内に客は疎らで、旧来型喫茶は郊外とはいえ駅前でもキビシイかと思った次第。
しかし、調べてみると閉店したのではなく、同じフロアのロッテリアの向かいにプチ移転したに過ぎなかった。こういうタイプの店が移転して残ってくれるのは実に珍しい。いつも降りる西口とは反対の東口にあるので、移転してるのに気づかなった。

というわけで、今度移転後に店舗に行ってみるとして、今回は移転前の様子を紹介しておくことに。
レモンハウス店内
入口は狭めながら奥がL字に折れてて、そっちが長く広い。東口ローターリーを見下ろせる大きな窓の席がズラリと続く。
レモンハウス窓際席
席につくと長年勤めてそうな気張らないイイ感じの女性店員がメニューを持ってきてくれる。
レモンハウスメニュー
軽食類は外のショーケースで見たとおりで、ランチのハンバーグには間に合わなかったが、キーマカレーとかソソるメニューもあって迷う中、ドリンクの珈琲の種類には少々ビックリした。失礼な話、こういう店では淹れ置きのブレンドコーヒーなことが大半で珈琲豆に期待はしていないが(それが分かって入って来てるからね)、日替わり珈琲の月曜がケニアのキリニャガなんていう、かなりのコーヒー好きなら思わずおおっ!って思うエリアのものが指定されていたり、少々値が張るがCOE(カップオブエクセレンス=中南米を中心とした珈琲豆のコンテスト)の受賞珈琲まで飲めるとはビックリクリクリ。スペシャルティ珈琲の専門店で、自慢気に嫌味なほどCOEをプッシュしているわけでなく(オマエが決めたわけでもないのにヤタラ1位をありがたがる風潮が5年位前まで強くてウンザリしてた)、こういう何でもなさそうな喫茶店でサラッと出してくると余程のナニカを感じざるを得ない。

そんなメニューに見入ったり、外を眺めていると、やって来ました同行者のナポリタンセット¥880!
レモンハウスナポリタン
出た、この赤さ加減。これぞ喫茶店のナポリタン!!
見た目通り、ケチャップの味付けしっかり。こう書くとビチャビチャソースっぽそうだが、炒めはそこそこハードで、炒めた香ばしさとソースのバランスがいい感じで、期待を裏切らない、何も考えないでバクバク食べられる安心の味わい。粉チーズがココットに別添えなのもいい。
具もソーセージ・マッシュルーム・玉ねぎと大きめに切られ、量も多い。付け合せのサラダもシャキシャキで、ポテサラは自家製だろうか、キメの細かいしっとりとした口当たり。味はサッパリとして、このスパゲティの量にこのサラダの内容で、コーヒーがセットで+50円とか、何なんでしょ。

次いで自分のドライカレーセット¥880!
レモンハウスドライカレー
・・・あら。コッチは見た目寂しぃなぁ。皿がデカイのと、サラダが大きめなので比較で見劣りしちゃうのだが、実際ちょっと盛り自体寂しいような。
食べてみると、これがもうまんまの味というか、刺激的でどこか懐かしい定番のカレー粉だろうの香りもしっかりするが、見た目より米は水気を湛えていて、ベチャらず飽くまでドライながら、コメ自体はしっとりと炒まっている。なかなかイイ感じのドライカレーですよ! 真っ赤な福神漬も喫茶店らしくてイイ。
ただ、やっぱ如何せん量が。分かってれば大盛りで頼んでたな。ナポリタンの量見た後だったから余計に。

レモンハウスアイスコーヒー食後はアイスコーヒーをチューチュー。なんだ、スペシャルティ珈琲じゃないのかと思われたろうが、なんか疲れてたのと冷たいのでクールダウンしたかったのでつい。セットの珈琲はスペシャルじゃなさそうだし。あんま濃くはなかったけど、香りはよくて食後に飲むには最適だった。本当は食前に飲みたかったが、またここでも注文時に言うの忘れてしまった。

そんなこんなで、スパ銭のバスの時間になったので店を後にした。
全てとは言わないが、やっぱ若いバイトさんではこういう喫茶店独特の、気張らない接客が醸し出す雰囲気にはならないんだよなぁ。
今度こそ移転先で、スペシャルティ珈琲と他のメシもの行ったるで!!
つーわけで、美味しかった〜、ごちそうさまでした。

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長年憧れていた新橋のビル内洋食に遂に行ったでー!

JRの新橋駅を降りてみたものの、周囲にはビルが建ち並び、その中で狭小飲食店がウジャウジャ密集している。さらに地下街も形成されているので、目的の店がどののビルにあるのか土地勘がないとサッパリわからない。
ポンヌフ新橋駅前ビル1号館外観
どうも地下に一旦潜ってからアプローチした方が早そうなので、案内板を見て、ビルの地下へと潜りこむ。
すると新橋駅前ビル1号館の文字が目に飛び込んできた。おおっ、ここだここ!
ポンヌフ新橋駅前ビル1号館地下入口
入るとイキナリ良さ気な中華屋があったりと、昼過ぎで丁度空き始めたタイミングだったので、どこにもスッと入り込めそう。
ポンヌフ新橋駅前ビル1号館B1
階段脇にテナントの1欄を発見したが、こりゃアカン、誘惑が多すぎて困る。
ポンヌフ新橋駅前ビル1号館テナント一覧
初志貫徹とエスカレーターを上り1Fへ。
ポンヌフ新橋駅前ビル1号館1F
ここも飲食店がズラッと軒を連ねるが、その中に一際、昭和からの喫茶店風の佇まいの風情を漂わせているのがコチラ、ポンヌフ!
ポンヌフ外観
ポンヌフショーケース
カフェテラス ポンヌフ【食べログ】
★★★★★★★★★★ 嫌いな奴居るのか?
東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館1F

入口脇にはショーケースがあり、スパゲッティの他、カレーやハンバーグサンドなんてのもある。う〜ん、こりゃどれも惹かれて迷うなぁ…なんてことはない。もうアレと決めているのだ。
早速トツゲキィ〜、と勢い良く入店した所、ガビーン、店内満席。リーマン諸兄が煙草モクモクで占拠しているのかと想像していたが、女性客も多く、喫煙者も伺った際は皆無。
ポンヌフ店内
時間が時間だからか、続々やってくるランチ客を右から左に捌くのに手一杯で、客も食後に一服している余裕もなさそうだ。喫茶店というより完全にキッチンと化してるな。
とあれば逆に望むところ。店先で一旦待たされるが、あっという間に席が空き入店。さらに事前にオーダーを聞かれていたのだが、着席して間もなく品が置かれたのには驚いた。この辺はさすが新橋。

ハンバーグスパゲティ¥850!
ポンヌフハンバーグスパゲティ
おおっ、これだよ、これ! 夢にまで見てないが、この銀のペッカペカの皿にてんこ盛りのナポリタンと俵型ハンバーグという、イイ意味で頭悪そうなド直球そのまんまの飾り気も洒落っ気もなんもない感じ。
ポンヌフハンバーグスパゲティ斜から
(写真は少し角度変えて。なんかRタイプのボスでいそう)
こういうのを待ち望んでるのよ、昭和に小学生時代を送った我々アホどもは。
で、まずはナポリタンをズズっと…
ポンヌフパゲティUP
って、アウチッ、アブね。これソースかなりビチャビチャだな。気をつけて食べないとリーマンなら白いワイシャツがスプラッター状態になっちまう勢い。昼時は予め用意したのを提供前に軽く和えてるだけかもしれないが、でも逆にケチャップ感が強くなってて、さらに麺が太くてシッカリ茹だってて給食のソフト麺チックで、スパゲッチーと呼びたくなる食感&味わい。いいわ〜、ネチャネチャ食ってると世の女子から嫌われそうだけど、ここはなりふり構わず啜りたい。
ポンヌフハンバーグUP
ハンバーグは値段も値段だしオマケみたいなもんかと思いきや、かなり身厚で、食べ応えがあるのだ。注文毎に焼けるわけもなく、焼いたというより茹で置き状態に近いと思われるが、中の餡はこれまたネッチョリしてるが、きめ細かいというわけではなく割りと目は粗くて、肉のミンチの塊を食ってる感は結構ある。ザックリ玉ねぎの食感がなんともタマラナイ。味付けは大人しいが(分かんないくらい殆ど感じられない)、上からかけられた、ナポリタンと同じと思しきケチャップソースとのバランスが取れてて、ここならではの一つの味の世界が出来上がっている。具が玉ネギとハムってのがまたいいんだ。
さぁこうなれば、ハンバーグをバラバラにしてスパゲッティとグチャグチャに混ぜるしかないでしょ。完全にお行儀の悪い小学生食い。でもそういう食いもんを食いに来てるわけだからさ、ここではいいでしょ。

もう無心にガッツイて完食。そこそこ量あるので、十分腹的にも満足出来た。
今回は周りの状況も状況だったし、一見というのもあってサービスセットにしなかったが、セットにするとドリンクとプリンがついてくる。このプリンが昭和のザ・カスタードプリンって感じの、小学生垂涎のフォルム。次は絶対頼むぞ!
スパゲティは塩コショー味の白ってのもあるようなのだが、このケチャップ味の誘惑に勝てる自信がない。近場でチョイチョイ来れるなら試すんだけど。
佇まい等ロケーション、料理の見た目・味・量と、イメージする新橋メシの典型のようで、全てが非常にオジサンのみぞおちを突いてくる。憎いねぇ。もうこれには完全降伏しかない。参りました。ウマ過ぎでした。ごちそうさまでした。

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ブログネタ
インドカレー に参加中!
今回は超久々のカレー記事、それも自宅で食べたものなのだが、このカレー、かなりの曰く付きなのだ。当ブログの初期に時折触れていたもので、オールド(といってもこの10年位?)カレーファンには垂涎の一皿となろうものなので、報告しておきたい。

ウチの店があるのと同じ千駄木にあった喫茶店ラ・カンパネラ。
千駄木の駅からD坂こと団子坂を上がり切った辺りの交差点脇にあって、自分が店をやるより前、町屋に住んでいた頃に1〜2ヶ月に1回のペースで行っていた。今はエスプレッソファクトリーという店になっている場所。
おすすめ!小野員裕の絶品カレー食べ歩きガイド―東京・横浜&近郊編喫茶店ながらカレーでも知られ、初代カレーミュージアム館長だった小野員裕氏も自著で取り上げており、かなりサラサラのスパイシーカレーが食べられた【参照ブログ:ayanologはてな館|千駄木「カフェ・ラ・カンパネラ」閉店】
マダムとその息子さんで営まれる小さいお店なので、日によっては売切れることもあった。今の家人とディナーに寄っていたので、事前に電話で取置しておいてもらうようになった。
店内には閲覧用のマガジンラックがあり、『旅と鉄道』が最新号まで揃っていたので、カレーが出来るまでと食後にマッタリとした珈琲を飲む時間にこの雑誌を読んで1時間チョット過ごすのがお決まりのコースとなっていた。

その後店を始めるようになって、忙しかったり、そもそもカンパネラの開いてる時間は店で仕事してるので行けずじまいのままにしていたら、閉店してしまった。
もうあのカレーが食べられないと思うとショックだったが、ある時ひょんなことからマダムと再開することとなる。軽く挨拶する間柄になって数年が経ったある日、カレーを作ったので分けて頂けるという話になった。どうも息子さんがこのブログでカンパネラのカレーのことに触れているのを見てくれていたようで、それを覚えててくれていたというのだ。申し訳ないやら嬉しいやらで何とも恐縮してしまうが、折角のご厚意なので、頂くことにした。

んで、これが自宅で温めたそのカレー。
カレー@カンパネラ
温めるとあの独特のスパーシーな香りが香ってくる。嗅いだ瞬間、一気に十年以上前の記憶が甦る。
カレーUP@カンパネラ
そうそう、世界地図みたいになった黄土色と、この(油の?)赤い感じ!
サラッとしたソースだが、野菜とかミキサーにかけるのだろうか、ザラッとした食感が残る。正直、一昔前の記憶なので、味を覚えているか不安だったが、一口食べただけで鮮烈に記憶が甦るものだ。スゴイ、そのまんま、何ら変わらない味。これだけは断言できる。
今回はチキンだけだとマダムは仰っていたが、もう何でも大丈夫です、十分。
チキンオンザライス@カンパネラ
ここのチキンは骨付きなのだが、スプーンだけで身が簡単に取れるほどホロホロに煮こまれている。これがもうタマランですわ。
お店ではご飯にマスカットの干しブドウが乗ってて、普通の干しブドウが苦手な自分でも食べられて、これがまたよかったが、今回それはなくとも十分当時の味を堪能できた。

メニューはチキンの他に野菜カレーがあって、後半はナスのとかバリエーションが増えた。カレーのレシピは常連のカレーマニアの方から教わったそうで、マダムは教わった通り作ってるだけと謙遜されていたのを思い出す。ある時カンパネラのお店の中でたまたまそのレシピを作った方と一緒になったことがあり、その時、丁度新しいレシピを教えてもらうところだったと聞いた。
そんなこんなも思い出す味だった。

後日、御礼方々タッパーを返しにお伺いした際、当時と同じ味でもうメチャメチャ美味しかった旨をお伝えした。
カンパネラ閉店の際、最後の一言が伝えられなかったのが心残りだったので、今やっと言えて、つかえていたものが取れた気がした。
ありがとうございました。

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拙ミニコミ同人誌の冬新刊『街道deチャーハンを食う』【詳細】、納品ほとんど完了しました【委託先一覧】Amazonは2/20から取扱開始するみたいです【Amazonページ】
また只今発売中のアサヒ芸能のギャンブル場グルメ特集に手前の文章と写真が4P、後ろのカラーページに掲載されています。過去に発行した『ギャンブルイーター』【詳細】をギュギュっと凝縮したような内容で、本は通販だと【COMIC ZIN】・店頭では西荻の【旅の本屋のまど】が多少残ってるようです。アサ芸は殆どエロ本状態の週刊誌ですが、よかったらみてやってくだされ。
さて、新刊納品の際に立ち寄った店パート2ということで、パート1となったお昼やまの【過去記事】でチト消化不良だったので、帰りしなに同じく練馬でリベンジしてみた。

練馬駅を背に南口の繁華街を望むと、目の前にデーンとTOMAS学習塾の入るビルがそびえ立っている。この2F、横一線にオレンジのほの明かりが漏れている空間がある。
外観@アンデス
そこに書かれていた文字こそ、喫茶アンデス。
まさに練馬の山脈。そうか、本当の山はコッチだったのか!? これは登らないわけにはいくまい!

一階階段@アンデス喫茶アンデス【食べログ】
★★★★★ 5.0
所在地:東京都練馬区豊玉北5-17-9 井上ビル2F

ビル1Fの麓に来ると、美容室やら何やらのテナントの看板が出ている中、一際目立つのがアンデスの看板。朝から夜10時までやっており、食事もランチ以外にも9時半までサービスタイムが設けられている旨が掲示されている。
看板にはカラーで写真も添えられており、カレーやナポリタンがなんともソソるが、ソレ以上に店内の純喫茶っぷりがもうタマラナイ。
一階看板メニュー@アンデス入り口@アンデス
はやる気持ちを抑えて階段を登ると入口に到着。ネオンのCAFEの文字が70〜80年代的なテイストを感じさせる。
木の扉を開けるとイキナリテーブル席が横に伸びている。その奥が厨房とレジ。更に奥にスペースが有るようなので行ってみると、通路の左右いっぱいとまた更にその奥に、4人卓を幾つもくっつけた空間が広がっていた。
店内@アンデス
壁一面が本で埋め尽くされており、さらにさらに驚くことに、ほぼ満席状態なのだ。夕方4時頃というのに、一服休憩のリーマンやお喋り目的の地元民は兎も角、若い女子が焼き肉の定食を食っていたりとか、今日びこの手の駅前喫茶でこんなに賑わっているのが奇跡みたいなのに、その上凡そメインターゲットと思えない客層もかなり見受けられるという、現代の奇跡みたいな空間となっていた。
にわかに信じがたい光景に興奮を通り越して呆然としてしまったが、如何せん煙草の煙が凄まじい。禁煙席はないかと探すと、入口にあった横長い空間のみ。あすこじゃこの店の空間が味わえない。仕方なく煙害は堪えるとして、通路奥のドンづまりが空いてたのでそこに着く。
店内には所々にアンティークの小物が置かれ、古いミシン越しに窓脇の席から外を見る感じもなかなかイイ。
店内2@アンデス
店内はとにかく混んでいて、その割に店員が少ないのか女将さんみたいな女性店員が忙しく動きまわり、なかなか注文できない。ボーっと外の方をみていたらいつまでも注文できないので、声出して手を上げて何とか注文を済ます。
メニュー1@アンデスメニュー2@アンデス
こんな時間でも食事客が多いとあって、注文がなかなか来ない。自転車で走った後なので、とりあえず珈琲が飲みたいのだが、セットで頼んだので食後に来るっぽいことに暫くして気づいた。あちゃー、ここでもやっちまったか。いっつも喫茶メシの記事では書いてる気がするが、先に持ってきて欲しいんだよなぁ。喫茶店なんだから珈琲が本来メインのはずなんだから、それが来ないと気持ち的にも始まらんて。
でもまぁ先にとお願いしなかった自分のせい。つくづく学習能力がない。途中からお願いしようにも店員さん捕まえるのも一苦労。
何とかお願いして先にホットコーヒーにありつき、ホッと一息つく。作りおきかもしれないが、意外とネットリと濃度があって、付け合せには全然悪くない。
そこからまったり待つことしばし。

ハンバーグライス¥800!
ハンバーグライス@アンデス
おおっ、結構デカいハンバーグじゃんかよぉー!!
ランチはもうちょっと安いそうだが、14:00〜21:30のタイムサービスでご飯の皿盛りもなかなかこんもりしてて、これをハンパな時間にこの値段でありつけるのは有難い限り。
で、早速ハンバーグをパックリ割らせて頂くと、またまた驚かされることに。
ハンバーグUP@アンデス
おおっ、これは粗挽きの肉肉しいシッカリとしたハンバーグじゃないっすか。見た目以上に厚みがあって、食べてみると思った通り、粗挽きで所々あるタマネギもザックリとしてもう理想的なバランス! 流石に肉汁が溢れるというわけにはいかないが、あれは溢れるように作ってあるんであって、そうでない純粋ハンバーグでじんわり油も滲み出て、洋食ハンバーグの範囲の中で肉の存在がハッキリ感じられるくらいに粗挽きで満足度高くまとまってるハンバーグは町洋食でも滅多にない。ドツボ。モロ好み。いやー、こんなところといっては失礼だが、駅前喫茶で自分の理想型ハンバーグが出て来ようとは。
しかも和風で、ソースも外してないところがスバラシイ。甘ったるいデミグラスだったり、ただケチャップとウスターソースまぜただけのシロモノが掛けられたら、折角のハンバーグも台無しになるところだが、タップリめの大根おろしに醤油かな、でさっぱりまとめ、全然肉を邪魔していない。俺の好みを事前にリサーチしたのかと疑うほど。
添えられたキャベツも見た目シナシナで残念っぽく映るが、実際はそんなことなく、マカロニもあっさりめでイイ感じ。ご飯はシットリ銀シャリとは流石にいかないが、カピカピにならず硬めでも適度な水気を残していて、ハンバーグを当てて食べるには十分。カップスープはご愛嬌だが、味が濃すぎず食べる前の口直しに留まってるのもわかってる。

思わず無心で食べ切ってしまった。最後に残った珈琲を飲み干し、蝶ネクタイな似合いそうな(してたか忘れた^^;)マスターに礼を言って下山するのだった。
店としての空間もさることながら、味も奇跡的とは。これまた評判のナポリタンもポーク焼肉も気になってくるが、またハンバーグを頼んでしまいそうだ。
重厚で文化遺産みたいな純喫茶もいいが、生き残ってるというより本当に現役バリバリで当たり前の風景になっている喫茶店で、これだけのものが出てくるというのは真に貴重。特別な存在ではなく、このままでずっとここにあってほしいと心底思った。
また当たり前な感じで何かのついでにふらっと登りにくるとしよう。というわけで、もう超ウメェっす。参った。ごちそうさま。

アンデス ( 練馬 / 喫茶店 )
★★★★★5.0
supported by ロケタッチグルメ

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