カテゴリ:中華(含焼きそば等) > 焼きそば

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前回お知らせした、メシ通の記事【北半球で一番使えないラーメンガイドブック『ザ・閉店』が超絶おもしろい】では一秀【前回記事】メインで、閉店跡地はなんでんかんでんがラストに少し載っているだけだったが、実は田園調布で待ち合わせて、スズキヤスオ創業地やら白山の大沢食堂跡なんて回っていたのだ。
諸事情で割愛と相なったが、この時久々の田園調布、東急沿線とあって、待ち合わせの前に何処かでお昼食べられないかと思って、前々から行きたかった店など思いを巡らせていると…あ、鬼門の目黒に行こう!

目黒で一番行ったのはメグジこと二郎。でも駅から遠いし、駅前となると殆ど行ったことがない。麺たま川って店は行ったが、なくなってしまった。
目黒区には本当に縁がなくて、コッチ方面に来るとなると、どうせならと東横線で横浜や鎌倉に出てしまって、目黒は完全に乗換の通過エリアとなってしまう。
なもんで、こういう機会でもないと下りないので、以前からたま〜にチェックしていた幾つかの店があったので、その中から気になるメニューがある中華屋にロックオン!

メグジのある方向とは反対に行く。
全く土地勘がないので、どっちに向かって歩いているのかさえ分からないが、文明の利器を頼りにグーグル先生の言うとおり雑居ビルの間を進んでいくと、青緑の庇が可愛らしい、街に古くからある洋食屋みたいな佇まいを発見。
ぱっくん亭外観
ぱっくん亭入口
ラーメン ぱっくん亭【食べログ】
★★★★☆ 4.3
所在地:東京都品川区上大崎2-13-43

外に出ている看板には、ラーメン・定食とある。中華のメニューが一揃いというより、近隣サラリーマンがお昼にサッと食べたりできるような、ラーメンのセットとか日替わりメインの定食が揃う店っぽい。だから、いわゆる町中華とも少し趣が異なるのだろう。
ともあれ入ると中は案の定リーマンで一杯。店の横にも入口があり、2つの出入口から客が引っ切り無しに入っては出ていく。店の人も入っては出ていく。兎に角往来が激しい。
厨房ではオヤジさんが威勢よく鍋を振るい、パートさんかご家族か知らないが、女性従業員が数人フロアや会計をこなし、いい意味で忙しないというか、活気に溢れている。正しい駅前食堂といった風情。店内写真を撮ってるばやいじゃない。
テーブル席もあるが、厨房を囲むように変形L字の大きなカウンターがあるので、そこに着く。入口脇には冷水機の他、マンガ本も充実して、客がほぼ野郎とあって、男の子の隠れ家的雰囲気がある。
周囲の頼む定食やらのメニューを観察しつつ、先に出てきた沢庵をポリポリ齧り待つこと暫し。

シャンコ焼きそば¥550の登場!
ぱっくん亭シャンコ焼きそば+サービスライス
昼のサービスライスもつけてもらったが、これで550円って申し訳なくなるレベルだなこりゃ。
ぱっくん亭シャンコ焼きそば
とどのつまりシャンコってなんやねんって話だが、見ただけではサッパリわからない。食べ終わってもサッパリだったので、またもグーグル先生におねがいティーチャーしたところ、大日食品という製麺会社のブログがHITした【麺屋家族のお家ご飯】。漢字では香娘と書き、中国語で「かわいらしい娘さん」の意味という。昭和30年代に横浜の麺機屋が作り販売し、関東・東海地方に「香娘麺グループ」なんてのが立ち上がったとのこと。多加水で手揉み風にちぢれさせるのが特徴なんだって。
ぱっくん亭シャンコ焼きそばUP
確かにやや平べったい形状で、食べると一般的な焼きそばより粉っぽさがないというかモッチリしている。見た目に黒いが、醤油味と書いてある程には味付け自体あまりキツくない分、油は結構効いてて、サービスライスによく合う。
モヤシのほか大きめのキャベツ片もそこそこ入ってて、お肉もちゃんとある。全体量は決して多いと言うほどでもないが、食べごたえがあっていい。名前のインパクトよりは大人しい感じだが、確実に元気をもらえる一皿だ。

う〜ん、これは他の定食も食べてみたくなる味。チャーハンとチビラーメンなんてあるしね。わざわざ来るというより、まさしく職場の近くで毎週の昼飯ローテに入れたくい1軒だろう。
いやはや、お昼にいい時間過ごせた。旨かったですわ。ごちそうさまでした。

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遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
なんとか無事、昨年末にコミケで新刊が出せて、新年を迎えることが出来たわけだが、今年は後厄で、もう少し大人しく過ごす期間となりそうだ。
というわけで、昨年始めに厄除けに佐野厄除け大師に行った記事をUPしたが、
【昨年記事:ほりこし@佐野〜厄除けからの佐野ラーメンというベタを踏む快楽】
今年も古札納めと後厄と方位除けを兼ねて再び佐野厄除け大師行きと相なったので、昨年取りこぼしていることも多々あるが、一先ずその時のことを年始めにUPしておきたい。

昨年は久喜から東武に乗り換えて直に佐野厄除け大師に行ったもんだから、まぁエライ行列で待たされた。その時の経験を活かし、今年は少し時間をずらして行くべ、ということで、先に少し寄り道をすることに。
JR両毛線で佐野から数駅と近くの足利に、鑁阿寺という大きそうな寺を発見した。「ばんな」寺って読むんだって。なんでここに寄ろうかと思ったかというと、境内に売店があり、ポテト焼きそばが食べられるというのだ。以前にもポテト焼きそば探訪の途上であると触れたが【過去記事】、こういう大きなお寺だったら正月でも売店開いてるべ、と考えたってわけ。
東武でも足利市駅から歩ける距離なので、行ってみることに。

渡良瀬川を渡って暫く行くと、木造の看板建築の建ち並ぶ城下町的な景色となる。佐野もそうだったが、なかなかの看板建築保存地帯なんじゃないか。写真館が多いのも時代を感じさせる。ともあれ厄除けの時間もあるのでノンビリ観光も出来ず、今度時間をとって佐野とセットで再訪せねばなるまい。
鑁阿寺は周囲に堀が廻らされ、緑の手入れも行き届いて、なんでも足利氏宅跡だそうで、外からでもかなり手を入れて保存されている様が窺える。立派な正門に立つと、参道を抜けて本堂が窺える。
鑁阿寺
参道脇にはテキヤの屋台も出てて、初詣客でごった返している。かなりの賑わいで、こりゃ来て正解だったなと思った矢先、正門入ってスグの左端に目当ての売店を発見した。
大日茶屋外観
大日茶屋正面
大日茶屋【食べログ】
★★★★ 4.0
所在地:栃木県足利市家富町2220 鑁阿寺内

プレハブチックな平屋建てだが改装したのか、まだ新しそう。おおっ、ポテト焼きそばと足利シュウマイの看板も見える。
店先のベンチで皆くつろいでいるが、中でも食べられると聞いているので、早速中へ。
入口にカウンターがあって、店のオバチャンが立っている。ここで注文して出された品を手に持って奥の食堂スペースで食べるようだ。
大日茶屋店内

ポテト焼きそば¥380と足利シュウマイ¥160を揚げと蒸し両方注文する。
するとスグ、シュウマイはトレイに乗ってきたが、焼きそばはパックに入ったものをそのまま直に手渡された。
以前の記事でも書いたが、北関東の焼きそばはテイクアウトがメインのようで、店で食べてもパックのまま持ち帰りの体のものを中でも食べていいよというスタンスによくぶつかる。ここでもそうだったか。
大日茶屋ポテト焼きそば
ともあれパックから頂きます。
結構色味の黒い焼きそばで、案の定と言うか味がしっかりついている。甘めのソースながら、スパイシーさも仄かに感じられ、思ったほどベタッとした味にならない。最初は変哲もない味に思えたが、食べ進むとクセになってくる。
大日茶屋ポテト焼きそばUP
麺は平べったいもので、出来てから時間が経っているのでやや乾いてて軽く感じるものの、案外コシが残ってて、出来たてならかなり食べごたえあるかも。
じゃがいもは揚げたタイプでなくて、スライスされたのが幾つか散見できる程度ながら、モチッとした柔らかい芋で、単調になりがちな焼きそば食べにはいいアクセントかと。

焼きそばを食べてる間にシュウマイもつまむ。
大日茶屋足利シュウマイ
揚げも蒸しも皮が薄くムニュっとした食感。足利シュウマイは肉が入ってなく、中の餡がモチモチしている。殆ど玉ねぎと片栗粉の塊なんだそうな。ソースが予めかかっている。大振りだが、スグになくなってしまう。揚げは時間が経ってるからかあまり揚げ感がなく、蒸しとの差別化が難しいように思ったが、どこか給食のシュウマイっぽい素っ気なくも不思議な吸引力のある味で、蒸しの方がより給食感が味わえるかと。
飲み物も一緒に頼もうと思ったが、食堂側に冷蔵庫があり、この店のシステムだと取ってまたレジに行ってと面倒なので、他の客とのタイミングもあり、この日は諦めることに。というのも、赤城ナンチャラと読める日本酒のラベルが見えたので、地酒でツマミたかったなぁと思った次第。もう少し暖かくなったら、散策がてらリベンジしたい。もう1軒売店があって、そっちはポテトフライあるみたいなんでね。

ともあれ、正月は開いてる店が少ないのでチェーン系とかで諦めることが多いところ、地のもの食べられてヨカッタヨカッタ。美味しかったです、ごちそうさま。
この後お参りして、JR足利駅から佐野に向かうのだった。あ、そうそう、駅の発車メロディが森高の渡良瀬橋だった。渡良瀬川を渡った時、森高の歌が頭を過ったのだが、やっぱここのことだったんだなと【参照サイト】

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さて、今回も蔵出しで申し訳ないが、在庫切れの本誌バックナンバーから、日本で二番目に古い商店街【公式サイト】の甘味食堂をば。
白根屋外観
白根屋【食べログ】
★★★★☆ 4.5
所在地:東京都台東区台東3-30-11

御徒町の東、佐竹商店街とその近辺にある店はこれまで何度か取り上げてきたが【中屋|サカエヤ|ロッキー|なかむらや|武井食堂】、今回は商店街のほぼど真ん中、空地になってポコンと空いた空間を塞ぐかのようにガチャガチャが並ぶその隣、深緑の草臥れたホロが鈍く存在感を輝かせる物件が一つ。
軒下の年季の入ったサンプルショーケースを見るまでもなく、デキる感がもうアチコチからプンプン臭う。作られたレトロではなく、正真正銘の昭和の甘味喫茶。
白根屋サンプルショーケース
店頭に掲げられた食事とサイドメニューのセット500円に見事につられ入店。
店内は縦に長く、常連からか店の方のものか、土産物なんかがアチコチに陳列された、地元密着型のよくある内観が出来上がっていつつも、テーブルや壁、障子は真新しささえ感じ、適度にリニューアルして、生きた店舗を保っている様子が随所に感じられる。
白根屋店内
メニューは甘味食堂らしくみつまめやあんみつのヴァリエーションの他、ラーメンや丼モノも、タンメン・チャーハン・親子丼にカツ丼とヤケに充実している。
白根屋メニュー
ここは予定通り、セットから、Aメニューが焼きそばでBメニューがオニギリをチョイスすると、このセットは時間が決まっているようで、今のアイドルタイムは正しくタイムアウトだと告げられてしまった。アイタタタ…

仕方なく焼きそば¥400を単品で注文。
白根屋焼きそば
見た目は麺も細めで青海苔がかかっているからか、なんてことはない、家庭で食べる蒸し麺の焼きそばのようにみえる。しかし、食べてみるとこの麺が只者ではない。しっかりと噛みごたえがあり、粉のような食感さえ感じられるシロモノで、かといってボキボキではなく、水分量も多そうで、しっかりとコシがある。麺だけで十分に味わい深い。ソース自体はさっぱりしている、なんてことない味ではあるのだが、なんだこれは。
帰ってから調べてみると、ラーメンで使う用だと思われるスープで麺を解し、オリジナルソースと絡めて炒められているという。野菜もシャキシャキで甘みも生きていつつ、全体にベチャベチャ系のフェイスをしながら、実にメリハリのある一皿に仕上がっている。

帰りしな、店のオカアサンに少しお話を伺ったが、レトロな商店街を地で行く店ということで、取材もママあるという。近くでは、上戸彩が主演したオロナミンCのCMでも店先が使われたそうだが、奢ることなく、チンケな商品でヤッツケ商売するでなく、この街で実直に商売されてる感じが、オカアサンの人柄にも味にも出ている気がした。
いやはや、基本は何でもない味であり、店の方の性格が出ているような優しい味なのだが、その実、しっかりとした仕事が潜んでいるというかなりの一品だった。
今度こそオニギリセット、そして焼飯辺り狙って来よう。というわけで、しみじみウマシ・・・ごちそうさまでした!

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1年以上ぶりに、まとめ記事を書きました。

ぐずぐず焼きそば とは何だ!?
…しっとりチャーハンだけじゃない、東京の町中華には独特な焼きそばがあった!

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http://next.spotlight-media.jp/article/342216738939587750


これまでブログで取り上げたしっとり系焼きそばのことを触れた内容で、だいぶ前に書いていたものの、某キュレーションサイトでは没にされてしまい、お蔵入りになったもの。そこを晴れて辞めたので(最初に約束と違うことを要求され、話が二転三転したのでキレた^^;)、ようやっと公開と相なった。
当ブログ未UP店もあるので、よかったら見てくだされ〜
※あ、某冬のイベントは当選してます。一両日中に告知しますm(_ _)m

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JR新宿駅の東南口を出て階段を降りるとフラッグスがある脇が広場になっており、ここに嘗て狭小店が軒を連ねる飲み屋小路があったが埼京線が出来た際に取り壊されて・・・って話は拙ミニコミ同人誌パトめし!【詳細】で書いたのだが、周囲には幾つか往時の雰囲気を残す店が残っている。スグ脇の長野屋食堂の他、場外馬券場WINSへと至るまでにある雑居ビルの隙間、ここ!?って場所に丼モノの店【たつ屋:過去記事】があったりする。しかし再開発も進んでいて、イイ雰囲気の店もそうそうなくなったかと思っていた矢先、ヤサグレ気味で飲める感じの中華屋があると聞き、行ってみた。

以前まんがの森があった場所のスグ近く、雑居ビル群の角っこに看板が出ている。
外観@石の家

外看板@石の家石の家【食べログ】
★★★★★ 4.8
所在地:東京都新宿区新宿3-35-4 ユーコービル中地下

実はこの看板は何度も見かけていたのだが、よくある大陸系のソソられない中華屋かと思い込んでいた。
競馬セット@石の家思い込みはよくないもので、改めてよく見ると焼きそばと餃子とアルコールで1000円という競馬セットなんてあって(これは土日祝限定でありつけなかったが)、なんでこんなソソる看板に気づかなかったのか、自分を恨む。
期待に胸膨らませ階段を降りると、テーブル席メインの空間が広がる。4人卓もあるが、大テーブルもある。昼時なので日替わり等の定食を食べているサラリーマンやガテン系の兄ちゃんが殆どだが、夜の部ならアルコール必至といった雰囲気。
店内@石の家
大テーブルの一角に腰を下ろし、注文を取りに来た大陸系っぽい女性店員にオーダーを告げる。座ったのが丁度厨房の対面だったのだが、やはり大陸系らしきオッサンが勢い良く鍋を振るっている。マスターなのだろうか。
メニュー1@石の家
メニュー2@石の家
次々とオーダーをこなす中、いよいよ自分を炒(チャー)してる様子が窺えた。

先の女性店員が、焼きそば大盛¥600を持ってきてくれたのだが…ってなんですかコレは!!!!!?
焼きそば大盛@石の家
直径30cmはあるかという大皿に焼きそばの山! 普通盛り¥500でも多くて安いだろうが、プラス100円でこんな量になるとは。
焼きそばUP@石の家
太麺が渦を巻いとる。一般的な焼きそばの3倍位の量はあるだろうか。た、食べられるかな。
こういう時は各個撃破。全体を見ないことにして確実に目の前の麺を美味しく頂く作戦。箸で掴むとモロっと崩れそうな柔らかさ。噂通りのグズグズ加減。茹で過ぎやでー!と怒鳴る輩もいそうな程にヤワヤワ。このタイプだと御徒町の珍満【過去記事】が真っ先に浮かぶが、まさにソレ系。しかも柔らかさはトップクラス。味付けは殆ど塩と胡椒の印象しか残らず、ごま油か、香味油系の香ばしい香りが強めに効いている。そこに炒められた野菜から出た汁が混ざって、ゲル化した液体がグチャグチャ加減をさらに加速させる。
こう書くと全然美味しそうにないが、この焼きうどん状態の焼きそばがなんとも中毒性がある。先述の珍満でハマって以来、このタイプにスッカリ魅了されてしまった。
にしても、この量。いくら好きとはいえ多すぎも多すぎ、大杉栄だろ!と思ったが、各個撃破している内にあれよという間に残りが少なくなり、腹的には余裕を持って完食してしまった。

乳化したスープとかじゃないから、こういうのは案外量が食える。まぁ体調が良かったのもあるかもしれない。ともあれ大好物のグズグズ焼きそばが堪能できて大満足!
これは夜に来て飲みながら色々ツマミのも悪くないなと思いつつ、やっぱ昼にドカンとガッツリ食べるに限るかな、とも思った。というのも、実は最後まで焼きそばと迷ったメニューがあるのだ。まぁ私のもう一つの中華の好物に決まってるのだが、その味付けがまたたまにしかお目にかかれない大好物とあれば、再訪しないわけに行かない。それは何かはまたのUPをお楽しみに!
ともあれグズグズ焼きそばココにあり! いや〜、ウマシ!! ごっそうさんっした。

石の家 ( 新宿三丁目 / 中華料理その他 )
★★★★★5.0
supported by ロケタッチグルメ

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