カテゴリ: 蕎麦/うどん(含・立食)

私プロデュース・いとこの男の娘出演のYOUTUBEエモウマい店の第12回は、埼玉の武蔵野うどんの人気店「手打ちうどん永井」に行ってきやした〜
ミニコミの21年冬号『うまい 武蔵野うどん うまい』に掲載しているが、当ブログではまだだったので、詳細レポUPしときやす。

東武東上線界隈の武蔵野うどん店として、近年妙に有名になったのがコチラ。住所的には埼玉県入間郡三芳町だが、入間と入っているように、場所的にはほぼ所沢。
東上線からは4kmほど離れており、バスでないとアクセスが難しい。ラーショ三芳【過去記事】の目の前に停まるライフバスでがあるので、それに乗ってラーショから歩くことに。
今回も自分以外歩行者のいない道路を、トラックやダンプカーの振動を全身に感じながら歩いていると、突如として永井と書かれた看板が現れた。
藪
日本家屋のある砂利敷の敷地に、続々と車が入っている。軽自動車からはカップルも降りてくる。平日の昼ピーク過ぎなのにやっぱ人気なんやね。

外観
手打ちうどん永井【食べログ】 ★★★★★ 5.0 ←昆布天
所在地:埼玉県入間郡三芳町北永井264-2

自宅を改装したと思しき玄関先に名前を書く紙があり、庭先で待機。
するとタイミングが良かったのかスグ呼ばれ、店内カウンター席に通される。
カウンターは店舗らしく設えてあるが、座敷はまんま家。
店内
座った席から垣間見える厨房は広く、本格的な業務用機器が入っている。
従業員も多く、20人は入れるキャパを慣れた風に回している。
うどんメニュートリミング
武蔵野うどんといえば肉汁うどんだが、壁に貼られたメニューは豊富で、何度も通う地元客は有り難いだろうな。
多いといえば天種で、定番の地の野菜類以外のバリエーションが豊か。
天ぷらメニュー
初訪問なのでこの辺を狙いたい。

というわけで、肉汁うどん小710円にのどぐろ150円と利尻昆布100円を追加で。
まずうどんの到着!
肉汁うどん
量が多いと聞いていたので、小の400gにしたが、茹で後のgだろう、見た感じ問題なく食べられそう。
うどんUP
まずうどんだけ頂くと、思ったほど黒っぽくなく、ゴワゴワもしていない。適度な歯ごたえもあるが、どちらかというとしっかり茹でられていて、ツルンとした適度な水分を感じる。太すぎず、武蔵野うどんを食べたことある人なら食べやすい位じゃないだろうか。
つけ汁
寧ろつけ汁のほうが個性的で、かなり濁りがある。豚肉もそれなりに入っているが、油揚げとネギの量が半端なく、大きめの器の底からまぁ出るわ出るわ。
肉汁の肉
うどんを付けながら食べてると、際限なく具材が溢れ出てくるんじゃないかと錯覚する程。汁自体はしょっぱくないので割るものがなくてもグイグイ飲める。優しい汁物のようだ。

と、天ぷらがやってきた。
のどぐろ
のどぐろは小ぶりで食べやすそうだからいいとして……昆布天って珍しいから頼んでみたが、なんなんだこりゃ!?
こんぶ1
海苔の大判サイズぐらいに切った昆布がただ揚げてあるだけ。そりゃ天ぷらだからただ揚げてあるだけなのだが、圧倒的存在感に卒倒しそうになった。
こんぶUP
100円でこの量というコスパ以上に、食べきれるか急に心配になってきたが、ともあれ噛んでみると、昆布は柔らかく、かといってフニャってなく、昆布出汁で感じるような風味と甘みが、揚げてより前に出てきてるというか、噛み切れる程度の歯ごたえと衣のサクサクという食感も相まって、気づけばうどんより早く食べ切ってしまった。
昆布中身
いや〜、これは他所でもやらない手はないっすよ。

これで千円を切るというのは驚きだ。さすがは人気店。とはいえ人気店になりすぎ、この辺で寄るならココという、ザ・武蔵野うどんになってしまったが、これが武蔵野うどんの基準でもなんでもなく、お店の側も武蔵野うどんを背負う気もないだろうし、食べる側も、他はどんな味なんだろうと、巡るキッカケにしてくれたらいいな。
というわけで、とんでもねぇ天ぷらでした。ウマシ! 美味しゅうございました。

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久々の投稿で間が空いてしまい申し訳ない!
告知が遅れたが、年末開催の冬コミ、当選しています。
12/31(金) 2日目 東2 P-29b
@東京ビッグサイト【コミケWEBカタログ】
そして新刊も無事完成しやしたー
『うまい 武蔵野うどん うまい』
hyoshi…これまで2回のラーショバス旅で、取り上げきれなかった店を、武蔵野うどんを中心に、ちょっとだけラーショも食べながら、廃線跡や城跡に立ち寄りつつ、埼玉・東武東上線沿線を巡る、ラーショバス旅フォロー本となっとります。
そして、毎年恒例の限定本「21年B食大賞」も作る予定ッス。
そこで、今回も会場取置を受付開始!
詳細は、【サークルサイト】を参照をば。
というわけで、コミケ新刊となる21年夏『ラーメンショップvs武蔵野うどん路線バスの旅』も持ち込むので、当ブログ未UPの武蔵野うどんネタをUP。

坂戸駅から分岐する越生線で1駅目にある一本松駅。ココから数分北上した県道沿いに、如何にも郊外のうどんそば屋といった風情の和風建築が佇んでいる。
外観
法事ででも使うような、座敷もあって、天ぷらや寿司など和食が一通り揃って、親戚のオジイでもとりあえず食えるもんがあるって感じの店(我ながら説明が長いな)に映るが、実は固定ファンが多い有名店のようだ。

正面
ががちゃ屋【食べログ】
★★★★☆ 4.3
所在地:埼玉県鶴ヶ島市下新田12-8
公式サイト:gagachaya.atukan.com
11:30〜14:30 / 17:30〜20:30(夜営業はない場合が多いそうです)

暖簾をくぐると小料理屋のような空間が広がっていた。伺った時は女性2人で切り盛りされていて、厨房から明るい声で出迎えてくれた。
厨房と向き合う形に数席設えられたカウンターに通されたが、小上がりがメイン。やはりイメージ通りのレイアウト。
メニュー
カラーでプリントされたメニューに目を通すと、天ぷら盛り合わせはあるものの、季節の野菜などを個別に頼めなさそう。手書きの黒板メニューにもそういった表記はない。
1100円で小鉢とご飯のセットがあるので、うどんにもうちょっと食べたい人はそれを頼んだほうがよさそうだが、この日はうどんをしっかり味わいたかった。

というわけで、肉汁うどん¥750のみで!
肉汁うどん
おおっ、ザルに盛られたうどんはかなり太ぃ!! しかも全粒粉で粒粒が散見できる。これは期待値上がるわ〜。
うどんUP
で、噛みしだいてみると、思ったより粉っぽくない。しっかり茹でて締められた瑞々しさとシャッキリ感が得られる。エッジの立つタイプではなく、断面は丸っこく、ひねりが強い。北海道産の小麦ということで、地粉を楽しむという感じではないが、これはこれで、ここならではのうどんをワシワシと味わいたい。
汁UP
つけ汁の色は漆黒で、やや身厚で適度な脂身が乗った豚肉と長ネギ、そして豆モヤシが入ってるのが珍しい。汁は甘じょっぱいが、味付け自体はかなりあっさり。鰹出汁がブワッと香るが、おだかやさが全体に支配している。器は小さめなものの、うどんをしっかり浸しても味が濃すぎず、いい塩梅にうどんを啜り続けられる。

気づけば完食。うどんだけなら+100円で100gマシしとくんだった。もしくは500円だが天ぷら盛り合わせ行っとくんだったかなぁ。なんて適度な後悔が残るほど、また来たくなる一杯だった。
雰囲気もアットホームだしね、時期が時期ならお酒でもイケそう。あぁ、この口中にほのかにカツオの香りとうどんの風味を感じながら店を後にする瞬間がタマンナイっすなぁ。
というわけで、美味しゅうございました。ごちそうさんでしたー

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コミケはないけど夏新刊を発行することにしやした。
hyoshi題して、『ラーメンショップvs武蔵野うどん路線バスの旅』【内容詳細】!!
クラウドファンディングにご協力頂き、なんとか発行させて頂いたラーショバス旅。その第2弾は、武蔵野うどんも食べながら、東上線沿線の廃線を巡り、吉見百穴のある東松山を目指すという、要素詰め込み過ぎの頭悪すぎる無謀企画。
初売りは今週末、8/15(日)中野サンプラザにて行われる資料性博覧会14となります。

『ザ・閉店3』はイベント持ち込み初となりますし、そのほか珈琲本2や板橋本東西両篇など既刊取り揃えてお待ちしております。
というわけで、新刊に収めきれなかった中から、ふじみ野で今年ドハマリした武蔵野うどんをば。

ふじみ野駅西口は緑豊かで整然とした郊外の計画都市。
一見、よくあるチェーンしかなさそうな何処にでもある駅前っぽいが、チェーンと言ってもジャンクガレッジ、埼玉ローカルファミレスの馬車道、餃子の王将のロードサイド店と、個人的にかなり嬉しいラインナップ。
そして、なんといっても岡ちゃんラーメン!

さらに、地グルメの武蔵野うどんがあるというのが引きが強すぎる。

だが、武蔵野うどんの店は昼のみ営業が多く、ご近所でないとなかなか行きづらい。
こちらのお店もご多分に漏れず、15時で閉店。閉まっている店先を通っては、屋根にある「うどん」の文字をうらめしく眺めていた。
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だが、この日こそはと早起きして(といっても一般的には十分遅起きが)、13時過ぎに入店できた。

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徳一うどん【食べログ】 ★★★★★★★★★★ スクウェアうどんと地の野菜に
所在地:富士見市ふじみ野西4-1-2

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外の貼紙にはテイクアウトのうどん弁当や季節のきのこ天ぷらなんて文字が踊っている。
外メニュー
家庭的な雰囲気かと思いきや、入るとかなり広い空間が広がっていた。真ん中に大きなテーブルがあり、一人客はそこに感覚を空けて座る。窓際には小上がりが並び、トータルで相当な席数がありそう。
店内
案内してくれる若そうな女性店員はフロアに複数人いて、家族経営っぽさはないが、ファミレスのようなマニュアル接客でもない。大きめの武蔵野うどん店ではよく見る感じ。こういうのが郊外では流行りなのかな。
メニュー
席について注文。うどんは中盛り600gにした。並350gと悩んだが、この分量だと茹でた後のグラム数と判断。300gのつけ麺だったらややシンドいが、うどんだとそれくらいは食べられるだろう。
と思ったが、出てきたそれは、大きなザルにドーン!だった。

肉汁うどん中¥940!
肉汁うどん
肉汁のお椀も大きいが、うどんはこれまで見た中でも最上位クラスの太さ。これはかなりの格闘を強いられるか。
まずはうどんを単体で頂く。
うどんUP
断面はスクウェアって感じの真四角具合で、ややグレーががっているが透明感がある。食べてみるとイカそうめんかってくらいの弾力とサクッとした歯ざわりが混在した感じで、ゴワゴワの武蔵野うどんよりも若干加水率が高く、讃岐うどん要素もある。なんにしてもこれ、めちゃめちゃ旨いんですけど。
つけ汁
肉汁はオーソドックスな甘辛い味付けで、豚肉もネギも適度にクタってるのがたくさん入ってて、モロ好みのやつ。うどんはこの肉汁につけても旨いのだが、うどん単体がもう旨すぎるので、半分はつけないで食べてしまった。
ゆで汁
残った肉汁はゆで湯がポットで卓上にあるので、割って飲める。
茹で湯
これは単純に汁が薄くなって飲みやすくなる感じで、飲み干して完食。

600gはユトリをもって食べきったが、この後、真名井の湯に行くまでの間に腹が張ってきて、歩くのが少々キツくなった。

でも、こんなうどんに巡り会えたんだから、早起きして来た甲斐があったってもんよー。

というわけで後日、季節の天ぷら目当てに、そんなに日を開けずにまた行ってしまった。好物と知れれば、自然と体が動くってもんよ。
4/2、れんこん天300円を頂く。
れんこん天+肉汁
これが瑞々しくて甘い!! れんこんというとネバネバで、揚げたら身がぐちゃぐちゃになってしまいそうだが、これがもうシャッキシャキなまま。
れんこん断面
噛んでいると最後の方に粘りが出てくる感じ。

4/23は、前回期になって狙っていた長いも天200円
長芋天
これまたれんこん以上に、超サックサク!!
長芋断面
さつまいも天のような見た目ながら、噛むと柔らかい筋感がある正真正銘の長芋。これまで食べた中で一番ハマったかも。
注文後、そら豆の塩ゆでがあるのに気づいてプチ後悔したが、この長芋が食えたから無問題。

というわけで、5/21はそら豆の塩ゆで狙いで行ったが、既に提供が終わっていたなんて!!
仕方ない、再び長いも天。そしてまたも注文後に夏メニューを発見。
夏メニュー
アスパラ天にするんだった。。。

これ以降、ラーショと他の武蔵野うどん巡りで3ヶ月ほどご無沙汰している。夏メニューも終わりかねないので、近々伺うとしよう。
というわけで、地うどんの店は野菜天を付けるに限るね。ホントこれだけは都心にいると忘れてしまう感覚。超大事にしたいほど、ウマウマウマシ!!! ごちそうさんです!!

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5

東上線沿線に出た昼1時過ぎ。折角だから地元感のある武蔵野うどんが食べたい!という欲求がムクムクと立ち上がってきた。
調べると、志木駅から北へ行ったところの武蔵野うどんが良さげだ。ちょっと歩くが、天気もいいし運動にいいだろうと決行!

北口ロータリーからひたすら真っすぐ、街路樹の緑が眩しい整備された車通りを1kmほど歩くと、道幅が狭くなる。
外観
その途端、まだ新しそうな武蔵野うどんの文字がドンと現れた。
店舗正面の左上端に書かれている「庄司グループ」ってナニ?
店正面
手打ちうどん 和【食べログ】 ★★★★★ 5.0

という疑問はともかく、店先で紙に名前を書いて待つ。
すると中から物腰のやらかい慣れた風の女性店員さんが出てきて、「お一人ですか?」と自分に聞いてきた。ハイと応えると、カウンターなら開いてると通してくれた。

店内は座敷がメインで、数名分申し訳程度のカウンターが設えてあった。他の席とも離れているし、寧ろウエルカムでっせ。
カウンターは背が高くてよく見えないが、厨房では男性が数名、調理に勤しんでいる。
フロアは先の女性ともう一人くらいいたかな(記憶が曖昧)、家族経営だろうか、アットホームで優しい空気に包まれている。郊外のこういう店ってこの雰囲気がいいんだよね。都心の狭い行列ラーメン店の雰囲気もいいんだけど、オジサンには今はこれが落ち着くリズム。
メニュー
卓上のメニューを見るまでもなく肉汁うどん一択だが、この手の店は季節の天ぷらも見逃せない。とはいえ、この日は飲んだり天ぷらつまむ気分じゃなかったので、自重。
まったり水を飲んで待っていると、「お待たせしました〜」の声とともにやってきました。

肉汁うどん並400g¥750!
肉汁うどん
おおっ、挽きぐるみか、ポツポツと黒い点が窺えるうどん。
うどんUP
全体に黒っぽくもある。それに、厚みもあるが、平打ちのような幅の広さも見受けられる。
ペラペラのうどんは嫌いじゃないが、今の気分的にはゴツくてゴワッとしたのが食べたいので、どうかなと恐る恐る口に運ぶと、ギュッと濃縮感がありつつもしなやかで瑞々しさもあって、これはイイ!
肉汁UP
肉汁も甘辛い武蔵野うどん然としたものだが、しょっぱすぎず甘すぎず濃すぎず丁度いい。汁もモチロン好みだが、グッと来たのは具。肉汁の豚肉が身厚でプリップリ。噛みしめると自然な豚肉の脂の甘みがジュワ〜っと滲み出てくる。これはかなりイイ肉使ってるんじゃないだろうか。
ネギや肉は定番の具だが、コチラでは刻み生姜も入っている。
生姜UP
生姜好きとしてはこれは嬉しすぎる!

ダシ割りがあることは店内に告知があるので、お店の人にお願いして持ってきてもらう。
出汁割り
割ると、カツオらしき魚介の風味がグッと前に出てくる。割汁を飲み干し、空いた器で出汁のみを飲んでみる。出汁は透明で、味はしないので、純然たる和出汁。

大満足でレジでごちそうさまと言うと、フロアの女性の方が笑顔で返してくれた。
店を出ると、入口隣に麺打ちスペースがある。
麺打ち場
大きなガラス(アクリル?)越しに中がよく見えるようになっている。
麺打ち場内部
打ってる姿は営業前とかじゃないと見えないだろうが、こういう手打ちアピールはありがたいね。

コチラの店主は埼玉のにある比企郡川島町にある庄司【公式サイト】という店出身らしい。それで庄司グループなのか。川島町は最寄りの駅がないほど陸の孤島のような場所ながら、ラーメン店などこじんまりとした店で店主が奮闘するタイプの良店が何故か多い。そういうところから、こうした自家製のうどん店が出て、広まっていくのは頼もしい限りだ。
というわけで、ガッツリ武蔵野うどん堪能たんのう。ウマウマシ!! ごちそうさまでした。

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4

8/6(木)、2冊めとなる文庫が発売となりやす!!
表紙サンプル刈部山本
『埼玉「裏町メシ屋」街道旅』

光文社知恵の森文庫 ¥860+税
【書店情報や目次など詳細はコチラをクリック!!】
今回は埼玉オンリー。この10年くらい歩いて見つけた、下駄履きで入れるローカルなメシ屋を、土地柄が出ているスポットを巡りながら渡り歩く一冊。地元民だと逆に気づかない魅力が掘り出せてるんじゃないかと。埼玉は何もないとは言わせないぜよ!
それと、毎度おなじみとなった現代ビジネスの記事がUPされやした。
現代TOP
今回も【ヤフーニュース】になったが、ヤフコメはコメントした者同士でモメるなど、明後日の方向に行ってて面白かったです。
まぁ二郎という名が入ってるからという側面もあって、個人的にはなんでも二郎で釣るみたいのは趣味じゃないのだけど、そういう依頼が来たからには、自分なりのメッセージをと思って、今回は町蕎麦の復権はないのかという裏テーマをさらっとさり気なく設けてみた。
というわけで、埼玉で町蕎麦(というには若干下駄履き感が薄い店になったが)の未UPネタはないかと探したら、2014年に行ったお店が浮上した。だいぶ前のことで細かなディテールは忘れてしまったので、その点加味しながらお読み頂きたい。


ラーメンショップやロードサイドめし屋を探し回っていた時のこと。おふろの王様志木店で温泉とサウナに入る前にどこか郊外のいい感じの食事処はないかと探していたら、浦和と所沢を結ぶ浦所(うらとこ)バイパス沿いのパチンコ屋に食堂をブクマしていた。
よし、ここしかない!と向かうも、15時閉店。。。
こういう情報の少ない店舗ではよくあること。気を取り直してスパ銭に向かう途中の良さげなメシ屋に入ろうと探すも、16時近くとどこも中休みという中途半端な時間。
バイパス沿いのローカル色のあるチェーンなんかがあったりするのがベストなのだが、そんなもんは都合よく出てこない。
※今調べてみたら、武蔵野うどんの竹國が出来ているではないか。

ここはファミレスっぽい店造りで、うどん食べ放題店ながら、太さもマチマチでかなり食べごたえのあるしっかりしたうどんを出してくれるのだ。実店舗に入ったことないが、緊急事態宣言期間中にお取り寄せをしてスッカリ気に入ってしまったのだ。
脇道に逸れると、住宅の隙間に田畑が広がるような長閑な風景が広がり、とても半端な時間にメシがあり付けそうにない。最悪コンビニかと諦めかけた矢先、一軒家風の平屋建てに幟旗がっ!
外観
これは住宅街のデキる蕎麦屋に違いないと近づくと、営業中。入るしかあるめぇ。

正面玄関
美津木屋【食べログ】 ★★★★☆ 4.5 所在地:埼玉県志木市上宗岡5-15-18

さて、意気揚々と暖簾をくぐる…とは行かなかった。
というのも、こういうロケーションの蕎麦屋は、法事とか団体客向けの宴会場を兼ねたようなタイプも少なくなく、和洋中なんでもありの取り敢えず揃えました的なメニューであることもままある。ましてやこの時間、冷めた天ぷらと乾いた蕎麦が出てくる可能性が結構高い。
とはいえ腹ペコ、背に腹は代えられぬと、誰もいない店内の窓際のテーブル席に着く。奥は案の定座敷か。夕陽が差し込む誰もいない空間に一人はなんとも所在ない。
適度な明るさで物腰の柔らかく感じのいい店員さんがメニューとお茶を持ってきれくれる。どんなメニューがあったか記憶がおぼろげながら、蕎麦屋らしい定番が揃うが、なんでも食堂的ではないことは知れた。
注文をし、よくよく店内を見渡すと、小綺麗にした和の調度で、これ見よがしに過度な演出もなく、BGMもなく、非常に落ち着いた心地いい空間と気づいた。これはもしかしたらもしかするぞ。

暫くしてやってきました、せいろそば¥700(当時)!
もりそば
おおっ、必要十分でスッキリとした見た目のお膳じゃないっすか。
では早速蕎麦を頂きましょ。
そばUP
白さ輝く瑞々しい蕎麦で、更科じゃないが芯の方の蕎麦粉かな。やや平べったい中太タイプ。
で、ズズッといかせてもらうと、見た目通り、スッキリしたシャープな喉越しと味わい。いたずらに蕎麦感を出すでもなく、自然に蕎麦の風味がフワッと香る。これはイイね。
そばつゆ
汁もあっさりめで透明感が強くも、塩味は効いてないわけでもなく、上手く蕎麦が味わえる程度にバランスが取れてる。薬味も瑞々しく、それでいて水気でビチャビチャにならず、山葵(流石に生じゃないっぽかったかな)も合う。
スバババッと食べきり、最後は蕎麦湯で〆。
そば湯割り
意外と少々の濁りもあって、蕎麦湯独特の香りとともに、あっさり汁をゴクリと飲み干した。

そばの量的には多すぎず少なからずで、腹ペコだったから多少物足りなさはあるものの、一般的な蕎麦店としてはそれなりに量あるほうかと。
絶望の淵から這い上がるには、予想以上にいいモノに当たった。こういうことがあるから出先の店選びは諦めてはいけない。
いやはや、いい想い出ができた。美味しゅうございました。ごちそうさました〜

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