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メシ通の新記事を約1年半ぶりに担当しました。
オーベルジーヌブレンドロゴ
長年愛され続けるカレー弁当専門店に聞いた「冷めてもうまいカレー」に隠された秘密

テレビでよく耳にする、芸能人にファンが多いテイクアウトカレー専門店「オーベルジーヌ」って実際のところどんなカレーなの? 一般人でも食べられるの? オーベルジーヌの創業から、テイクアウト専門に至るまでを現在の二代目社長に聞いてきました。

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これまで何度か使ってきた気がするサブタイトルだが、『ラ・九州旅』【詳細】で取り上げさせてもらった、福岡のダメヤカレーのご主人からレトルトカレーが届いたので、今年最後はそのことを取り上げておこう。

ダメヤのマスターは、自分が珈琲店をやっていた時にお客さんとしても来てくれていた方で、弊店コンセプト同様にお一人様でじっくり食べ物と向き合う空間として、自身のカレー店も営まれている。
食べ物に対する共通認識も多く、福岡に赴いた際はコラボ企画やインタビューもさせて頂き、メシ通の記事にまとめてもいる。

そこでダメヤさんとの違いも浮き彫りになって、私自身もミニコミで自店を営んできた13年を1冊にまとめてもいるので、それぞれのスタンスを楽しんで貰えるかなぁと思った。

そしてコロナ第二波が押し迫る秋口、ダメヤさんからレトルトカレーが送られてきた。

パッケージ
「ダメヤ」監修 職人仕込みの辛口ビーフカレー【Amazon】 ★★★★★★★★★★ 忖度なしに!
メーカー通販サイト:kiyotoku.shop-pro.jp
パッケージ裏

実は以前にバターチキンカレーも出していたようだが【Amazon:ダメヤ監修 職人仕込みのバターチキンカレー】、今回はカレー好きで知られるヒッピホップミュージシャンのダースレイダー氏とのコラボということで、氏とダメヤマスター両方の超長文、文字だらけのリーフレットが同封されていた。
リーフレット1
この前日に丁度ラジオでダースレイダー氏のトークを聞いていたこともあり、またいとうせいこう氏の文章も載っていて(個人的にはスチャダラや高木完と同時にラップを聴いていたこともあって)、驚かされた。
商品アピールは昨今ビジュアル重視でイージーに済ます傾向があるグルメ界にあって、すっごいダメヤらしい代物。見た瞬間思わず笑みが溢れた。
リーフレット2
これを読むと、コラボへと至る必然をが知れるわけだが、カレー自体も当然ハッタリをカマしてるだけでない、ただならぬ内容となっていた。

レトルト
湯煎をして炊いたご飯の上にカレーを乗せる。
と、思わず声が漏れた。

カレー

うわっ、少ねー(笑)

カレーにしてはご飯が少なかったかなと思っていたが、それでも米が余るくらいの量。でもなんでこの量かというのはスグにわかった。
まずレトルトの封を開けた瞬間に立ち上るスパイシーな香りが、一般的なレトルトカレーとは別次元。
カレー専門店でスパイスカレーを食べ慣れてる人なら不思議ではないだろうが、ほぼ水状態でシャバシャバなので、米の隙間から水分が流れ落ちてしまうのだ。
カレー水分
恐らく煮込まれた野菜だろう、ザラザラになったカレーと牛肉だけが米の上に残る。家庭的なルーのようなものが米の上にドカッと乗るわけではないので、カレーが少なく感じられたのだ。まさにソースだね。

ビーフカレーと聞いていたので、以前ダメヤで食べた欧風カレーを想像していたら全然違った。
欧風カレー
(以前、お店で頂いた欧風カレー)
スパイシーなカレーではあったので、一般的によくある欧風カレーのようなとろみやチーズでグチャグチャになる感じではないものの、乳脂肪のコクと多少の粘度はあった。
しかし目の前のコレは、ビチャビチャのザラザラ。カレーに詳しいわけではないので、スパイスの種類までは分からないものの、グローブ的なスッとする要素が感じられた。もちろん他にも複雑に要素が絡み合っているのだろうが、辛いというより若干シビレるような方向の刺激のスパイシーさかな。
スープはリーフレットによると鶏ダシのようだが、自然な甘みが味を下支えしていて、旨みもそうだがスパイシーさをぐっと引き上げている気がする。果物も入っているようで、食べてて全く気が付かないが、これが影響しているのかもしれない。
ビーフ
牛肉はよく柔らかく煮込まれているが、小さいブロック状で、ここはレトルトの限界なのか。その分、このトンデモないスパイスの海で十分満足できる内容。米を噛みながら、砂をジャリジャリと噛んでる感じに近い。こう書くとマズそうだけど。

昨今言われる所謂スパイスカレーを知ってる人は想像できるかもしれないが(といっても私自身そんなに経験値があるわけではない)、レトルトとしてはかなり特殊だと思うので、味が想像できないかもしれない。
失礼を承知で強いて比較対象を挙げれば、中村屋のレトルトのインドカリー。

結構ザラッとした食感があると思うのだが、あれをもっとシャバく強烈スパイシーにした感じ。中村屋のはチキンだけど、肉の感じもチョット似た所あるかも。

1箱千円ほどするが、無添加で原材料費がかかっているので、専門店に行って食べることを考えれば、十分すぎる安さ。こういうカレーがレトルトで食えるようになるということに単純に驚いた。
今からじゃ間に合わないかもしれないが、正月休みに食べるには恰好かもしれない。
他にこういうスパイスカレーのレトルトを食べたことがないので比較できないが(カレーを冷凍した宅配は食べたことあるけど)、こういうような試みのレトルトが他にあれば、試してみたい。

レトルトは元よりダメヤさんのお店で食べてみたいと思われる方もいるだろう。自分自身、また福岡に行く時はダメヤ直行だなと思っているのだが、今年4月に創業地である野芥の店を閉じ、薬院店も建物の老朽化で取り壊しが決まっており、11月で閉店したようだ(4月からコロナでほぼ店内営業できなかった様子【参照ブログ記事】)。
ザ・閉店3には載せていないものの、奇しくもコロナ禍での閉店というタイミングが重なってしまった。
いつかどこかでまたカレーが食べられる、そしてマスターと再会できる日を夢見て、またレトルトを注文するとしよう。
というわけで、旨かったッス。ごちそうさまでした。

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孤食はそんなに後ろめたいことなのか?福岡の路地裏本格カレー「ダメヤ」が“おひとりさま推奨”を掲げる理由

…自分が谷根千〜南阿佐ヶ谷と自営してきたお一人様珈琲専門店と立ち位置を親しくする福岡の孤食のグルメ推奨店「だめやカレー店」にてコラボ営業した時の様子と、ご主人に一人で食を楽しむことの考えと、今日までの経緯を伺ってきた。

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今回は超久々のカレー記事、それも自宅で食べたものなのだが、このカレー、かなりの曰く付きなのだ。当ブログの初期に時折触れていたもので、オールド(といってもこの10年位?)カレーファンには垂涎の一皿となろうものなので、報告しておきたい。

ウチの店があるのと同じ千駄木にあった喫茶店ラ・カンパネラ。
千駄木の駅からD坂こと団子坂を上がり切った辺りの交差点脇にあって、自分が店をやるより前、町屋に住んでいた頃に1〜2ヶ月に1回のペースで行っていた。今はエスプレッソファクトリーという店になっている場所。
おすすめ!小野員裕の絶品カレー食べ歩きガイド―東京・横浜&近郊編喫茶店ながらカレーでも知られ、初代カレーミュージアム館長だった小野員裕氏も自著で取り上げており、かなりサラサラのスパイシーカレーが食べられた【参照ブログ:ayanologはてな館|千駄木「カフェ・ラ・カンパネラ」閉店】
マダムとその息子さんで営まれる小さいお店なので、日によっては売切れることもあった。今の家人とディナーに寄っていたので、事前に電話で取置しておいてもらうようになった。
店内には閲覧用のマガジンラックがあり、『旅と鉄道』が最新号まで揃っていたので、カレーが出来るまでと食後にマッタリとした珈琲を飲む時間にこの雑誌を読んで1時間チョット過ごすのがお決まりのコースとなっていた。

その後店を始めるようになって、忙しかったり、そもそもカンパネラの開いてる時間は店で仕事してるので行けずじまいのままにしていたら、閉店してしまった。
もうあのカレーが食べられないと思うとショックだったが、ある時ひょんなことからマダムと再開することとなる。軽く挨拶する間柄になって数年が経ったある日、カレーを作ったので分けて頂けるという話になった。どうも息子さんがこのブログでカンパネラのカレーのことに触れているのを見てくれていたようで、それを覚えててくれていたというのだ。申し訳ないやら嬉しいやらで何とも恐縮してしまうが、折角のご厚意なので、頂くことにした。

んで、これが自宅で温めたそのカレー。
カレー@カンパネラ
温めるとあの独特のスパーシーな香りが香ってくる。嗅いだ瞬間、一気に十年以上前の記憶が甦る。
カレーUP@カンパネラ
そうそう、世界地図みたいになった黄土色と、この(油の?)赤い感じ!
サラッとしたソースだが、野菜とかミキサーにかけるのだろうか、ザラッとした食感が残る。正直、一昔前の記憶なので、味を覚えているか不安だったが、一口食べただけで鮮烈に記憶が甦るものだ。スゴイ、そのまんま、何ら変わらない味。これだけは断言できる。
今回はチキンだけだとマダムは仰っていたが、もう何でも大丈夫です、十分。
チキンオンザライス@カンパネラ
ここのチキンは骨付きなのだが、スプーンだけで身が簡単に取れるほどホロホロに煮こまれている。これがもうタマランですわ。
お店ではご飯にマスカットの干しブドウが乗ってて、普通の干しブドウが苦手な自分でも食べられて、これがまたよかったが、今回それはなくとも十分当時の味を堪能できた。

メニューはチキンの他に野菜カレーがあって、後半はナスのとかバリエーションが増えた。カレーのレシピは常連のカレーマニアの方から教わったそうで、マダムは教わった通り作ってるだけと謙遜されていたのを思い出す。ある時カンパネラのお店の中でたまたまそのレシピを作った方と一緒になったことがあり、その時、丁度新しいレシピを教えてもらうところだったと聞いた。
そんなこんなも思い出す味だった。

後日、御礼方々タッパーを返しにお伺いした際、当時と同じ味でもうメチャメチャ美味しかった旨をお伝えした。
カンパネラ閉店の際、最後の一言が伝えられなかったのが心残りだったので、今やっと言えて、つかえていたものが取れた気がした。
ありがとうございました。

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だいぶ前にUPした「いろは」【過去記事】で飲んだ後に〆の一杯に食したカレーをレポするのを忘れていた。いつの話だよってツッコまれそうだが、未だ、酔っぱらった頭でも覚えている、スタンドカレー系の味わいだった。

戦後闇市の面影を辛うじて残す、溝の口駅西口商店街。そこが火災と再開発の憂き目にあった件はその「いろは」の記事に譲るが、こちらデリーは荒波を生き残った1軒。以前はケンタッキーの辺りにあったそうだが、今は再開発ビル脇にひっそりと佇んでいる。

外観@デリー溝の口カレーハウス デリー【食べログ】
★★★★ 4.0
所在地:神奈川県川崎市高津区溝口2-7-3【ワイワイマップ】

ショーケース@デリー溝の口ショーケースにはカレーのサンプルが並び、エビカレーといったトッピング主体の構成とわかるが、カレー以外にも生姜焼きやトンカツ定食といったトッピング派生系のメニューも窺える。カレー専門店というより大衆洋食に近いか。
店内@デリー溝の口
店内は椅子はあるがスタンドカレーといった雰囲気で、秋葉原駅脇にあったラーメンのいすゞをどこか思い起こさせるものがある。水色のタイル見ながら食べる感じとか。
メニュー@デリー溝の口
改めて頭上のメニューを見直すと、カツカレーがイチオシらしいが、どうもコロッケやハンバーグといった方向性のメニューが気になる。ここはエイッ!あれをいってやろう。
というわけで、一人で切り盛りされている線の細く、こっちが申し訳無くなるほど腰の低いご主人に注文。

ウインナーカレー¥650!
ウインナーカレー@デリー溝の口
デタっ、銀のペカペカの皿。ベチャーっとした感じのカレーの盛りといい、なくなったなぁ、こういう見た目のカレー。
ルーが妙に黒いが、特段ビターでもコクが強いわけでもない。サラっとしているがどこか粉っぽさも感じるような(気のせい?)日本の大衆カレー寄りではありながら、結構辛めで、その直線的な辛さがじわじわと効いてくる。ガラでとったスープに野菜や果物を煮込んでいるそうで【参照ブログ】、味の奥行きはさほどではないながら、食べ進むに十分たる満足感がある。
さてウインナーだが、なんてことないヒョロッとしたウインナーながら適度に皮パリ感もある。まぁ箸休め的にカレーに添えられてても良いかとは思うが、それ以上に男子的にはこれが如何ともし難い形状となっている。噛むたびにピリリとどうにも股の間に低刺激が走るともうしますか、あれ?なんか?痛くね??となんともキュッとなる錯覚に陥る。そこはかとなく悶々としてくるのはスパイスマジックではあるまい。

あくまで大衆的なスタンドカレーの馴染みある味の延長線上にありながら、しっかりと仕事をされただけの味わいがあり、量もさほど多くないとはいえ(飲んだ後には助かったが)、それを低価格で供するという努力は買いたい。
このルーにはカツが合うそうなので、次こそ名物のカツカレーといきたい。溝の口ボーイのソウルフードは伊達じゃないってところか。
いやはや満足!ウマシ!ごちそうさんでした〜

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