カテゴリ:ラーメン > 背脂・豚骨醤油

私プロデュース・いとこの男の娘出演のYOUTUBEエモウマい店の第17回は、東京23区の境にある背脂ラーメン店「屋台屋」でスタミナにんにくラーメンを食べてきたレポっす。
以前当ブログで掲載済みなので、追加情報をUPしときやす。

以前、自宅からヤクルト戸田球場に行く際に、東京から戸田に入る新大宮バイパスの笹目橋を渡る手前にある屋台屋で、ワンコインランチをたぐるという話をした。

そのルートで過去に何度かお邪魔しており、その後も拙著『街道のグルメ』でお世話になったりしているが、先日久々に昼営業に足を運んだところ、かなり変更点が多く、びっくりした!!

まず初っ端、目に飛び込んで来たのは・・・

外観
スタミナラーメン 屋台屋【食べログ】 ★★★★★★★★★★ ×∞ 背脂ド豚骨に
所在地:埼玉県和光市白子3-18-15

看板の表記「フリータイム白子店」が消されとる!!!!!!?
フリータイム消し
さすがにツッコまれすぎたのだろうか(オマエのせいだろうが…スンマセン)?
それと、これは事前に知っていたのだが、ランチタイムのワンコインサービスが終了していた。
このご時世、これは致し方ないことだと思う。
逆に、よくぞこれまで続けてこられたと、ただただ頭が下がるばかり。

で、いまはメニューはどーなってるのかと入店してみると・・・
内観
(写真は以前夜営業のときに撮らせていただいたもの)
卓上にレギュラーメニューが置かれていた。
メニュー
以前、デフォの背脂ラーメンはスタミナラーメンという名称だったが、醤油ラーメンに変わり、値段も自分が知り得る最後の価格650円から100円の値上げとなっていた。

訪問時は梅雨なのに猛暑で、身体がまだ暑さに慣れてないとあって、スタミナをガッツリ付けたいところ。
とあれば・・・ニンニク系でしょ!
卓上ニンニク
というわけで、頼んだはいいが、注文後に卓上ニンニクがあることに気づくという。
いつものやつをやらかしたのだが、まぁいいでしょ。

で、スタミナにんにくラーメン900円の登場!!
スタミナにんにくラーメン
どかーんと、ニンニクたっぷりでやってきたー!!!!!
クラッシュした生にんにくの上に、さらにニンニクチップが振りかけられているという豪華さ。
これでデフォに150円増しはお値打ち。これなら頼んで大正解!
で、食べてみると、ニンニクがつーーーーーんの前に、豚骨の濃度でまず脳天がやられる。
ドロッドロに茶濁したスープで、これはワンコイン時代のランチ時では感じられなかった濃度。夜の部に来たときに出会って衝撃を受けた時と同じ濃度だ。
粘度が半端なく、油とええ塩梅に乳化したスープは、数多の豚骨を謳うラーメンより濃厚だと思う。
スタミナにんにくラーメンUP
そこにWでニンニクが来るんだからもうタマラナイ!!
ニンニクの刺さるような刺激とド豚骨のコンビで押し寄せるガツーーーン!
チャーシューやワカメといった具材の秀逸さ、食べごたえと食べやすさが同居したツルンとした中太麺、各パーツのよさが光るも、ニンニク+ド豚骨のインパクトを前には控え気味に感じられてしまう(改めてプルプル麺はいいなぁと再認識したけど)。

完食して店を出ると、完全にノックアウトされグロッキー状態だが、猛暑の中をチャリで帰れるスタミナは十分確保されたのであった。
暑い夏は元気になれるし、寒い冬は身体の中から温まるし、やっぱこういうラーメンが食べられる有り難みは、定期的に確認しに来なきゃ行けないなと、肝に銘じるのであった。
いやはや、やっぱしウマシウマシウマシ!!! これよこれ、ごちそうさまでした!

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YOUTUBEはじめました!
当ブログで取り上げているような、町中華とか大衆食堂といった“町食堂”を紹介する動画で、いとこのアラフィフ男の娘が『女の60分』方式で喋ってます。

気持ち悪ぃかもしんないですけど、オッサンが地顔で喋るより面白いなぁと思って、自分は撮影や編集などで手伝うことにしました。
面白かったら是非、チャンネル登録よろしくです。
で、第1回は昨年末に発行したミニコミ同人誌新刊で取り上げた店なのだが、その新刊は全て委託先への納品が完了した【委託先一覧】
同時に発行した限定コピー本は、お陰様で完売したのだが、今回はそこで触れた記事を公開しておきたい。
過去に取り上げた、多摩エリアのローカルグループ、にんにくやに久々に再訪!


この一派は田園都市線の中央林間のほか、多摩エリアに数店舗あり、中央線では東小金井駅近くにも存在するのだが、小平のお店(一応最寄りは一橋学園駅となっているが、小平駅からもそう変わらない)がエラく気に入っている。

背脂豚骨醤油のパブリックイメージとして、太った店員が威勢よく背脂チャッチャして、看板も極太筆文字や屋号が爆発しているような派手なデザインで、とても女性一人では尻込みしてしまうものがあったが、小平は大きなガラス張りで、間接照明みたいなシックなイメージに映る。
店主も雰囲気からしてスマートで、笑顔で穏和な感じにあふれている。夜のみの営業で並ぶにも関わらず、女性の一人や複数人客が多い。

※外観は昔の写真でスミマセン
外観
にんにくや【食べログ】 ★★★★★★★★★★ さっぱり豚骨の極北!
所在地:東京都小平市学園東町436-1

もちろん、個人的には背脂のガッツリイメージは寧ろ好きな方で、そういう店によく通っていたのだが、にんにくやのラーメンは飽くまで優しいスープが主。それにサラッと背脂で食べごたえを演出しているところに魅力があるわけで、そのラーメンを一番体現しているのが、小平な気がするのだ。

今回、念願だった初のルービー飲みに挑戦。600円。
ラーメンと一緒に食券を買い、渡すとスグにツマミのチャーシューが出てきた。
おつまみチャーシュー
このボリュームでお通し??
ラーメンに乗るヤツも柔らかく、赤身がホロけるタイプなのだが、コレのはかなり脂っこいヘビー級。切れ端なのかな。
ルービー
ちょっとコチラのイメージじゃないが、冷えたグラスで飲む黒ラベル中瓶という、なんとも嬉しいルービーのアテとしては最強。アルコール飲めるなら頼むっきゃ騎士でしょ。

そして、ラーメン750円の登場!
ラーメン
背脂の量がまた絶妙で、ニンニクをクラーッシュ!
スープ
あいかわらず安定の透明まろやかスープ。濁らせない豚骨ながら旨みに溢れ、適度な背脂でさっぱりでも満足感あふれる一杯仕上げる。
こういう系自体が減って入るが、中でも極北じゃないかな。
麺UP
赤身チャーシューのトロトロっぷりも健在! 麺も細めでやっぱイイね。
最後に追いニンニククラーッシュしてフィニッシュ。

食後感の余韻を感じながら、小平駅まで夜風に吹かれながら歩く距離がまた絶妙。ここは行列があっても5〜6人程度だし、目の前を通る車や、並んでる地元民をなんとなしに見て、この辺の街の雰囲気を感じる時間もまた、にんにくやを味わう醍醐味の1つだと思うのだ。
というわけで、やっぱスゲーよ、にんにくや! ウマウマウマシ!!! 感服満足。ごちそうさまでした。

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hyoshi夏新刊、『ラーメンショップvs武蔵野うどん路線バスの旅』委託先全てに納品完了!
【委託先一覧】
武蔵野うどんも食べながら、東上線沿線の廃線を巡る、要素詰め込み過ぎの頭悪すぎる無謀企画を、是非目撃下され!
ラーショバス旅第1弾も再版しましたよ【内容詳細】ってことで、その中からブログ未UPのラーショをば。

以前、JR北上尾駅から中山道こと国道17号に出たところにある、オートパーラー上尾という自販機ドライブインを記事にしたが、

中山道に入らず、駅からの道を進んだ先にラーショがある。
べにばな通り
この道、べにばな通りといって、江戸時代は紅花の産地だったようだ。沿道には役所関連の施設や西松屋があったりと、生活に密着した道路のようで、交通量も多い。その辺を当て込んでか、王道の横長ラーショで、道路挟んだ向かいには広い駐車場が完備されている。ネギラーメンの看板がアツい!

外観
ラーメンショップ 西門前店【食べログ】
★★★★ 3.8 塩と煮込みの相性で。リベンジ必至
所在地:埼玉県上尾市西門前327-5

夜に前を通ったこともあるが、外からよく店内が見える。
夜外観
外からサッシ越しに見える店内は相当歴史ありそうな、出来上がった空間が浮かび上がる。

入るとかなり大きなカギ型カウンターで、女店主の娘さんだろうか、学校帰りの姿でカウンターに座り、何気ない会話をしている。
内観
ブルーカラーの常連らしき客はビール飲みながら新聞を見ている。テレビから漏れ聞こえる音がBGMとなって静かな店内に適度なノイズを加える。
こんな光景が毎日ここで繰り広げられてるんだろうな。
こういうラーショにはアルコールがよく似合う。メニューを見ると、やはりビールの他、チューハイが充実していた。
メニュー

そんなことを思っていると、モツ煮込みが先にやってきた。
煮込み半ライス
小ライスとのセットで、ラーメンに+350(現在は400)円。味噌だろうかトロミありそうな土手煮っぽい濃いめの汁ってのがビックリ。
煮込み
飲むともうドロンドロン。味も濃くてこりゃ半ライス必至だわ。モツはこてっちゃんの他、いくつか部位が窺える。柔らかすぎないが硬くないいい塩梅。脂身も適度にあるしね。
ライスも硬くなく、モツとネギを乗っけて、一味かけて食うとあうわ〜

ラーメンは醤油・味噌の他に珍しく塩 があったので、ネギ塩ラーメン750(現在800)円に。
ラーメン煮込みセット
麺は細くて丸っこくて気持ち長い。「◯あ」と麺箱に書かれていた。本部直系に近いお店なのかな。
塩ネギラーメン
スープはというと、透明度はあるものの若干濁ってるタイプ。ゴマが最初からふりかけられている。
スープUP
スープはそこそこ出汁が出てるようだが、まったり塩味でまろやか。チョットぼんやりしてるとも思われかねないが、サッポロ一番塩ラーメンタイプとも違う。
チャーシューは薄いのが数枚入ってて悪くないがこれという特徴に欠くか。ネギはいつもの甘めの味付けで良好。ワカメばらける普通タイプ。
どんどん食べ進んで最後は、残った半ライスにネギとチャーシュー、そして煮込みのモツを乗せて、オリジナルのモツネギチャーシュー丼を作って、一気にカッコム!
まぜまぜ丼
これよこれ、こういうのができるのがラーショの醍醐味やね。

全部食べると満腹だが、とはいえチョット挑戦しすぎたかな。
塩味は悪くないが、味噌味の煮込みと合わせるには、やっぱ醤油だったかと。自分のせいだわ。
それよりこのロケーションなら、アルコール、特にチューハイと先に一杯やるのがサイコーでしょ。こりゃ、コロナ後に再訪必至だな。
飲めるラーショとしての魅力満点なお店。何度か行って、ジワジワ味わっていきたい。
というわけで、美味しかったッス。ごちそうさま〜

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拙ミニコミ同人誌のバックナンバーを1冊から注文できる、オンデマンド印刷サービスを開始しました。
まずは近刊で在庫切れとなっている、
・ブレンドしか頼まないヤツは一生飲みたいコーヒーに出会えない!?1
・ラーメンショップ路線バスの旅

を対応可能にしました。

1冊からなので単価が上がり、送料足すと結構しますので、↑詳細をご確認下さい。
以前アンケートを取ったらリクエストの多かったラーショ本の再版に際し、最近行ったラーショをUPしてみますか。

最近、坂戸〜東松山あたりに行く機会が少し増えている。というのも、緊急事態宣言やら何やらで遠出もできない中、近場で電車一本で行けて、しかも人がいないところ(といっては失礼か^^;)ってことで、今年に入ったくらいからたまーに散策がてら出かけているのだ。
折角なので、この辺でちょっと昼ピークずらして寄れる飲食店で食べたい。そうした条件で調べていたら、ラーメンショップが界隈に結構散在していることが分かった。特に坂戸周辺は数軒見受けられ、これは開拓し甲斐があるぞと、まず最初にロックオンしたのが坂戸店。

東京からすると、東上線の川越の先、快速が止まる沿線の中核駅だ。
駅ナカにぎょうざの満洲があり、また近くにはどこにあるのか分からない丸長があるが(今はフツーに入れる店構えのようだけど)、今回は北口から水路の走る住宅街を抜け、1kmほど歩くことに。
坂戸バイパスから街路樹の並木道が続く車通りに入り、暫くすると右手に、エンヂに白抜きの例の看板が見えてきた。

ラーショ坂戸遠景
ラーメンショップ 坂戸店【食べログ】 ★★★★☆ 4.2

おおっこれは、道路沿いにポツンとある感じでアツイ!
外観2
「ラーメン」ってそこまで主張しなくてもいいのにっていう押し付けがましさがあって、そこがラーショ!!って風情で最高だな。

店内は大きなL字カウンターのみ。中年って感じの2人の男性が切り盛りしている。やや年配の方が店主の方で、もう1人はヘルプのようだ。
ラーショはカウンターの衝立がなく、厨房が丸見えなところが多いので、ここでも調理の様子がつぶさに伺える。昨今、麺茹では深いテボが多い中、ラーショは平ざるのところが結構現存していて、こなれた感じの湯切りが見れるのが楽しみでもある。
店内
卓上の、絵の長くて先の細い耳かきみたいなスプーンがぶっ刺してある業務用ニンニクもタマランね。

冷水機から水と、オシボリも取ってきてスタンバっていると、やってきましたネギラーメン並¥750!
ネギラーメン
水色の底の浅い丼に、細切りネギチャーシュー、ワカメ。少し背脂が浮いてる、これぞザ・ラーショな見事なフェイス!
スープは薄茶色で、かなり薄いという話だが、見た目には濁っていて期待できそう。
ネギラーメンUP
早速プースーからズズッと頂くと、あ、確かに薄いわ。乳化はしてるからコーヒー牛乳みたいな色味をしているのだろうけど、油っ気はほぼなく、スルスルと飲めてしまう。でもなんだろう、ただ出汁が出てなくて薄いという感じじゃないんだよね。温度もアツアツじゃないのが個人的には嬉しい。
スープUP
お次は麺行ってみますか。あさひやの麺らしい。好みの指定してないのでデフォの茹で加減だが、まぁ柔らかめ。低加水ではないが、やや多加水という感じ。でもヤワヤワじゃなく、適度にスープ吸ってチュルチュルすすれる。オジサンになるとラーショはこれくらいの塩梅がいい。
ネギラーメンはチャーシューが1枚ベロンと乗らず、ラーショネギに混ざる感じで細切りにした冷やし中華に乗ってるチャーシューみたいのが入ってる。こういうネギラーメンを出すラーショって多いね。若いウチは損した気持ちでいたが、ラーショネギを堪能することを考えると、こういう形状のほうがネギを邪魔せず食べられて、量的にもバランス的にも丁度いい。
ノリはすぐバラけるタイプで、ワカメもスープにバラける標準的なラーショワカメ。ただメンマが入ってるのは珍しいか。

と、一通り味わったところで改めてスープを頂くと、薄さの正体がジワジワと明確になってきた。
これ、スープの濃度が薄いという以上に、タレが少なめなんだ。
周りを見ると、仕事をリタイアしたくらいの年齢の方がフラッと食べに来ている。それに作りても決して若いという感じではないし、場所も郊外の住宅街だし、あまり味の濃いものが好まれなくなっているのではないか。
昔はどうだったか知らないが、時代とともにこの濃さに落ち着くのは自然の理かもしれない。ネットの口コミを投稿するのは比較的若い人だから、そういう人には薄く物足りなく感じるだろう。でも、そういうもんだと思って改めてスープを飲むと、これはこれで非常に味わい深く感じられてくる。

全くキツさなく、完食。
自分もこれくらいの濃度でもシミジミ旨く感じられる年齢になってきたのかなぁと、感慨深げに店を後にした。
たぶん言えば濃い目にしてくれるだろうし、これで濃いめも食べてみたい気もする。アルコールもあるので、午後の西日をバックに皿盛りのネギチャーシューをつまむのもいいなぁ、なんて考えながら再び駅へトボトボと戻るのだった。
この哀愁というか、いい意味での侘しさが現代のラーショの味わいだよね。やっぱラーショ最高。というわけで、ごちそうさまでした。

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21年の春に開催される予定のコミケに申込みました。そして、今冬に催されるエアコミケ2にも参加します。

そこで、夏に続いてリアルイベントではありませんが、新刊を発行しようと思ってます。
えっ、コロナ禍で食べ歩けたんかぃ!?と思われたもしれませんが、ほぼ飲食店に行けなかった1年だったので、開いてる店に行かなくても成立する企画にしました。
そう、アノ、掲載店どこもやってない、究極に使えないガイドブックの第三段『ザ・閉店3』!!
今回はコロナのこの時期にやむを得ず閉じざるを得なかった飲食店をピックアップして、コロナ前とコロナ後の飲食を取り巻く状況、ひいては社会の有り様を浮き彫りにできたらなと思ってます。
というわけで、この時期に閉店となりつつも、見事に復活を成し遂げた、背脂チャッチャ系の環七ラーメンに行ってきやしたよ。

これまで何度も当ブログで取り上げているし、メシ通の拙連載や、そこから生まれた『ラーメン系譜学』でインタビューもさせていただいた。

なので言わずもがなだろうが、東京都板橋区は下赤塚で今年10月いっぱいまで営業を続けていたじょっぱりラーメンの店主、川口さんは元土佐っ子ラーメンの副店長。
今となっては、リアルに土佐っ子に勤められていた方で現役でラーメン店を続けられている貴重な存在。
その方がこのタイミングで都内から埼玉の大宮以北、鴻巣駅からさらに離れたロードサイドで勝負するというのだから、駆けつけないわけには行かないでしょ!

鴻巣はかなり前に次念序【過去記事】でつけ麺を食べたり、さらに遡れば免許センターで運転免許を取得したりと【関連記事】、なにかと来ている場所。
駅前には商業ビルがそびえ、その変わりように驚くが、駅前エリアを抜ければ、平屋建ての木造家屋が立ち並ぶ光景となる。この辺りは地名を雷電と言って、10年以上前に散策記をまぼろしチャンネルで書いているが、その時もなんだかYMOかセイブ開発かタメエモンみたいでカッコイイなと思っていた。

が、今は新築の建売住宅があちこちに出来上がり、だいぶ様変わりしていた。
10分ほどで住宅街を抜けると車の多い大通りに出る。この国道17号に出てすぐのところで、黒っぽい壁に豚のキャラがあしらわれた真新しい看板を掲げるのが、東京環七ラーメンこと、旧じょっぱりだ。

外観
東京環七ラーメン じょっぱり【食べログ】 ★★★★★ 5.0
所在地:埼玉県鴻巣市神明1-9-20
公式Twitter:@tmwlgWCTPNLYHb5
過去記事:17年07月16年01月09年2月

心機一転、店名を変えたのかと思いきや、東京環七ラーメンの下に小さくじょっぱりと添えられている。一応、元じょっぱりですよという前店を知るものへのアピールなのだろうか。
看板
店の周りには開店祝いの花がたくさん。土佐っ子時代から変わらぬ麺のつるや製麺からもある。肉屋は見慣れないところ。後で聞いたら地元の精肉店に変えたそうだ。

さて店に入ろうと入口に向かうと、ご主人が表に出てきたところだった。
「早速来ちゃいました〜」なんて声をかけるも、今昼の部を終えるところだったという。それで駐車場の入口に完売の貼紙が出ていたのか!
完売
昼の分最後の客として入店できた。21時まで通し営業と聞いていて、一段落つきそうな時間にお邪魔しようと時間をずらしてきたが、25日の水曜から2日営業して、夜までスープが持たないとのことで、この日の金曜から仕込みの中休みを取ることに決めたようだ。時計を見ると14時ちょうど。ギリセーフ!

店内はカウンターの他、テーブルに小上がりと席数は赤塚時代の倍くらいあるか。
店内
昼営業というのこともあるが、まだ新しいから壁も白く、窓も大きいので明るく広々と感じる。赤塚時代は飲み屋化していたが(それはそれでご主人のキャラが立っててよかったが)、こちらではラーメン屋らしく営業してラーメンで勝負しようという気概が店内の雰囲気からも感じられる。
厨房も広く、ご主人がノビノビ調理されている様子がよく見える。フロアは奥様が担当というのは赤塚と変わらないが、この日は赤塚ではみかけなかった娘さんも出ておられた。

新しい店をアチコチ見渡していると、正油ラーメン¥800の登場!
正油ラーメン上から
おおっ、丼が変わってる!! しかも、土佐っ子ではあったがじょっぱりではなくなった完熟ゆで卵(半分に糸で切られたものがさらに何分割化されたやつ)が復活しとる!!! 丼に土佐っ子の文字がなくなったのは寂しいが、ゆで卵はオールドファンには狂気モノだ。うひょ〜
券売機には塩や味噌、つけ麺、あっさりなど、赤塚時代と変わらないラインナップが並んでいたが、現在オープン間際でオペが追いつかないので、ラーメンはデフォの正油ラーメンのみとなっているが(そもそも赤塚の末期には券売機が壊れていたがw)、脂の多め少なめができる旨が券売機に貼られているのは初めての客には有り難いだろう。

じょっぱりはつけ麺と塩が好みだったが、元々移転一発目は標準の正油と決めていたからオールOK。
正油ラーメンUP
背脂が液状化している部分も含め表面を覆っている感じが赤塚時代と変わらぬじょっぱりらしさ。丼自体が底も広く大きくなっている気がする。
土佐っ子というとフワフワした固形背脂が主体で、濃厚なタレが主張してスープの割合が低い印象があるが、実際はそこまで固形背脂だらけじゃなかったし、そこまでスープが少なかったわけではない。その上で、じょっぱりでは赤塚時代からスープを多めにして、ラーメンとしての一杯を楽しめる仕様になっている。
だからじょっぱりオリジナルの土佐っ子ラーメンといえるけど、本来の土佐っ子もそこまでスープ少なくて脂まみれじゃなかったよとも言える。

ともあれ、スープの底から麺を引き出せば、濃いタレが麺を黒くする。
麺UP
背脂と麺とタレとスープが渾然一体となったところを啜ると、背脂の甘みとタレのビター感が、粉感がありつつもツルッとしているつるやの中太麺に乗って口中に溢れる。スープを飲みすすめるとわかるが、ニンニクも適度に効いていて、パンチのある味わいが堪能できる。
チャーシューも身厚で味付けもしっかりで食べごたえあるもの。このスープにこのチャーシュー、容赦ない破壊力が土佐っ子の醍醐味とはいえ、それゆえに体調がモロに響くラーメン。油に負けて一杯完食できないことも過去多かったが、この日は途中でダメかなと思われつつも、気づけば完食していた。全体に前より食べやすくなった気がしたのはたまたまか。
ここの豚骨主体のスープ自体に旨味があって満足度が高いが、正直背脂であまり感じられなくなっている。一度、脂少なめで頼むと、パンチ力が衰える分、スープが良く味わえる。圧に負けそうだったら、是非一度脂少なめでリトライしてほしい。今度また来た時は少なめで新天地のラーメンを比較してみたい。

なんにしても変わらぬ味で、さらに嬉しいマイナーチェンジもあり、大満足したと仕込みに入るご主人にお礼を告げ、店を後にした。
川口さん
ご主人が元気そうでなにより。飲みでも利用できるので、落ち着いた頃、飲みにも利用したいなと思いながら再び住宅街に入り駅へと向かった。
来たときとは違う道を通ろうと進むと、旧中山道に出た。なんだか見覚えのある風景だなと思ったら、閉店してしまったホワイト餃子鴻巣店があった近くとわかった。

ご夫婦でやってて、アットホームでいい店だったな。本当になくなったのが惜しいなと往時の記憶に想いを巡らせていると、なにやら赤色が眩しい神社が目に飛び込んできた。
鴻神社
鴻神社といって、鴻ノ鳥の鴻だからか子宝にご利益のある神社のようだ。お参りをして、じょっぱりの益々の発展を願うのであった。

そして駅に到着。今回も駅内の立ちそばには寄れずじまいとなった。あぁ、いつ食えるんだ?
というわけで、貴重な背脂ラーメン、美味しゅうございました。ごちそうさま!

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