お待たせしました。拙ミニコミ誌の新刊入稿も終わり(詳細は明日UPしやす)、ホッと一息ということで、年末恒例の酉の市に出かけてきた。
いや酉の市は11月の酉の日に行われるので、厳密に言えば異なるのだが便宜上。いわゆる熊手売るお祭りで、当ブログでも川口のおかめ市筆頭に、これまで事あるごとに紹介してきた。仕事の関係で熊手は毎年求めているのだが、私の地元、川口のおかめ市【過去記事:04年・06年・10年】では古熊手を納める正式な場所がないことから、まぁこういうのは縁起物なので気持ち的にキチンと奉納したいと、11月中に吉原の鷲神社の酉の市に納めに行くのだが、今年は日程的にどうしても赴く事が出来なかった。
となると、12月に多く東京近県で開催されるこの手の祭事となるが、行ける範囲で主だった所では、大宮の十日市(とおかまち)【過去記事】、和楽備神社酉の市【過去記事】、西新井納めの大師【公式】、鳩ヶ谷おかめ市【公式】とある中で、未訪となる浦和の十二日市(じゅうにんちまち)に行ってきた。
浦和駅西口から南西へ800m程にある調神社(つきじんじゃ。通称つきのみや)で行われ、至る沿道にテキヤが並ぶという。久々の浦和駅は改装工事中で、改札周りがキレイになってて驚いたが、西口へ出るとテキヤのオレンジの灯りが見当たらないので、蕨の時のように神社付近まで行かないとダメなのかと不安になった。しかし人出は多く、通勤と思えない格好も目立つから、その人らが向かう方へついていくことに。
すると、駅前ロータリーにあるデパート浦和コルソにへばりつくようにテキヤが歩道を埋め尽くしていた。

コルソがこれを許すとは、地域に開かれてるねぇ〜
しかし人並みは路地へ路地へと流れる。一瑳という塩ラーメンで有名な店がある路地だ。帰りに手繰ろうと思っていたのだが、あらら、20人近く並んでるわ。
行列尻目に路地を抜けると、一気に視界が開け、テキヤの灯りが沿道を埋め尽くしている光景が待っていた!

これよ、コレ! これ見ないことには年を越せないってんだ。
周辺は再開発が進んでいるようで、空地となった土地の向こうに高層マンションが見える。そんなにシャレオツなマンションが建とうが、昔からの地元の祭のパワーの前にはタダのハコ。地元のヤバそうなのやら上下スエットのDQNな家族連れが大挙してきている。いつもこの手の光景をみると胸がスカっとする。小さいヤツだと笑わば笑え。この快感はアンチ巨人なんかの心境に近いね。大勢によらない天邪鬼小市民ですわ。
お好み焼きや肉の焼き物系といったテキヤ王道の、醤油やソースの香りに酔いしれながらJKやらなんやらの人波をヨレヨレと進む(ルーズソックスいま逆にアリなんかね)。


射的なんかは結構多いのだけど、綿菓子は減ったね。

そんな中、昨今はご当地B級グルメが本当に増えてきたが、なんと富山ブラックラーメンまでやるようになったとは。そこまで認知度あるのか、それ早すぎね?

食ってけよ!というツッコミが入りそうだが、古熊手と荷物で手が塞がっているので後で。取り急ぎ先へ。すると、メインストリートらしき道にぶつかった。

古くからある道だろうか、神社の参道だったのか、通り沿いには歴史ある商店建築が残っている。おおっ、これは浦和名物の鰻屋まで!?と興奮して沢山写真に収めたいところだが、もう人で人でまともに写真が撮れる状況じゃない。規模的には川口おかめ市と同等かそれ以上、大宮十日市レベルだな。建物はまた日を改めて撮影に来るとしよう。


お茶屋も軒先に台を出しているが、どの物件もとてつもなく素晴らしい。じっくり拙ミニコミ誌で特集組むかな。
エッチラオッチラ進むこと十数分、やっと調神社が見えてきた。境内脇にかっこめと古熊手と受付が2つある納札所を発見!

神社では熊手は受け付けない所が多いが(下衆の極み!だからかなw)、これは嬉しい配慮。1年の感謝を込め納札。

神社でお参りをして、境内をぶらり。
この境内、広いのに加え起伏に飛んでおり、回遊式庭園のように道を進んでいると、どうやら一部は公園となっているようで、小高い丘からテキヤと人混みが一望できた。

キレイやな〜。周りに地元ヤンキーのカップルがいたりなんかして、更にお祭り気分がヒートアップ。すると遠くから何やら懐かしい呼び込みの声が。もしやそんな・・・頭では否定しようとするも、この耳馴染んだ声を間違えるわけがない。声のする方に目をやると、まさかの見世物お化け屋敷ハケーン!

川口のおかめ市では1年置きに見世物とお化け屋敷が入れ替わっていたが、もう5年近く催されていない。酉の市では花園神社で見世物の興行をしているが、一部お化け屋敷となって喜多院の川越まつりでも興行していると聞く。大宮でも見られなかったので、浦和でまさかと思ったが。

まぢか!? 興奮気味に近づくと、あのオバちゃんの口上が反響している。人が操作するヒトダマ、ビビる子供、背中をつつき合う中学生男女グループ・・・アツイ、アツイなぁ。
画質は悪いが20秒ほど動画がとれたので、UPしときますわ。
動画が再生されない場合はこちら
興奮覚めやらぬまま熊手のエリアに。見慣れた屋号の幟が並ぶ。

神社全体の割に狭く、少々見劣りして残念。

高く並べられた熊手の裏手に、一際大きなピットインこと居酒屋休憩スペースが広がる。ここで温かいワンカップ片手に串焼きやもつ煮でマッタリしたいところだったが、気づくと結構夜が深けてきている。手身近に何かガッツイて帰ろう。
メインストリートに愛しの玄米パンが出ていたのを思い出し向かうと、通りは22時で交通規制が解除されるそうで、21時半には撤退準備に入るよう警察からのアナウンスが流れ始めていた。見ると玄米パンのテキヤの蒸篭には在庫なし。ガビーン。
あ、ここに来るまでに、境内を出たところのチキンステーキが旨そだったと慌てて踵を返すと、そこには人だかりが。まだやってる!
見ると塩コショウや和風ソースなどから選べるようだ。ここはチキンステーキ¥300を甘ダレで行きやすか。
オーダーが入ると食べやすいようにコテで真ん中を7分ほど割り、全体を鉄板に押し付けて焦げ目を付けてから出してくれるのだが、この最後のコテ押しの時に出る肉汁が鉄板に滴りジュバーっと泡立ち湯気が立ち込める様がなんともソソる!
割り箸を口に咥え、パシャリ(暗いところしかなくて写り悪くてゴメン)。

早速いただくと、これがもう想像以上にジューシー。ホクホクの身にパリッと適度な焦げ目がついた皮との食感のコントラストがもうヤヴァすぎる。滴る油がドロサラの甘辛のソースに合わさってもうタマラナイ。付け合せの炒めたキャベツがまたこのソースに合うんだ。以前牛串を奮発して買ったらパッサパサで痛い目にあって、テキヤ料理の見た目と匂いにダマされないと誓ったが、そんな禁を犯してまでこの日はチキンに手を染めて本当によかった。
しかしこの甘ダレ、太田裕美じゃないけど(ちょっともうキビしいネタか)、
味が濃くて喉乾くんですわ。なんか飲みたいけどここからピットインまで引き返せないし、パンみたいなのもいいカンフル剤になるけど玄米パンはもうないしで、どうしたもんかとメインストリートを歩いていると、駅近くで信州おやきの屋台がまだやっていた。

さっそく、ナス¥200を購入。

おやきってあんま良いイメージなかったけど、これは焼きたてでウマイ! 分厚い生地の粉っぽさとモチモチ感のバランスが絶妙。やや粉っぽさによったくらいが、逆に田舎まんじゅう的な良さがあるし、食べごたえもあって丁度いい。これが粉っぽ過ぎちゃうと喉乾いてキツくなる。中の餡はもうナスなんだかわかんないくらいドロドロになっているが、ナチュラルな甘みもあって、なんだかしんないけどアツアツでメチャメチャ美味しい。祭りで食う効果も後押ししていようが、さっぱりと最高の〆の一口となった。
といいつつ、この後結局一杯手繰って帰ったのだが、それはまた後日ってことで。
いやはや、この規模の年末大歳が浦和にあったとは。川口おかめ市と並んで痛く気に入ってしまった。また来年も是非来たい。
もう最高!と、まだまだ浮き足立った人々に紛れ、帰途に着くのだった。
←1日1回クリックしてくれたらHAPPY直前!
いや酉の市は11月の酉の日に行われるので、厳密に言えば異なるのだが便宜上。いわゆる熊手売るお祭りで、当ブログでも川口のおかめ市筆頭に、これまで事あるごとに紹介してきた。仕事の関係で熊手は毎年求めているのだが、私の地元、川口のおかめ市【過去記事:04年・06年・10年】では古熊手を納める正式な場所がないことから、まぁこういうのは縁起物なので気持ち的にキチンと奉納したいと、11月中に吉原の鷲神社の酉の市に納めに行くのだが、今年は日程的にどうしても赴く事が出来なかった。
となると、12月に多く東京近県で開催されるこの手の祭事となるが、行ける範囲で主だった所では、大宮の十日市(とおかまち)【過去記事】、和楽備神社酉の市【過去記事】、西新井納めの大師【公式】、鳩ヶ谷おかめ市【公式】とある中で、未訪となる浦和の十二日市(じゅうにんちまち)に行ってきた。
浦和駅西口から南西へ800m程にある調神社(つきじんじゃ。通称つきのみや)で行われ、至る沿道にテキヤが並ぶという。久々の浦和駅は改装工事中で、改札周りがキレイになってて驚いたが、西口へ出るとテキヤのオレンジの灯りが見当たらないので、蕨の時のように神社付近まで行かないとダメなのかと不安になった。しかし人出は多く、通勤と思えない格好も目立つから、その人らが向かう方へついていくことに。
すると、駅前ロータリーにあるデパート浦和コルソにへばりつくようにテキヤが歩道を埋め尽くしていた。

コルソがこれを許すとは、地域に開かれてるねぇ〜
しかし人並みは路地へ路地へと流れる。一瑳という塩ラーメンで有名な店がある路地だ。帰りに手繰ろうと思っていたのだが、あらら、20人近く並んでるわ。
行列尻目に路地を抜けると、一気に視界が開け、テキヤの灯りが沿道を埋め尽くしている光景が待っていた!

これよ、コレ! これ見ないことには年を越せないってんだ。

お好み焼きや肉の焼き物系といったテキヤ王道の、醤油やソースの香りに酔いしれながらJKやらなんやらの人波をヨレヨレと進む(ルーズソックスいま逆にアリなんかね)。


射的なんかは結構多いのだけど、綿菓子は減ったね。

そんな中、昨今はご当地B級グルメが本当に増えてきたが、なんと富山ブラックラーメンまでやるようになったとは。そこまで認知度あるのか、それ早すぎね?

食ってけよ!というツッコミが入りそうだが、古熊手と荷物で手が塞がっているので後で。取り急ぎ先へ。すると、メインストリートらしき道にぶつかった。

古くからある道だろうか、神社の参道だったのか、通り沿いには歴史ある商店建築が残っている。おおっ、これは浦和名物の鰻屋まで!?と興奮して沢山写真に収めたいところだが、もう人で人でまともに写真が撮れる状況じゃない。規模的には川口おかめ市と同等かそれ以上、大宮十日市レベルだな。建物はまた日を改めて撮影に来るとしよう。


お茶屋も軒先に台を出しているが、どの物件もとてつもなく素晴らしい。じっくり拙ミニコミ誌で特集組むかな。
エッチラオッチラ進むこと十数分、やっと調神社が見えてきた。境内脇にかっこめと古熊手と受付が2つある納札所を発見!

神社では熊手は受け付けない所が多いが(下衆の極み!だからかなw)、これは嬉しい配慮。1年の感謝を込め納札。

神社でお参りをして、境内をぶらり。
この境内、広いのに加え起伏に飛んでおり、回遊式庭園のように道を進んでいると、どうやら一部は公園となっているようで、小高い丘からテキヤと人混みが一望できた。

キレイやな〜。周りに地元ヤンキーのカップルがいたりなんかして、更にお祭り気分がヒートアップ。すると遠くから何やら懐かしい呼び込みの声が。もしやそんな・・・頭では否定しようとするも、この耳馴染んだ声を間違えるわけがない。声のする方に目をやると、まさかの見世物お化け屋敷ハケーン!

川口のおかめ市では1年置きに見世物とお化け屋敷が入れ替わっていたが、もう5年近く催されていない。酉の市では花園神社で見世物の興行をしているが、一部お化け屋敷となって喜多院の川越まつりでも興行していると聞く。大宮でも見られなかったので、浦和でまさかと思ったが。

まぢか!? 興奮気味に近づくと、あのオバちゃんの口上が反響している。人が操作するヒトダマ、ビビる子供、背中をつつき合う中学生男女グループ・・・アツイ、アツイなぁ。
画質は悪いが20秒ほど動画がとれたので、UPしときますわ。
動画が再生されない場合はこちら
興奮覚めやらぬまま熊手のエリアに。見慣れた屋号の幟が並ぶ。

神社全体の割に狭く、少々見劣りして残念。

高く並べられた熊手の裏手に、一際大きなピットインこと居酒屋休憩スペースが広がる。ここで温かいワンカップ片手に串焼きやもつ煮でマッタリしたいところだったが、気づくと結構夜が深けてきている。手身近に何かガッツイて帰ろう。
メインストリートに愛しの玄米パンが出ていたのを思い出し向かうと、通りは22時で交通規制が解除されるそうで、21時半には撤退準備に入るよう警察からのアナウンスが流れ始めていた。見ると玄米パンのテキヤの蒸篭には在庫なし。ガビーン。
あ、ここに来るまでに、境内を出たところのチキンステーキが旨そだったと慌てて踵を返すと、そこには人だかりが。まだやってる!
見ると塩コショウや和風ソースなどから選べるようだ。ここはチキンステーキ¥300を甘ダレで行きやすか。
オーダーが入ると食べやすいようにコテで真ん中を7分ほど割り、全体を鉄板に押し付けて焦げ目を付けてから出してくれるのだが、この最後のコテ押しの時に出る肉汁が鉄板に滴りジュバーっと泡立ち湯気が立ち込める様がなんともソソる!
割り箸を口に咥え、パシャリ(暗いところしかなくて写り悪くてゴメン)。

早速いただくと、これがもう想像以上にジューシー。ホクホクの身にパリッと適度な焦げ目がついた皮との食感のコントラストがもうヤヴァすぎる。滴る油がドロサラの甘辛のソースに合わさってもうタマラナイ。付け合せの炒めたキャベツがまたこのソースに合うんだ。以前牛串を奮発して買ったらパッサパサで痛い目にあって、テキヤ料理の見た目と匂いにダマされないと誓ったが、そんな禁を犯してまでこの日はチキンに手を染めて本当によかった。
しかしこの甘ダレ、太田裕美じゃないけど(ちょっともうキビしいネタか)、
味が濃くて喉乾くんですわ。なんか飲みたいけどここからピットインまで引き返せないし、パンみたいなのもいいカンフル剤になるけど玄米パンはもうないしで、どうしたもんかとメインストリートを歩いていると、駅近くで信州おやきの屋台がまだやっていた。

さっそく、ナス¥200を購入。

おやきってあんま良いイメージなかったけど、これは焼きたてでウマイ! 分厚い生地の粉っぽさとモチモチ感のバランスが絶妙。やや粉っぽさによったくらいが、逆に田舎まんじゅう的な良さがあるし、食べごたえもあって丁度いい。これが粉っぽ過ぎちゃうと喉乾いてキツくなる。中の餡はもうナスなんだかわかんないくらいドロドロになっているが、ナチュラルな甘みもあって、なんだかしんないけどアツアツでメチャメチャ美味しい。祭りで食う効果も後押ししていようが、さっぱりと最高の〆の一口となった。
といいつつ、この後結局一杯手繰って帰ったのだが、それはまた後日ってことで。
いやはや、この規模の年末大歳が浦和にあったとは。川口おかめ市と並んで痛く気に入ってしまった。また来年も是非来たい。
もう最高!と、まだまだ浮き足立った人々に紛れ、帰途に着くのだった。
