カテゴリ:蕎麦/うどん(含・立食) > 手打ちそば

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年に1度の贅沢として、久々に布恒更科で一杯やってバーソーでも手繰ろうかと、昨年末の私的忘年会に決めていたのだが、急遽、吉原の正直ビヤホールの閉店情報が飛び込み【過去記事】、新年会に鞍替えと相なった。

JR大森とも京急の大森海岸とも少し離れた住宅街(というか小規模ビル群?)にポツンと異彩を放つように、ひっそり和の佇まいを見せるコチラだが、週末ともなると各所より客が押し寄せ、また大晦日は年越しそばの客で2時間待ちはザラといった状態。タイミングさえずらせばユックリできるが、自分の仕事の都合とか色々重なって、前回UPしたとき【過去記事】以来かな、約12年ぶり5回目くらいの訪問となった。

もしかしたら夜は初めてかも。まだ寒い1月、身を縮こませながら開店する時間目がけて大森海岸から向かうと、おおっ、これまでと変わらなぬ佇まいを発見! やってる!
布恒更科外観
布恒更科正面
布恒更科【食べログ】
★★★★☆ 4.5
所在地:東京都品川区南大井3-18-8

引き戸を引くと、そこは仄明かりに浮かび上がる静寂の空間。
お弟子さんかバイトか、若い男性従業員から予約かと聞かれる。みると橋が置かれた席がポツポツと。今や予約必至の店なのだろうか。

布恒更科店内
空いてた奥の席に腰掛けると、先の男性が品書きを持ってきた。
メニューそば+日本酒
メニューつまみ
以前は食事のメニュー以外にアルコールのメニューが別にあって、飲む客と分かると女将さんがすっと持ってきてくれたものだが。あれ? 従業員はもう1人似たような男性がいるだけで(こっちは板場のヘルプメインでたまに顔を出す程度。後から女性のフロアバイトのような人がもう1人増えるが)、女将さんの姿がありませんよ。鷲尾真知子みたいな人で、しとやかで一歩引いた身のこなしが見事な人だったけど。男性客と話ししてると奥の小窓を開けて旦那が顔を出して様子見るのがチャーミングだったな。
旦那も奥にいるのだろうが、様子が伺えない。
布恒更科そば打ち場
自分の席から見える格子戸の奥が蕎麦打ち場のようだけど、今は人気がない。

まず日本酒をオーダー。ここは千葉の岩の井¥660が前っからある。初めてココで飲んだ時に女将が進めてくれたのが岩の井だった。
布恒更科岩の井
甘くトロミがあるがクセは強くなく、後味もそんなにベタっとしない。付け合せの濃い味の切り干し大根が進む。
布恒更科お通し

暫くして岩の井と頼んだ玉子焼¥970がやってきた。
布恒更科玉子焼
わぉ、ビッグサイズ! ここんちは高めの設定ながら、この価格帯の蕎麦店と違ってどれも平均デカいのが嬉しい。逆に言うとそれを見越して頼まないと大変なことになる。1人だとキツイので、今回のように同行者がいると助かる。
布恒更科玉子焼UP
玉子焼きは完熟タイプながらもうフワッフワ。
布恒更科日本酒二杯目味付けは思ったより大人しめで食べやすい。大根おろしで調整して頂くが、個人的にはもうチョイ玉子焼き自体の個性が欲しいか。まぁアテには丁度いいが。

次いで山形のお酒¥750を。
住吉銀っていうのかな。こちらの方がトロミがあり、よりクセが強い。単体では旨みが楽しめるが、食事とともになら先の岩の井の方がいいかも。

そうこうしている内に、ココに来る最大の楽しみの1つ、かき揚げ¥1280が揚がってきた。
布恒更科かき揚げ
ドカーンとトルネード状態で円筒形に揚がってるのが特徴・・・だったはずだけど、あれ、今回のは少しイビツで岩みたい。揚げも記憶してるよりハードだし。
布恒更科かき揚げ横から
まぁいいやと崩しながら頂くと、あれれ、やけに硬いな。前はもっとサクサクと崩れたはずだが。衣がポロポロ細かく崩れ、食べづらい。中から小エビやら続々と出てきて、しっかりとプリっとしてて食べ応えあったけど。
布恒更科かき揚げ小エビUP
なんだか油が古いのか分からないが、妙に油っこいし、油の匂いも気になり、揚げ自体が個人的にはイマイチに感じられた。期待値上げすぎたか、最近はこんな仕様なのか。値段が値段だけに、コレに関してはチト残念だった。

ともあれ〆の大本命、生粉打ち¥1130に期待しましょう!
布恒更科生粉打ち
細長いのに小山が3つ盛られたスタイルは変わらず。通常のもりは二八だが、生粉打ちは十割。これがキンキンに水で締まっててツヤツヤしてるのよ。噛むとキュッキュという食感があって、風味も良くてね。それでいてコレだけ量があるから、ズバズバっと豪快に啜れるし。
布恒更科蕎麦つゆ
また蕎麦つゆが相変わらず真っ黒。継ぎ足し継ぎ足しだからトロミがあって、酸味も微かに感じられる濃厚タイプ。だからあんまり蕎麦をジャブジャブつけちゃうと辛くて食べられない。ちょっとつけて、蕎麦の味と汁の味の両方を楽しめるのが気に入っている。
布恒更科薬味
薬味も当たり前かも知んないけど、ネギが瑞々しくてシャキシャキで甘みもあって、山葵も下ろしたてだろう、フワッとしていて、これだけ摘んで食べながら、時折蕎麦に絡ませたりするシアワセったらもう。
最後に味わう蕎麦湯がまた楽しみで、この濃い汁に白濁したドロッドロの蕎麦湯を割ると…ってあら、蕎麦湯薄くなっちゃったか。
写真撮り損ねてて申し訳ないが、あんま白濁してない。底に溜まってるのかと土瓶を開けてみても、さに非ず。最後の方は少し濁りも出てきたが、以前は最後の方は砂みたいだったのにな。

ともあれ、店内は大人しかいないので適度なノイズだけで静かで、実にゆったりと贅沢な時間が過ごせるのは以前と変わらない。正直、かき揚げと、蕎麦がもう少し風味豊かだった気がする(これは大晦日の超忙しい時にも感じたのでブレの範囲かと)のが残念だったのと、女将さんがおられなかったのが気がかりだが、このオレンジの薄暗い空間が保たれているだけでも有り難いと思うべきなのだろう。女将さんの脇で、ストーブの上のチンチンに沸いた湯から煙が立ち込める空間がよかったんだけどな。
昼に来れば女将さんいるのかな。昼営業の終わりがけらの、のぼーんとした空間はもうコチラには存在しないのか、それを確かめるために来るのもいいかもしれない。まぁ今度いつ来れるか分かんないけど、今後の楽しみにしときますか。
とはいえ、満足には満足、美味しいには美味しかったです! ごちそうさまでした。 

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前回、極太ソバの角萬向島店の記事をUPしたが【過去記事】、今回はその本郷店。同じ角萬は角萬ながら、やや向島とは趣を異にすると聞いて、試してみたくなった。営業時間は平日昼のみとハードルが高いのだが、たまたま行ける時間に思い立って急行することに。

本郷三丁目駅の交差点から御茶ノ水方面へ歩を進める。
途中、うどんのこくわがたや担々麺の竹子をカスめ、栄児家庭料理のある壱岐坂上の変則五差路みたいな交差点へ出でると、レトロを超えてボ◯い、かなり出来上がった店構えが目に飛び込んできた。
外観@角萬本郷

入口@角萬本郷角萬 本郷店【食べログ】
★★★☆ 3.5
所在地:東京都文京区本郷3-6-6

おおっ、これは!!とソソられつつ意気揚々と入店。
店内は奥に長く、両サイドにテーブル席が4卓ずつだったか並ぶ典型的な蕎麦屋の作り。客は皆入口側を見るように座っているのは、テレビを見るため。
適当な席について、注文は決まっているのだが壁のメニューを見るフリをして様子伺い。うん、店のオバチャンは全然注文を取りに来る気配がない。こちらから声をかけないといけない仕組みのようだ。
店内@角萬本郷
と分かったところで声をかけ、冷や肉でと告げると、「冷やし肉南蛮そばね」と向島同様確認された。あんま冷や肉じゃ通らないのかな。
メニュー@角萬本郷
待ってる間他の客の様子を見る。サラリーマンというか営業風が多い。結構もりそばとか冷や肉以外を食ってる率が高い。つーか俺以外いない。後から来た旦那も冷やしきつね。ここは結構冷やきつねが人気と聞いていたが、その様子。
そーいえばコチラ、店内がやけにモワンとしていると思ったが、エアコンというものが存在しない様子。行ったのはお盆明けで、相当暑い。というか蒸す。自分は平気だが、他の客も勝手知ったるといった感じで何事もないように平然と過ごしている。うるせー口コミ女とか来たら後でギャースカ騒ぎそうな勢いだが、これがまかり通る感じが好きだな。

で、暫くすると来やした、冷やし肉南蛮そば¥1000!
冷や肉@角萬本郷
・・・て、あら。量はそうでもないと聞いていたものの、フツーの丼にフツーの盛りで、改めて目の前にすると落胆は否定出来ない。
冷や肉UP@角萬本郷
とりあえず天地返ししときますか。
天地返し@角萬本郷
さて、ズズッと頂く。ソバは噂通り細めとはいえ、ちょっとした田舎そば程度。ただエッジが聞いていて、ゴツイ印象はあるか。硬く、噛むと粉っぽさも感じるし、角萬を知らなければこれだけでインパクトあるかも。ただ、ヌメりが激しい。そんなに冷水で〆てないのかな。自分、〆すぎて油そばなんかだと水分なくてパスパスで食いづらいのが嫌だから、逆に〆ないくらいが好きとはいえ、これはなかなかに凄まじい。これもありなのも角萬か。
汁は醤油濃いめでややトロんとしているように思うが、甘みはあんま感じない。向島で食べたのが大分前で比較できないのだけど、こんなに濃かったっけか。ただ、ネギとの相性はやはりよくて、そばと汁を絡めて食うとやはり独特の旨みは感じる。豚肉も赤身主体で量は多いとはいかないが見た目ほど硬くなく、この蕎麦とネギと食べるなら十分。
ここもほぼ同時に蕎麦湯が出てくるので、濃さはこれで調整せよってことなのだろう。にしてもヤカンまんまってのも相変わらず角萬やね。
蕎麦湯ヤカン@角萬本郷
(写真ブレててスンマセン^^;)
あっという間に大方食べ終わった所で残った汁に投入。
蕎麦湯で甘みが若干加わって、まぁいい塩梅になったんだけど、最後に蕎麦湯だけ頂いたら、これが結構ツボだった。
蕎麦湯@角萬本郷
これだけの蕎麦の蕎麦湯だから、それなりにドロっとしてて蕎麦の甘みが出てて飲みごたえある。あぁ、これが今日イチかも。

量・中毒性と考えると、本郷店は弱いのは否めない。そこは店それぞれとは分かっていても、どうしても向島と比べてしまう。これで価格的に安ければなる程度納得いくのかもしれない。そういう意味では、冷やしきつねが大で650円なので、そっちが本郷では正解なのかな。あ、もりかけの大でも550円だから、狙い目かも。まぁ、あんま値段のこととやかく言うのは趣味じゃないんだけどね。店の決めることだから、それに任せましょ。
こうなると梅田店とかどうなってるのか気になってくる。浅草の翁そばも同系統という話なので、行ってみたい。ともあれ、店ごとにその土地々々の色が出てるというのは面白いやね。支店といえどもそうであってほしい。その中で好みを見つければいいのだから。
いや〜、いい経験になった。ごちそうさまでした。

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拙ミニコミ同人誌、夏新刊の通販〆切、沢山のご注文、感謝感謝! これから委託先の納品を充実していきやし【詳細:本専門ブログ】
というわけで、だいぶ前の10年夏号『向島迷宮地帯』【詳細】で載せきれなかった秘蔵ネタ、10年夏に食べた以前の記録だが、あの極太ソバをば。

場所は向島。業平橋から料亭街へ出る手前、言問橋袂の水戸街道沿いにモルタル造の看板建築が並ぶ一角に、蔦に絡まる日本蕎麦屋がある。
外観@角萬向島
パッと見はフツーの町の蕎麦屋っぽいし、単に昔からやってるだけかなぁといった佇まいだが、実はここが蕎麦界の二郎との異名を持つカリスマ蕎麦屋、角萬の向島店だ。
入口@角萬向島
角萬 向島店【食べログ】
★★★★★★★★★★ 大好き(^^)
所在地:東京都墨田区向島3-1-5

角萬の蕎麦の特徴はボソボソとした極太麺で量が多い点だろう。長ネギと豚肉が乗る、二郎でいう豚ヤサイともいうべき南蛮そばが定番メニューで、冷やし肉南蛮のことを冷や肉、その大盛りを冷や肉大と呼ぶ。角萬は向島の他、台東区千束と西新井にもあり、特に千束店はメニューが経年変化で見えず、接客もツンデレ状態で、客は皆一様に冷や肉などと品書きにない符丁を厨房に通すので、この辺の呪文コールも二郎を彷彿とさせるのだろう。
向島店はフロア担当の若めの女性がいるので、一見でも迷うことはない。現に「なにがオススメですか」と聞いてるサラリーマンもいた(知らない人に量のことも断らず冷や肉奨めるのもどうかと思うが^^;)。
昼ピークを過ぎた時間でも常時満席状態なので相席上等だが、たまたま座敷が空いていたので4人卓に一人通された。
注文は事前に仕入れた通り「冷や肉で」と言うと「冷やし肉南蛮ですね〜」と直された。こう書くと非常にユーザーフレンドリーな店かと思うわれるが、ただで問屋が卸さないのが角萬。注文が来ない。実に来ない。1時間待ち、土休日なら90分待ちはザラという。しかもお冷は注文の品と同時に出てくるので、水分補給なしで待たねばらない。それに先に書いたように量が多く、殊に向島店は一番多いと言われているが、一言も断りはない。注文してからが戦いの始まりなのだ。
事前に覚悟していたので、テレビ見たりスポーツ新聞読んだり店内を眺めながら待つ。
店内@角萬向島
店内は4人がけのテーブルが6卓、座敷の同じく4人がけのが3卓。みな来慣れた様子で、各々の時間の潰し方をしている。基本一人客で殆ど男性。中毒者ばかりの客層も二郎っぽい。照明は蛍光灯だが煤けた茶色がボヤッと浮かび上がり、やや薄暗い印象を受ける、歴史を感じさせるもの。ただ、藪などの老舗の風格さというより、飽く迄町の蕎麦屋といった下駄履きの雰囲気で溢れている。奥でご主人が蕎麦をつくり、フロアでお嬢さん、その間をお母さんが繋ぐという家族経営っぽさがそれを助長させる。いや、家族なのか知らないけど、そんな空気感があるのだけは確かだ。
そんなわけで客席側はテレビの音と外の水戸街道から漏れる騒音くらいで至って静かなのだけど、時折、突如としてその静寂を破る激しい打撃音が木霊するのだ。実はご主人がそばを打つ音だそうで、ここは数人分を1ロットとして一気につくり、蕎麦が足りなくなるとその場で打ち始めるのだ。この仕様も向島店独特のものらしい。打ちたてが食べられるのが嬉しいが、蕎麦茹で他、基本ご主人一人で丁寧に手作りしてるので、こうして時間がかかってしまう。

とはいえ、この日は運良くロットが流れたようで、30分ほどでやってきました、冷や肉¥900(当時:今は千円らしい)!
冷や肉遠景@角萬向島
ババーン! デタ。表面張力極太黒ずみ蕎麦!
冷や肉上から@角萬向島
↑写真ぶれちゃってスンマセン(^^ゞ
汁の染み具合にムラがありそうなので、二郎のごとく天地返しをしてみる・・・おお、デカ盛の象徴、そば垂れるね〜
冷や肉天地返し@角萬向島
蕎麦は確かに粉っぽさはあるが、太さはさほどでもない。ただ不揃いなので手作り感溢れている。
汁は噂通り冷やしといえどもヌルめで熱くはないといった感じ。ちょっとケミカルなのだろうか、甘みの強い味のはっきりとした汁で、この独特の甘辛い感じ、好きだわ〜 この粉っぽいワシワシと頬張る蕎麦とメリハリがあって、直感的なウマさを感じる。どれも個々にはどこかにありそうなものなのだが、それが合わさるとココならではの味になる。啜るんじゃなくてしっかり噛むので、口中快楽もあるし。上に乗るクタクタの長ネギもいいけど、添えられる刻みネギもシャキシャキで当たり前にウマイね。ネギ好きにはいいですわ。
ラーメンみたいに汁が動物系の出汁でドロドロだったり脂を浮かせてるわけではないのでさっぱりサクサク食べられるから、量もさして苦にならない。あっという間に粗方平らげてしまった。
とここで登場するのが蕎麦湯。
蕎麦湯割り@角萬向島
これがクソデカイ朱塗りの急須みたいので供される。このデカさだけでも笑うわ。蓋を取ってみると、見事に白濁している。
蕎麦湯@角萬向島
粉っぽい蕎麦をこれだけの量茹でるんだから当然か。しかし残した汁に注ぐと、上澄みの透明な部分しか落ちてこない。底の方のドロッドロのが飲みたいのだが、流石にそこまで飲みきれないだろう。何リッターあるんだと。何リッターFor10リッターなんだと。

普通蕎麦屋ではありえない満腹感で、気持ちのいい当たり前の見送りをされ、店を後にした。確かに古くからある蕎麦屋だが、いわゆる老舗の蕎麦屋とは楽しみ方の違う店で、町の蕎麦屋の極右ともいうべき極まった最終形態を見た気がした。これはいいわ。ぜひ千束の店もいって、その地に根ざした、やたらサービスを求める最近の似非グルメ野郎が激昂するという、ツンデレ接客(デレはないのか…)を拝むとしよう。
うん、これは中毒性高い! そういうのにマンマとハマる自分はミーハーだと思いつつも、好きなもんは仕方ない。というわけで、ヤバッウマ!!ウマシ!!! ごちそうさんでした!

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ブログネタ
立喰そばうどん路麺 に参加中!
模索舎【通販】とCOMICZIN【公式:在庫店頭のみ】に僅かにある13春限定本『秩父本ち』【詳細】から未UPだった名物蕎麦の話をば。

秩父という町の象徴的存在だった秩父セメント第一工場。1996年に閉鎖されたが(詳しくは本に書いたが【この辺参照】して下さい)、跡地にはショッピングモールの他、道の駅が作られた。
外観@道の駅ちちぶ

入口@道の駅ちちぶ道の駅 ちちぶ【食べログ】
★★★★☆ 4.7
所在地:埼玉県秩父市大宮4625
公式サイト:秩父そばの会

パッと見、高速のPAのようなどこにでもある施設のように見えるが、入ると妙に狭く、地元PRコーナーはあるものの、グッズ的な土産物ばかり。地物の野菜コーナーや花卉などは見当たらず、無料のお茶は愚か水の飲める休憩スペースすらないのだ。
レストランで休憩しろということらしいが、どのメニューも異様に高く、まともに食べようとすると軒並み千円オーバー。これでは気軽に休憩ができない。なので人影は殆どなく、寂れた感丸出しのお寒いスペースとなっている。
ここに本当に、秩父そばの会による立ちそばがあるのか、疑わしくなってきたが、土産物屋の隅にスタンドが。やったー、見つけたで!
そば処内観@道の駅ちちぶ
それにしても廃れっぷりが凄まじい。やる気を感じないというか、全くオイシイものが出てくる気が感じられない。
立ち食いコーナー頭上メニュー@道の駅ちちぶ
券売機@道の駅ちちぶともかく券売機で食券を求める。この雰囲気にして軒並み400円オーバーというのも萎えるが、もう後戻りできない。もう一つ名物のみそポテトという乗っかったっぽいご当地B級グルメ売り切れというのもさらに萎えさせる。
カウンターのおばちゃんに券を渡し、一先ず席へ。こちら正真正銘の立ち食いで、そこまでして座らせたくないかと、ここまで来ると清々しい程だが、壁のドデカい地元PRポスターの下に、3席だけパイプ椅子が設置されていたのでそこに着席。ホント、年配の人とかどーすんだろ。
待ってる間に思い出し、まさか水くらいあんだろうとカウンターに行くと、ウォータークーラーはさすがにあった。その時、おばちゃんが麺ゆでをしてるのが見えたのだが、本格的な大釜の前で平ザルで茹でていてビックリした。これはもしかしたらもしかするぞ。

「もり蕎麦の方〜」の声でそそくさと取りに行くと、このもりそば450円の出来に思わず二度見してしまった。
ざるそば@道の駅ちちぶ
外皮と思われる黒いツブツブが散在している、如何にも手打ち風の田舎そばだ。
そばUP@道の駅ちちぶ
ややスクウェアなエッジの立つ形状で、瑞々しく艶やかに光っている。よく見ると、太さが疎らな部分があって、極太麺がゴロッと出てきた。
太いそば@道の駅ちちぶ
噛んでみるとこれがかなりのガチムチ系。ボソッとした粉っぽさより、目の詰まったムッチリ感が先に立つ。キュッキュとした心地よい噛み心地で、ドンドン食べられる。
薬味と汁@道の駅ちちぶ
そばつゆは濃いめながら、カエシのたまり感は弱く、これという特徴はないのだが、物足りなさはなく、この蕎麦ならそれで十分だ。薬味の、特にネギが時間が経っていて乾燥気味だったが、これはご愛嬌。

立ち食い形式とはいえ、この値段でこの味なら文句なし。秩父そばの会の看板は伊達じゃなかった。これは一般の秩父そばの店が気になる。
今に至るも秩父再訪は叶ってないが、なんとか来春までには実現させて蕎麦も幾つか回ってみないと。というわけで、ウマイッス!! ごちそうさまでした〜

秩父道の駅 ( 秩父 / そば )
★★★★4.0
supported by ロケタッチグルメ

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ブログネタ
蕎麦 に参加中!
久々の蕎麦屋ネタは、ずっと温存していてUPし忘れていた更科系を。行ったのは2009年6月。きっかり2年前か。
※サブタイトル訂正:誤って別の記事のを流用してました 一応、麻布に3店ある更科元祖の一族からの7分家の一つ、築地さらしなの里出身ということで、表現を改めました。

船橋の代表的蕎麦屋として絶大なる支持を集める人気店。この界隈は昨今うどん屋(手打ちうどん蔵【参照ブログ】)等、リーズナブルな店以外にも落ち着ける渋めの店も充実しているが、敢えて定番の人気店に足を踏み入れるのは・・・まぁ自分この店好きなんですわ。ただそれだけ。
いわゆる飲める、ダラダラ憩い系の蕎麦屋にしては価格もやや控えめでバカ高くない。日本酒はもちろん焼酎も充実している。
まだまだ蕎麦ダラダラに馴染みの薄い千葉にあって、ひとつ普及の立役者になっていただきたいということで、大大プッシュしやす!

外観@船橋更科船橋更科【食べログ】
★★★★★ 5.0
所在地:千葉県船橋市湊町1-2-21【ワイワイマップ】

入口@船橋更科まず、昼ピークの落ち着いたLO30〜50分前が狙い目。肴を仕上げる余裕が板場にあるからだ。
近代的なビルに入り、そっけない程シンプルな外観からそば打ち場を横目に入店すると、間隔が広く取られたテーブルが、壁際のみに贅沢に並ぶ店内が開ける。奥に座敷もあったと記憶しているが、昼過ぎにササッと飲んでつまんで手繰るだけですから、隅の席にちょこんと座る。

岩の井@船橋更科ここには千葉の地酒である岩の井だけで3種もある。大森の布恒更科とここには常備されている。
以前純米を頂いたので、この日は特選¥650を。スッキリとしていて、温くなると甘みがグッと出てくる。べた付かず、いい感じ。
そば茶@船橋更科小鉢の蕎麦味噌はかなり辛め。甘いのが好みだが、チビチビやるには丁度いい。
お茶はそば茶で、煎じた香ばしさが実に立っていて、あっさりしながら、これもたまらない。

ここの名物の玉子焼き。
だし巻き@船橋更科
以前食べたときよりダシの効きが弱いように感じたが、徒に半熟ではなく、しっかりと焼かれていながら、ほろけるようにホワンとしたソフトな食感は健在。

もう一品に初挑戦の鳥団子(つみれ)おつまみ¥600!
鳥団子@船橋更科
小鉢にオレンジがかった濃厚な黄身が添えられる。もちろん付けても美味なのだが、鳥団子自体の出来が尋常ではない。肉が粗めに挽かれており、ギチギチに詰まってない。ホワンとソフトな食感で、中からジューシーな肉汁が溢れ出てくる。タレももたつきがなく鳥団子を邪魔しない。これヤヴァいっすわ。

十分まったりしたところでラストオーダーが近くなってくる。〆はやっぱり蕎麦。
もりそば¥650!安ッ!!
もりそば@船橋更科
細めの目の詰まったしっかりしたそば。シャキッと〆られつつも瑞々しさは保たれている。粉っぽすぎず、これというインパクトはないが、風味豊かで卒なく、実に卒なくまとまっている。

更科そば¥850は蕎麦のみの中心部だけを使った贅沢な蕎麦。
さらしな@船橋更科
外側のフスマ等が入ってないから真っ白。香り的には蕎麦っぽさがないが、キメの細かい上品な味わい。更科系に来たらつい食べたくなる一品。つゆはやや辛目といった程度。薬味のネギやワサビもナチュラルな甘みがあって瑞々しい。当たり前だが生のワサビはうれしい。
そば湯@船橋更科
蕎麦湯は最初薄いが、最後はしっかりドロドロになる。特有の甘みがボワ〜ンと広がる。最後はやっぱこれやね〜

1時間強の至福の時間。確かに安くはないが、ラーメン食ってちょっとしたところでコーヒー飲んでも1500円くらいするでしょ。それがひとつの店でまったりできるのだから、高いとは思わない。
総じて、わかりやすい部分、特に蕎麦に関してははっきりとした旨みじゃないのに、ここまで支持の高い人気を誇るというのは、これだけデキる店が犇く千葉にあって、千葉人のレベルが高いのか、はたまた他にこーゆー蕎麦屋がないだけなのか!ww
ともあれ、大まかには相変わらず安定したクオリティ、空間でもう大満足! 美味しゅうございました。ごちそうさまです〜

船橋更科 ( 京成船橋 / そば )
★★★★★5.0
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