私プロデュース・いとこの男の娘出演のYOUTUBEエモウマい店の第8回で、栃木県足利市にあるバスラーメン屋台を取り上げましたー廃バスを利用したラーメン店や食堂・居酒屋って、かつてはかなりアチコチにあった(おそらく1960〜70年代以降だと思うが未調査)。
過去に取り上げた中では、バスラーメンが現在店舗ではあるが、かつてバス屋台だった痕跡を残している。
関東に僅かに残っていた店舗も、ここ数年で自分が確認しているだけで数軒閉店している。
自販機のオートレストランと、都心は壊滅状態なるも、郊外中心に全国で生き残ってはいる、という経緯は似ているかもしれない。
しかし、オートレストランが再び脚光を浴びるのに反して、バス屋台は顧みられうことはほぼ無く、オートレストラン以上に衰退の一途を辿っている。
つーわけで、自分が確認している関東唯一の現役バスラーであろう、みちのく屋台津軽ラーメンに行くっきゃ騎士でしょ!
北関東に所用の帰り、18きっぷだったので小山から両毛線で足利の1つ先、山前という無人駅で下車。

駅前の前の県道「桐生岩船線」を100mも歩かないうちに、通り沿いに屋台風の提灯が並ぶ光景が目に飛び込んでくる。

みちのく屋台津軽ラーメン【食べログ】 ★★★★★★★★★★ 文化遺産!
所在地:〒326-0844 栃木県足利市鹿島町1116-1
屋台風の建物の奥にバスがくっついていて、前扉に上がって入るようだ。

店内はバスの面影はほぼなく、カウンターにテーブル席まである普通の飲食店と変わらない造り。
薄暗くて、居酒屋に来た!って雰囲気に満ちている。

キョロキョロしていると、女将さんがやってきて、他にお客さんいないからとテーブル席に通してくれた。
さて、飲む気マンマンで来たので、アルコールのメニューを探すも、それらしきものがない。
と、カウンター上に第3のビール「麦とホップ」のサーバーを発見!
生があるのか!?
というわけで、麦とホップ390円でお疲れちゃーん!

見た目の通りキンキンに冷えてて、第1でも3でもカンケーねぇってくらい前身に染み渡るルービー感がタマンナイっすね。
すると、女将さんが再び来て、「お漬物 食べられる?」といって ナスとキュウリの漬物を持ってきてくれた。

くぅ、こういうサービスが旅では心に染みるのよ。しっかり漬かってて、ウマイ。
ポリポリ食べていると、ポテサラまで追加で頂いてしまった。

そーなってるんだ、この店は!?
でも、せっかくだから何かつまみになるものをとメニューを見る。

アジフライとか焼き鳥といって定番も気になるが、頼んだのがコレ。

ササミフライ的なものか串カツかと思うが、何を頼んだか全然思い出せない。
この店でフライといえばアジフライだがそれでもないし、困った。
とはいえ、これは2杯目が欲しくなるなと、改めてアルコールのメニューを探すと・・・なんと天井に貼られていた!!?

そこにアレがあったので、即刻注文。
盛っ切り350円!!

もっきりっていえば つげ義春の『もっきりやの少女』しか浮かばないが、枡の中にグラスを置いて、日本酒を溢れさせるものをいうのだそう。
今までも日本酒をこうして提供されたことはあったけど、もっきりという名称があったとは。
甘みもあるけどスッキリした呑み口で、フライも進む。
がんばれチヨジ!って具合に飲んでいると、さっきと別のメニューの中に気になるものを発見していたのだ。

それを頼むと、ちょっと時間かかるわよと言われた。
待っていると、厨房でジュワーッと揚げ物の音が聴こえてくる。
そしてやってきたのがこれ、かぶと揚げ660円!!

この辺りの食べ物らしく、若鶏をカリッカリに揚げたもの。
女将さんに簡単なレクチャーを受け、自分で捌きながらかぶりつく。
揚げたての鶏半身がマズいわけないでしょ。表面カリッカリで、中はジューシーという、当たり前の感想しか出てこないけど、他に何も考える余地もないくらい、夢中でむしゃぶりつく。
手がべっちょべちょになるけど、それもまた一興で楽しまないと。
で、そろそろ〆ますか。
屋号に津軽ラーメンとあるだけあって、青森の煮干しラーメンと行きましょかぃ。
醤油を行くのが定番だと思うが、ここは誘惑に負けましょう。
塩ラーメン550円!!

あっさり透明なスープに煮干しがしっかり効いている。キレイなビジュアルやねー。
じんわりとした旨みが口中に広がる。う〜ん、旅先で食べるラーメンとしては最高の部類だろう。
醤油との比較ができないが、こちらのじんわり煮干しスープを堪能するには、これくらいタレが主張しないほうが合ってる気がする。これは一発目に正解引いたかも。

麺はちぢれた多加水っぽいもの。ツルツルと入ってくる感じ。
チャーシューは見た感じより身厚でしっかりしており、メンマもジューシーというよりコリコリ系で好み。
大好物のネギがシャッキシャキでたくさん入ってるのも嬉しいが、玉子やナルトに加え、お麩が入っているのが家庭的な雰囲気を演出している。あまり得意ではないのだが、なんだかホックリした。
ラーメンはオヤジさん担当のようで、途中から登場したが、女将さんとオヤジさん、両人とも人柄が最高で、貴重な旅先の一期一会となった。
これは定期的に遠征途中に寄ってしまうタイプだ。
とはいえ、最近はテレビ「オモウマい店」に出て、あまりの盛況っぷりに一時、夜営業をお休みしてたようだ。
しかし今は、前より時間が短くなったが、再開している様子。
落ち着いた頃、また行こうっと。
というわけで、これぞ旅先の味、強烈ウマシウマシ!! ごちそうさまでした!
